統計の歴史トリビア

昔の統計の雑学を紹介します。

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初めての国勢調査の費用はいくらかかった?

現在の価値に換算して36億円以上


調査費用の総額は295万7000円。これを米価を基準に現在の価値に換算すると、大正10年(1921年)の米1kgの平均的な販売価格が35銭50厘であり、今年発表の総務省の記録*1では1kgは432.4円となっているので、現在の36億170万9296円に相当になります。なお、当時の大卒初任給が50円*2であったと言われているので、それを基にするならば120億円近い金額となります。

*1:総務省統計局の小売物価統計調査(2018年8月24日発表)e−Stat(政府統計の総合窓口)に移動します

*2:安元稔「近代統計制度の国際比較−ヨーロッパとアジアにおける社会統計の成立と展開−」(日本経済評論社2007年)

写真:国勢調査

明治38年(1905年)に国勢調査が計画された時点での費用は約300万円。これは当時の農商務省の単年度予算に匹敵すると言われています。当時の政府が、いかに国勢調査を重要なものと考えていたかがうかがえます。

写真:俵