Excel
統計の分析を行うには、大量のデータを処理する必要があります。
データ分析に必要な算式は専門的で使いこなすのが難しいものもありますが、表計算ソフトに掲載されている統計関数を使用することで、簡単に処理できる場合があります。
ここではExcelを例に統計関数の使い方を紹介します。
統計関数の中でもっとも代表的な関数はAVERAGE 関数ですが、偏りのある母集団の中では、平均値がその集団の傾向を表しているとは言えません。
中央値を調べるMEDIANや、データを数えるCOUNT系のも利用頻度が高い関数です。
統計関数のなかでも利用頻度が高い関数は次の関数群です。
AVERAGE 引数の平均値を返す
MEDIAN 引数リストに含まれる数値のメジアン(中央値)を返す
COUNT リストの各項目に含まれる数値の個数
COUNTA リストの各項目に含まれるデータの個数
COUNTIF 検索条件に一致するセルの個数
エクセル統計関数一覧
*マイクロソフト公式officeサポートに掲載のデータを表形式にしております。
凡例:2010年以降
2013年以降
2016年以降
項番 | 関数名 | 説明 |
---|---|---|
01 | AVEDEV 関数 | データ全体の平均値に対するそれぞれのデータの絶対偏差の平均を返します。 |
02 |
AVERAGE 関数 使用例 |
引数の平均値を返します。 |
03 | AVERAGEA 関数 | 数値、文字列、および論理値を含む引数の平均値を返します。 |
04 | AVERAGEIF 関数 | 範囲内の検索条件に一致するすべてのセルの平均値 (算術平均) を返します。 |
05 | AVERAGEIFS 関数 | 複数の検索条件に一致するすべてのセルの平均値 (算術平均) を返します。 |
06 | BETA.DIST 関数 | β分布の累積分布関数の値を返します。 |
07 | BETA.INV 関数 | 指定されたβ分布の累積分布関数の逆関数の値を返します。 |
08 | BINOM.DIST 関数 | 二項分布の確率関数の値を返します。 |
09 | BINOM.DIST.RANGE 関数 | 二項分布を使用した試行結果の確率を返します。 |
10 | BINOM.INV 関数 | 累積二項分布の値が基準値以上になるような最小の値を返します。 |
11 | CHISQ.DIST 関数 | 累積β確率密度関数の値を返します。 |
12 | CHISQ.DIST.RT 関数 | カイ2乗分布の片側確率の値を返します。 |
13 | CHISQ.INV 関数 | 累積β確率密度関数の値を返します。 |
14 | CHISQ.INV.RT 関数 | カイ2乗分布の片側確率の逆関数の値を返します。 |
15 | CHISQ.TEST 関数 | カイ2乗 (χ2) 検定を行います。 |
16 | CONFIDENCE.NORM 関数 | 母集団に対する信頼区間を返します。 |
17 | CONFIDENCE.T 関数 | スチューデントのt分布を使用して、母集団に対する信頼区間を返します。 |
18 | CORREL 関数 | 2つの配列データの相関係数を返します。 |
19 |
COUNT 関数 使用例 |
引数リストの各項目に含まれる数値の個数を返します。 |
20 |
COUNTA 関数 使用例 |
引数リストの各項目に含まれるデータの個数を返します。 |
21 | COUNTBLANK 関数 | 指定された範囲に含まれる空白セルの個数を返します。 |
22 |
COUNTIF 関数 使用例 |
指定された範囲に含まれるセルのうち、検索条件に一致するセルの個数を返します。 |
23 | COUNTIFS 関数 | 指定された範囲に含まれるセルのうち、複数の検索条件に一致するセルの個数を返します。 |
24 | COVARIANCE.P 関数 | 共分散を返します。共分散とは、2組の対応するデータ間での標準偏差の積の平均値です。 |
25 | COVARIANCE.S 関数 | 標本の共分散を返します。共分散とは、2組の対応するデータ間での標準偏差の積の平均値です。 |
26 | DEVSQ 関数 | 標本の平均値に対する各データの偏差の平方和を返します。 |
27 | EXPON.DIST 関数 | 指数分布関数を返します。 |
28 | F.DIST 関数 | F分布の確率関数の値を返します。 |
29 | F.DIST.RT 関数 | F分布の確率関数の値を返します。 |
30 | F.INV 関数 | F分布の確率関数の逆関数値を返します。 |
31 | F.INV.RT 関数 | F分布の確率関数の逆関数値を返します。 |
32 | F.TEST 関数 | F検定の結果を返します。 |
33 | FISHER 関数 | フィッシャー変換の値を返します。 |
34 | FISHERINV 関数 | フィッシャー変換の逆関数値を返します。 |
