統計の歴史トリビア

昔の統計の雑学を紹介します。

〉統計の歴史トリビアリスト

第一回国勢調査は「文明国の仲間入り」を
合言葉にどんちゃんさわぎ?

各地でお祭り騒ぎの一大行事に!


第1回の国勢調査は、計画から実施まで実に長い年月が費やされ、法律制定後からだけでも20年近くの年月を要しました。それだけに、統計関係者はもちろんのこと、国民も「文明国の仲間入り」を合言葉に大変な意気込みでこの調査に臨みました。名士による講演会,新聞の華々しい報道のほか、旗行列、花電車などの広報活動を展開、調査の行われた10月1日午前零時の前後には、各地でサイレン、大砲が鳴り、お寺やお宮では鐘、太鼓を鳴らし、文字どおり鳴り物入りのお祭り騒ぎで国を挙げての一大行事となりました。当時 としては珍しいポスターも各地に貼りだされましたが、その文章には苦心の跡がうかがえます。国、地方をあげて、宣伝歌謡の募集が行われました。宣伝歌謡集も出版され、都々逸(どどいつ)などに傑作が多くありました。

・主(ぬし)はわがまま妾(わたし)は気まま国勢調査はありのまま
・十月一日朝寝は出来ぬ国勢調査の申告日
また、国勢調査は、法律上の届け出がなくても事実により妻としていた(現在も同様)ことから次のようなものもあり、特に女性の評判がよかったようです。
・世間はれての夫婦じゃないが粋な調査が妻とした
・妻と書かれてうれしいけれど一層入籍してほしい

写真:統計資料館所蔵