ここから本文です。
抽出方法及び結果の精度


1 抽出方法
平成12年国勢調査新産業分類特別集計-日本標準産業分類第11回改訂に伴う組替集計では,母集団を次の二つの層に分け世帯の抽出を行った。
(1) 一般世帯及び30人未満の施設等の世帯(自衛隊の営舎内居住者,矯正施設の入所者を除く。)(以下「一般の世帯」という。)
(2) 30人以上の施設等の世帯(自衛隊の営舎内居住者及び矯正施設の入所者を含む。)
このうち,一般の世帯の抽出は,市区町村別結果でも一定の精度を確保するために,市区町村の人口規模によって下表に示す11階層に区分した抽出率により市区町村ごとに世帯を単位として系統的に抽出した。
30人以上の施設等の世帯については,全数を用いた。
2 結果の推定方法
一般の世帯の結果は,集計値に当該市区町村の抽出率の逆数を乗ずることによって推定した。
30人以上の施設等の世帯については全数集計であるので,集計値をそのまま用いた。
したがって,ある地域のある属性を有する人口又は世帯数の推定値Xを得るための計算式は,次のとおりとなる。
3 推定値の標本誤差
本集計による結果は,以上の手続によって得られた推定値であるから,標本誤差を含んでおり,全数集計すれば得られるはずの数値(以下「真の値」という。)とは必ずしも一致しない。
標本誤差は,推定値の大きさや集計項目の種類によって異なるが,推定値の大きさに対する標準誤差率は,おおむね表1及び表2に示したとおりである。
この標準誤差率は,すべての世帯員(又は世帯)を単純任意抽出したと仮定して次の式により計算した。
標準誤差率は,真の値の存在範囲を示す目安となるものである。すなわち,推定値の大きさに当該推定値の標準誤差率を掛けた値だけの幅を前後にとれば,その区間内に真の値があることが約68%の確率で期待され,また,その2倍の幅をとれば,その区間内に真の値があることが約95%の確率で期待される。
例えば,全国の結果(推定値)が30万人という数値であれば,標準誤差率が0.00455と近似されるので,真の値が30万±30万×0.00455,すなわち298,635ないし301,365の間にあることが確率68%で期待され,30万±30万×0.00455×2,すなわち297,270ないし302,730の間にあることが確率95%で期待される。
なお,これらは,属性別人口(各表章地域の総人口を除く。)又は世帯数に対して適用されるものであり,1世帯当たり人員などの平均値や比率に対してはそのまま適用することができない。