35 | FORECAST 関数 | 既知の値を使用し、将来の値を予測します。 注: Excel 2016 では、この関数は新しい Forecasting 関数の一部として、FORECAST.LINEAR に置き換わっていますが、以前のバージョンとの互換性を保つために、引き続き利用できます。 |
36 | FORECAST.ETS 関数 | 指数平滑化 (ETS) アルゴリズムの AAA バージョンを使って、既存の (履歴) 値に基づき将来価値を返します。 |
37 | FORECAST.ETS.CONFINT 関数 | 特定の目標日の予測値について信頼区間を返します。 |
38 | FORECAST.ETS.SEASONALITY 関数 | 指定された時系列に見られる反復パターンの長さを返します。 |
39 | FORECAST.ETS.STAT 関数 | 時系列予測の結果として統計値を返します。 |
40 | FORECAST.LINEAR 関数 | 既存の値に基づいて、将来価値を返します。 |
41 | FREQUENCY 関数 | 頻度分布を縦方向の数値の配列として返します。 |
42 | GAMMA 関数 | ガンマ関数値を返します。 |
43 | GAMMA.DIST 関数 | ガンマ分布関数の値を返します。 |
44 | GAMMA.INV 関数 | ガンマ分布の累積分布関数の逆関数値を返します。 |
45 | GAMMALN 関数 | ガンマ関数 Γ(x) の値の自然対数を返します。 |
46 | GAMMALN.PRECISE 関数 | ガンマ関数Γ(x) の値の自然対数を返します。 |
47 | GAUSS 関数 | 標準正規分布の累積分布関数より0.5小さい値を返します。 |
48 | GEOMEAN 関数 | 相乗平均を返します。 |
49 | GROWTH 関数 | 指数曲線から予測される値を返します。 |
50 | HARMEAN 関数 | 調和平均を返します。 |
51 | HYPGEOM.DIST 関数 | 超幾何分布関数の値を返します。 |
52 | INTERCEPT 関数 | 回帰直線の切片を返します。 |
53 | KURT 関数 | 指定されたデータの尖度を返します。 |
54 | LARGE 関数 | 指定されたデータの中でk番目に大きなデータを返します。 |
55 | LINEST 関数 | 回帰直線の係数の値を配列で返します。 |
56 | LOGEST 関数 | 回帰指数曲線の係数の値を配列で返します。 |
57 | LOGNORM.DIST 関数 | 対数正規分布の累積分布関数の値を返します。 |
58 | LOGNORM.INV 関数 | 対数正規型の累積分布関数の逆関数値を返します。 |
59 | MAX 関数 | 引数リストに含まれる最大の数値を返します。 |
60 | MAXA 関数 | 数値、文字列、および論理値を含む引数リストから最大の数値を返します。 |
61 | MAXIFS 関数 | 条件セットで指定されたセルの中の最大値を返します。 |
62 |
MEDIAN 関数 使用例 |
引数リストに含まれる数値のメジアン (中央値) を返します。 |
63 | MIN 関数 | 引数リストに含まれる最小の数値を返します。 |
64 | MINIFS 関数 | 特定の条件または条件のセットが指定したセルの間の最小値を返します。 |
65 | MINA 関数 | 数値、文字列、および論理値を含む引数リストから最小の数値を返します。 |
66 | MODE.MULT 関数 | 配列またはセル範囲として指定されたデータの中で、最も頻繁に出現する値 (最頻値) を縦方向の配列として返します。 |
67 | MODE.SNGL 関数 | 最も頻繁に出現する値 (最頻値) を返します。 |
68 | NEGBINOM.DIST 関数 | 負の二項分布の確率関数値を返します。 |
69 | NORM.DIST 関数 | 正規分布の累積分布関数の値を返します。 |
70 | NORM.INV 関数 | 正規分布の累積分布関数の逆関数値を返します。 |
71 | NORM.S.DIST 関数 | 標準正規分布の累積分布関数の値を返します。 |
72 | NORM.S.INV 関数 | 標準正規分布の累積分布関数の逆関数値を返します。 |
73 | PEARSON 関数 | ピアソンの積率相関係数rの値を返します。 |
74 | PERCENTILE.EXC 関数 | 特定の範囲に含まれるデータの第k百分位数に当たる値を返します (kは0より大きく1より小さい値)。 |
75 | PERCENTILE.INC 関数 | 特定の範囲に含まれるデータの第k百分位数に当たる値を返します。 |
76 | PERCENTRANK.EXC 関数 | 配列内での値の順位を百分率 (0より大きく1より小さい) で表した値を返します。 |
77 | PERCENTRANK.INC 関数 | 配列内での値の順位を百分率で表した値を返します。 |
78 | PERMUT 関数 | 与えられた標本数から指定した個数を選択する場合の順列を返します。 |
