調査票Aと調査票Bの生活時間欄の違いについて
社会生活基本調査は,2種類の調査票(調査票A,調査票B)があります。
それぞれの調査票には,生活時間欄が設けられており,調査票Aをプリコード方式(Pre-coding),調査票Bをアフターコード方式(After-cording)といいます。
二つの違いについて説明します。
プリコード方式(Pre-coding) |
プリコード方式とは,調査票にあらかじめカテゴリー(分類肢)を設けて質問する方式をいい,選択回答方式とも呼ばれます。 統計局が行う社会生活基本調査では,1日24時間の生活時間の配分状況を把握する調査事項について,昭和51年の調査開始以来この方式を採用しています。 平成18年調査の調査票Aでは,あらかじめ行動の種類(20分類)が印刷された調査票に,世帯員各人が自分の行動を分類し,該当する「行動の種類」欄に従って時間区分ごとに線を引いていく方式で調査を行います。 (右図参照) |
【プリコード方式の調査票の記入例】  ※平成18年社会生活基本調査「調査票A」より |
アフターコード方式(After-coding) |
アフターコード方式とは,回答者に,日記をつけるように自由に回答を調査票に記入してもらい,それを集計の段階で,あらかじめ定められた分類基準に従って分類コードを与える方式をいい,自由回答方式とも呼ばれます。 社会生活基本調査では,前回の平成13年調査において初めて,従来のプリコード方式調査票(調査票A)に加え,世帯員各人に時間区分に従って行動の種類を自由に記入してもらうアフターコード方式調査票を,調査票Bとして導入しました。 (右図参照) |
【アフターコード方式の調査票の記入例】  ※平成18年社会生活基本調査「調査票B」より |
調査票Aのプリコード方式は,アフターコード方式よりも記入や内容審査・分類格付け等の事務が少ないことから調査結果の早期公表ができ,また,調査開始以来採用されてきた方式であることから過去の調査結果との時系列比較ができます。
一方,調査票Bのアフターコード方式は,プリコード方式よりも分類区分を細かく設定できることから家事などの生活行動の詳細な把握ができ,また,諸外国の生活時間調査の多くがアフターコード方式を採用していることから生活行動の国際比較ができます。