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平成16年事業所・企業統計調査 確報結果(要約)
1 概 況
5年前に比べ事業所数は7.7%(年率1.6%)の減少,従業者数は3.2% (年率0.7%)の減少
- 平成16年6月1日現在の我が国の総民営事業所数は592万事業所
- 事業内容等が不詳の事業所を除くと,事業所数は572万8千事業所,従業者数は5206万7千人,うち男性は2993万2千人,女性は2213万6千人
- 平成11年に比べ,事業所数は7.7%(年率1.6%)減,従業者数は3.2%(年率0.7%)減
(注)以下では,事業内容等が不詳の事業所を除いて記述
図1-1 事業所数及び従業者数の推移(昭和56年〜平成16年)
表1 事業所数及び従業者数の推移(昭和56年〜平成16年)
事業所の廃業率が新設率を上回る
- 1年当たり新設事業所数は26万事業所で,新設率(年率)は4.2%,1年当たり廃業事業所数は39万3千事業所で,廃業率(年率)は6.4%となり,11年と比べ,新設率(年率)は0.1ポイントの上昇,廃業率(年率)は 0.5ポイントの上昇
図1-2 事業所の新設率及び廃業率の推移
2 産業別
「情報通信業」,「医療,福祉」の事業所数が大幅に増加
- 産業大分類別にみると,平成11年に比べ事業所数は,「情報通信業」(16.5%増),「医療,福祉」(14.3%増)で大幅に増加,「製造業」(15.4%減),「金融・保険業」(13.6%減)で大幅に減少
- 従業者数は,「医療,福祉」(29.0%増),「情報通信業」(12.4%増)で大幅に増加,「金融・保険業」(16.3%減),「建設業」(13.9%減)で大幅に減少
図2-1 産業大分類別事業所数の増加率上位5産業(平成11〜16年) |
図2-2 産業大分類別従業者数の増加率上位5産業(平成11〜16年) |
「その他の社会保険・社会福祉・介護事業」,「労働者派遣業」の事業所数 が大幅に増加
- 産業小分類別にみると,事業所数,従業者数ともに,訪問介護事業などの「その他の社会保険・社会福祉・介護事業」(事業所数157.2%増,従業者数307.9%増),「労働者派遣業」(同147.3%増,209.4%増)で大幅に増加
図2-3 産業小分類別事業所数の増加率上位5産業(平成11〜16年) |
図2-4 産業小分類別従業者数の増加率上位5産業(平成11〜16年) |
新設率,廃業率が共に高い「情報通信業」
- 事業所の新設率(年率)は「情報通信業」(9.9%),「医療,福祉」(6.4%)などで高く,廃業率(年率)は「情報通信業」(12.6%),「金融・保険業」(9.6%)などで高い
図2-5 事業所の産業大分類別新設率及び廃業率(平成16年)
3 経営組織別
「個人経営」の事業所数が大きく減少し,初めて5割を下回る
- 経営組織別に事業所数をみると,「個人経営」は285万9千事業所(事業所全体の49.9%),法人は283万7千事業所(同49.5%),うち「株式会社」は150万7千事業所(同26.3%)
- 平成11年に比べ,「個人経営」は11.8%の減少となり,事業所全体に占める割合は,比較可能な昭和47年以来,初めて5割を下回る
- 従業者数をみると,「個人経営」は809万4千人(従業者全体の15.5%),「法人」は4384万3千人(同84.2%),うち「株式会社」は3089万3千人(同59.3%)
- 平成11年に比べ,「個人経営」は8.3%の減少,「法人」は2.1%の減少
図3 経営組織別事業所数の構成比(平成11年,16年)
4 従業者規模別
従業者数10人未満の規模で事業所数が大きく減少
- 従業者規模別に事業所数をみると,「1〜4人」規模が352万6千事業所(事業所全体の61.6%),「5〜9人」規模が109万9千事業所(同19.2%)
- 平成11年に比べ,「1〜4人」規模は9.7%減,「5〜9人」規模は5.3%減と200人未満のすべての規模で減少する一方,「300人以上」規模は2.8%増,「200〜299人」規模は0.4%増
図4 従業者規模別事業所数の増加数(平成11〜16年)
5 従業上の地位別
女性では「正社員・正職員」よりパート・アルバイトなどが多い
- 従業上の地位別に雇用者数をみると,「正社員・正職員」は2791万1千人(雇用者全体の62.5%),パート・アルバイトなど「正社員・正職員以外」は 1424万6千人(同31.9%),日々雇用などの「臨時雇用者」は247万4千人(同5.5%)
- 平成11年に比べ,「正社員・正職員」は11.0%の減少である一方,「正社員・正職員以外」は14.0%増,「臨時雇用者」は55.3%増
- 女性では,「正社員・正職員以外」が971万8千人(女性の雇用者全体の49.5%)で,「正社員・正職員」の867万6千人(同44.2%)を上回る
図5 雇用者の従業上の地位別割合(平成16年)
飲食店や小売業では「常用雇用者」に占めるパート・アルバイトなどの割合が高い
- 「雇用者」のうち,「臨時雇用者」を除いた「常用雇用者」に占めるパート・アルバイトなど「正社員・正職員以外」の割合を産業小分類別にみると,「ハンバーガー店」(92.4%)が最も高く,次いでコンビニエンスストアなどの「他に分類されない飲食料品小売業」(81.5%),持ち帰り弁当店などの「料理品小売業」(79.8%),「焼肉店(東洋料理のもの)」(79.7%)
表5 「常用雇用者」のうち「正社員・正職員以外」の従業者の割合が高い産業(平成16年)
6 派遣・下請従業者数
従業者に対する「派遣・下請従業者」の比率が高い「情報通信業」
- 「別経営の事業所からの派遣又は下請従業者」数は243万5千人で,従業者全体に対する比率は4.7%
- 派遣先事業所の従業者に対する比率が高い産業(大分類)は,「情報通信業」(12.4%),「製造業」(8.2%),「金融・保険業」(7.1%)
図6 産業大分類別「別経営の事業所からの派遣又は下請従業者」の比率(平成16年)
7 地域別
すべての都道府県で事業所数が減少
- 都道府県別にみると,平成11年に比べ,事業所数は全都道府県で減少,従業者数は沖縄県(3.2%増),東京都(2.0%増)及び奈良県(0.4%増)を除く道府県で減少
- 減少率が高いのは,事業所数では「大阪府」(12.5%減),「高知県」(11.2%減),「徳島県」(10.9%減),従業者数では,「香川県」(9.0%減),「秋田県」(7.9%減),「大阪府」(7.6%減)
図7 都道府県別事業所数増加率(平成11〜16年)