79 | PERMUTATIONA 関数 | 指定した数の対象から、指定された数だけ (重複あり) 抜き取る場合の順列の数を返します。 |
80 | PHI 関数 | 標準正規分布の密度関数の値を返します。 |
81 | POISSON.DIST 関数 | ポアソン確率の値を返します。 |
82 | PROB 関数 | 指定した範囲に含まれる値が上限と下限との間に収まる確率を返します。 |
83 | QUARTILE.EXC 関数 | 0より大きく1より小さい百分位値に基づいて、配列に含まれるデータから四分位数を返します。 |
84 | QUARTILE.INC 関数 | 配列に含まれるデータから四分位数を抽出します。 |
85 | RANK.AVG 関数 | 数値のリストの中で、指定した数値の序列を返します。 |
86 | RANK.EQ 関数 | 数値のリストの中で、指定した数値の序列を返します。 |
87 | RSQ 関数 | ピアソンの積率相関係数の2乗値を返します。 |
88 | SKEW 関数 | 分布の歪度を返します。 |
89 | SKEW.P 関数 | 人口に基づく分布の歪度を返します。歪度とは、分布の平均値周辺での両側の非対称度を表す値です。 |
90 | SLOPE 関数 | 回帰直線の傾きを返します。 |
91 | SMALL 関数 | 指定されたデータの中で、k番目に小さなデータを返します。 |
92 | STANDARDIZE 関数 | 正規化された値を返します。 |
93 | STDEV.P 関数 | 引数を母集団全体と見なし、母集団の標準偏差を返します。 |
94 | STDEV.S 関数 | 引数を正規母集団の標本と見なし、標本に基づいて母集団の標準偏差の推定値を返します。 |
95 | STDEVA 関数 | 数値、文字列、および論理値を含む引数を正規母集団の標本と見なし、母集団の標準偏差の推定値を返します。 |
96 | STDEVPA 関数 | 数値、文字列、および論理値を含む引数を母集団全体と見なし、母集団の標準偏差を返します。 |
97 | STEYX 関数 | 回帰直線上の予測値の標準誤差を返します。 |
98 | T.DIST 関数 | スチューデントのt分布のパーセンテージ (確率) を返します。 |
99 | T.DIST.2T 関数 | スチューデントのt分布のパーセンテージ (確率) を返します。 |
100 | T.DIST.RT 関数 | スチューデントのt分布の値を返します。 |
101 | T.INV 関数 | スチューデントのt分布のt値を、確率と自由度の関数として返します。 |
102 | T.INV.2T 関数 | スチューデントのt分布の逆関数値を返します。 |
103 | T.TEST 関数 | スチューデントのt分布に従う確率を返します。 |
104 | TREND 関数 | 回帰直線による予測値を配列で返します。 |
105 | TRIMMEAN 関数 | データの中間項の平均を返します。 |
106 | VAR.P 関数 | 引数を母集団全体と見なし、母集団の分散 (標本分散) を返します。 |
107 | VAR.S 関数 | 標本に基づいて母集団の分散の推定値 (不偏分散) を返します。 |
108 | VARA 関数 | 数値、文字列、および論理値を含む引数を正規母集団の標本と見なし、標本に基づいて母集団の分散の推定値 (不偏分散) を返します。 |
109 | VARPA 関数 | 数値、文字列、および論理値を含む引数を母集団全体と見なし、母集団の分散 (標本分散) を返します。 |
110 | WEIBULL.DIST 関数 | ワイブル分布の値を返します。 |
111 | Z.TEST 関数 | z検定の片側P値を返します。 |
AVERAGE
=AVERAGE(数値1,[数値2],・・・)
数値1 平均を求める1つ目の数値、セル参照、またはセル範囲を指定する。
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MEDIAN
=MEDIAN(セル範囲1,セル範囲2,・・・)
引数に指定したセル範囲の中で、中央の値を計算する。
データの数が偶数の場合には真ん中にある2つの値の中間の値を求める。
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COUNT
=COUNT(セル範囲)
範囲の中で、数値データが入力されているセルの個数
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COUNTA
=COUNTA(セル範囲)
範囲の中で、文字や数値、式など、データが入力されているセルの個数
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COUNTIF
=COUNTIF(範囲,”検索条件”)
範囲の条件に一致する個数
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