統計の歴史トリビア

昔の統計の雑学を紹介します。

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ふくざわきち、実は「統計通」!

慶應義塾大学の創設者として有名な福澤諭吉、
統計にもかなり精通

※ 「スタチスチク」を
 初めて「政表」と訳した福澤

福澤は日本で初めて西洋オランダの統計書を翻訳(正確には校閲)しました。この「万国政表」の中で「スタチスチク」を「政表」と翻訳したのも福澤が初めてです。福澤諭吉が翻訳に取り組んでいましたが、咸臨丸で渡米することとなったため、岡本博卿が後を継ぎ、帰国後に福澤が校閲をして出版しました。

出展:磐田市立図書館 電子図書館サービス

※ 「 スタチスチク」の重要性を指摘

福澤諭吉は、『文明論之概略』(明治8年)において、「スタチスチク」について次のとおり紹介し、統計学の重要性を指摘しています。

「文明論之概略. 巻之二」福澤諭吉著より抜粋。広く実際について詮索するの法を西洋の語にて「スタチスチク」と名く・・・凡そ土地人民の多少、物価賃銭の高低、婚する者、病に罹る者、生まるる者、死する者等、一々その数を記して表を作り、これかれ相比較するときは、世間の事情、これを探るに由なきものも、一目して瞭然たることあり。

※ 大隈重信に協力

明治12年(1879年)に大隈重信あての書簡で慶應義塾員を中心に、13名もの人材を「スタチスチックの仲間」として推薦するなどの協力をしていました。

出展:早稲田大学図書館 古典籍総合データベース