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労働・就業の状態に関する用語
労働力状態・労働力率
労働力状態
「労働力状態」とは,15歳以上の人について,調査年の9月24日から30日までの1週間(以下「調査週間」という。)に「仕事をしたかどうかの別」により,次のとおり区分したものです。
区分 | 内容 |
---|---|
労働力人口 | 就業者と完全失業者を合わせた人 |
就業者 | 調査週間中,賃金,給料,諸手当,営業収益,手数料,内職収入など収入(現物収入を含む。)を伴う仕事を少しでもした人 なお,収入を伴う仕事を持っていて,調査週間中,少しも仕事をしなかった人のうち,次のいずれかに該当する場合は就業者としています。 (1) 勤めている人が,病気や休暇などで休んでいても,賃金や給料をもらうことになっている場合や,雇用保険法に基づく育児休業基本給付金や介護休業給付金をもらうことになっている場合 (2) 事業を営んでいる人が,病気や休暇などで仕事を休み始めてから30日未満の場合 また,家族の人が自家営業(個人経営の農業や工場・店の仕事など)の手伝いをした場合は,無給であっても,収入を伴う仕事をしたこととして,就業者に含めています。 |
主に仕事 | 主に勤め先での仕事や自家営業などの仕事をしていた場合 |
家事のほか仕事 | 主に家事などをしていて,そのかたわら,例えばパートタイムでの勤め,自家営業の手伝い,賃仕事など,少しでも収入を伴う仕事をした場合 |
通学のかたわら仕事 | 主に通学していて,そのかたわら,例えばアルバイトなど,少しでも収入を伴う仕事をした場合 |
休業者 | (1)勤めている人が,病気や休暇などで休んでいても,賃金や給料をもらうことになっている場合や,雇用保険法に基づく育児休業基本給付金や介護休業給付金をもらうことになっている場合 (2)事業を営んでいる人が病気や休暇などで仕事を休み始めてから30日未満の場合 |
完全失業者 | 調査週間中,収入を伴う仕事を少しもしなかった人のうち,仕事に就くことが可能であって,かつ,ハローワーク(公共職業安定所)に申し込むなどして積極的に仕事を探していた人 |
非労働力人口 | 調査週間中,収入を伴う仕事を少しもしなかった人のうち,休業者及び完全失業者以外の人(労働力状態「不詳」を除く) |
家事 | 自分の家で主に炊事や育児などの家事をしていた場合 |
通学 | 主に通学していた場合 |
その他 | 上のどの区分にも当てはまらない場合(高齢者など) |
≪注意点≫
上の区分でいう「通学」には,小学校・中学校・高等学校・高等専門学校・短期大学・大学・大学院のほか,予備校・洋裁学校などの各種学校・専修学校に通っている場合も含まれます。
昭和25年以降の調査では,上記の「就業者」,「完全失業者」及び「非労働力人口」の定義に差異はありません。ただし,昭和25年の結果及び30年の沖縄県の結果については14歳以上人口について集計しています。
労働力率
「労働力率」とは,15歳以上人口(労働力状態「不詳」を除く。)に占める労働力人口の割合のことをいいます。
従業上の地位
「従業上の地位」とは,就業者について,調査週間中にその人が仕事をしていた事業所における地位によって,以下のとおり区分したものです。
【平成22年変更内容】
平成22年調査では,従来雇用者の内訳が「常雇」及び「臨時雇」であったものを,雇用形態の変化に対応するため,以下のとおり「正規の職員・従業員」,「労働者派遣事業所の派遣社員」及び「パート・アルバイト・その他」に変更しました。
区分 | 内容 |
---|---|
雇用者 | 会社員・工員・公務員・団体職員・個人商店の従業員・住み込みの家事手伝い・日々雇用されている人・パートタイムやアルバイトなど,会社・団体・個人や官公庁に雇用されている人で,次にいう「役員」でない人 |
正規の職員・従業員 | 勤め先で一般職員又は正社員と呼ばれている人 |
労働者派遣事業所の派遣社員 | 労働者派遣法に基づく労働者派遣事業所に雇用され,そこから派遣されている人 |
パート・アルバイト・その他 | ・ 就業の時間や日数に関係なく,「パートタイマー」,「アルバイト」又はそれらに近い名称で呼ばれている人 ・ 専門的職種に従事させることを目的に契約に基づき雇用され,雇用期間の定めのある「契約社員」や,労働条件や雇用期間に関係なく,勤め先で「嘱託職員」又はそれに近い名称で呼ばれている人 |
役員 | 会社の社長・取締役・監査役,団体・公益法人や独立行政法人の理事・監事などの役員 |
雇人のある業主 | 個人経営の商店主・工場主・農業主などの事業主や開業医・弁護士などで,雇人がいる人 |
雇人のない業主 | 個人経営の商店主・工場主・農業主などの事業主や開業医・弁護士・著述家・家政婦などで,個人又は家族とだけで事業を営んでいる人 |
家族従業者 | 農家や個人商店などで,農仕事や店の仕事などを手伝っている家族 |
家庭内職者 | 家庭内で賃仕事(家庭内職)をしている人 |
