統計の歴史トリビア

昔の統計の雑学を紹介します。

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すぎこうが勝海舟に売り込んだもの・・・それは?

杉と勝の出会いが日本の統計の発展につながった?


杉亨二は二十歳を過ぎてから江戸に出ました。勝海舟が開く塾の塾頭になりました。勝と杉との出会いは、非常にユニークなものでした。

杉亨二自叙伝より、杉と勝の出会いを紹介します。杉「あなたのところ(蘭学塾)には、だいぶ書生がいるようですが、如何でしょう。学問はそんなに出来ませんが人物は確かで、あなたの書生位は教えられましょうからお置きなされては」勝「それは好い人だ。そういう人なら欲しいから世話をして下さい。なんと言う人で」(勝は筆を持って書こうとした。)杉「実は私で。」勝「ハーそうか。あなたなら明日からでも宜しい。」杉「明日参りましょう」

このように、自らを売り込んでいたのです。

後に勝の紹介で、杉は老中阿部正弘のブレインとして仕え、阿部正弘の創設した蕃書調所(後の開成所)で教鞭をとるとともにオランダの書物から統計学の存在と重要性を認識することになります。

この出会いが、杉を我が国の近代統計の先駆者として歴史に名を残すことにつながったのかもしれません。