「従業上の地位」の区分は,各回調査で若干異なっており,その変遷は以下のとおりです。なお,昭和15年調査からは,3区分で時系列比較をすることが可能となっています。
沖縄県における従業上の地位は,昭和25年〜40年調査の本土の調査と同じ定義により「自営業主」,「雇用者」及び「家族従業者」の3区分で時系列比較をすることが可能となっています。
調査年 | 区分数 | 自営業主 | 雇用者 | 家族従業者 |
---|---|---|---|---|
平成12年及び17年 | 6区分 | 雇人のある業主 雇人のない業主 家族内職者 |
雇用者 常雇 臨時雇 役員 |
家族従業者 |
昭和35年及び45年〜平成7年 | 6区分 | 雇人のある業主 雇人のない業主 家族内職者 |
雇用者 役員 |
家族従業者 |
昭和40年 | 5区分 | 自営業主 内職者 |
雇用者 会社などの役員 |
家族従業者 |
昭和25年及び30年 | 5区分 | 雇用者のある業主 雇用者のない業主 |
民間の雇用者 官公の雇用者 |
家族従業者 |
昭和22年 | 4区分 | 個人業主 | 会社及び団体の役員 雇用者 |
家族従業者 |
昭和15年 | 3区分 | 事業主 | その他の有業者 | 家族従業者 |
大正9年及び昭和5年 | 2区分 | 業主 | 業主以外 |
産業
「産業」とは,就業者について,調査週間中にその人が実際に仕事をしていた事業所の主な事業の種類によって分類したものをいいます(調査週間中「仕事を休んでいた人」については,その人がふだん仕事をしている主な事業所の事業の種類)。
国勢調査に用いている産業分類は,日本標準産業分類を国勢調査に適合するように集約して編成したもので,分類の詳しさの程度により,大分類,中分類,小分類があります。
【平成22年変更内容】
- 平成22年調査の産業分類は,平成19年11月に改定された日本標準産業分類を基準としており,大分類が20項目,中分類が82項目,小分類が253項目となっています。
- 労働者派遣法に基づく派遣労働者は,平成17年以前の調査では,「労働者派遣業」に分類していましたが,22年調査から,派遣先で実際に従事する産業を基に分類します。
≪注意点≫
- 仕事をしていた事業所が二つ以上ある場合は,その人が主に仕事をしていた事業所の事業の種類によっています。
- 労働者派遣事業所から派遣されて仕事をしている人は,派遣先の事業所の主な事業の種類によって分類しています。
- 報告書等では,産業大分類を3部門に集約している場合がありますが,その区分は以下によっています。
部門 | 内訳 |
---|---|
第1次産業 | A 農業,林業 B 漁業 |
第2次産業 | C 鉱業,採石業,砂利採取業 D 建設業 E 製造業 |
第3次産業 | F 電気・ガス・熱供給・水道業 G 情報通信業 H 運輸業,郵便業 I 卸売業,小売業 J 金融業,保険業 K 不動産業,物品賃貸業 L 学術研究,専門・技術サービス業 M 宿泊業,飲食サービス業 N 生活関連サービス業,娯楽業 O 教育,学習支援業 P 医療,福祉 Q 複合サービス事業 R サービス業(他に分類されないもの) S 公務(他に分類されるものを除く) |
※ 詳しい定義や内容例示については,平成22年国勢調査に用いる産業分類(PDF:2,474KB)を参照してください。
職業
「職業」とは,就業者について,調査週間中,その人が実際に従事していた仕事の種類によって分類したものをいいます。(調査週間中「仕事を休んでいた人」については,その人がふだん実際に従事していた仕事の種類)
なお,従事した仕事が二つ以上ある場合は,その人が主に従事した仕事の種類によっています。
国勢調査に用いている職業分類は,日本標準職業分類を国勢調査に適合するように編成したもので,分類の詳しさの程度により,大分類,中分類,小分類があります。
【平成22年変更内容】
平成22年調査の職業分類は,平成21年12月に設定された日本標準職業分類(注)を基準としており,大分類が12項目,中分類が57項目,小分類が232項目となっています。
(注)日本標準職業分類は,従来から設定していましたが,統計法の改正に伴い,新たに「統計基準」として設定したものです。
※ 詳しい定義や内容例示については,平成22年国勢調査に用いる職業分類(PDF:1,591KB)を参照してください。
社会経済分類
「社会経済分類」は,人口を社会的・経済的特性によって分類したものです。
これは,全人口について,まず年齢及び労働力状態により,さらに,就業者については職業及び従業上の地位を踏まえて分類したものです。分類区分は以下のとおりとなっており,それぞれに当てはまる条件については,平成22年国勢調査 社会経済分類表(PDF:233KB)を参照してください。
- 農林漁業者
- 農林漁業雇用者
- 会社団体役員
- 商店主
- 工場主
- サービス・その他の事業主
- 専門職業者
- 技術者
- 教員・宗教家
- 文筆家・芸術家・芸能家
- 管理職
- 事務職
- 販売人
- 技能者
- 労務作業者
- 個人サービス人
- 保安職
- 内職者
- 学生生徒
- 家事従事者
- その他の15歳以上非就業者
- 15歳未満の者