ここから本文です。
統計調査結果の活用事例「統計は国民の共有財産」 平成27年版 社会生活基本調査
社会生活基本調査 周期:5年
目的:国民の生活時間の配分及び自由時間における主な活動について調査し、国民の社会生活の実態を明らかにすることにより、各種行政施策の基礎資料を得ることを目的とする。
1 行政上の施策への利用
1 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進
仕事と生活の調和の実現状況の把握
- 6歳未満の子供をもつ夫の育児・家事関連時間が、「仕事と生活の調和が実現した社会」の実現に向けた取組を推進するための数値目標として利用されています。
- 通勤時間、休養・くつろぎの時間、ボランティア活動、趣味・娯楽の年間行動者率などが、ワーク・ライフ・バランスの実現度指標として利用されています。
2 男女共同参画
男女の生活時間の比較
- 6歳未満の子供をもつ夫の育児・家事関連時間が、男女共同参画社会の形成に向けた成果目標として利用されています。また、男女別の介護・看護の行動者率、介護・看護時間が参考指標として利用されています。
無償労働の把握
- 家事、育児等の無償労働時間量を把握するための基礎資料として利用されています。
3 少子化・高齢社会対策
男性の育児への参加状況の把握
- 6歳未満の子供をもつ夫の育児・家事関連時間が、男性の育児参加の促進のための参考指標として利用されています。
高齢者介護や乳幼児保育に関する生活時間の分析
- 介護者の介護・看護時間、子供のいる夫婦の生活時間などが分析資料として利用されています。
2 最近の白書等における分析での利用
1 男女共同参画白書
夫の家事・育児時間
- 6歳未満の子供を持つ夫の家事・育児関連時間(各国比較)
ボランティア活動行動者数
2 少子化社会対策白書
夫の家事・育児時間
- 6歳未満の子供を持つ夫の家事・育児関連時間(各国比較)
3 子供・若者白書
若者の生活時間
- 1次活動、2次活動及び3次活動時間の推移
- 平均起床時刻・平均就寝時刻の推移
- スポーツ、キャンプ、外国語、ボランティア等の行動者率
4 労働経済の分析
有業者の生活時間
- 性別・雇用形態別にみた1日の就業時間帯における雇用者数
5 厚生労働白書
夫・妻の家事・育児時間
- 6歳未満の子供をもつ親が育児・家事に費やす時間
- 夫(有業者)の育児行動者率、育児行動者平均時間
健康をめぐる状況
- 平均睡眠時間の推移
3 地方公共団体における利用
男女共同参画計画
- 都道府県における男女共同参画計画の基礎資料として、男女別の家事や育児に費やす時間が利用されています。
少子化・高齢社会対策
- 共働きの夫・妻の生活時間、男性の通勤時間、帰宅時間などが少子化・子育て支援施策策定の基礎資料として利用されています。
- 65歳以上の学習・自己啓発・訓練、趣味・娯楽、ボランティア活動の年間行動者率が高齢者福祉の基礎資料として利用されています。
スポーツ・文化・芸術施策の評価
- スポーツ、芸術鑑賞などの年間行動者率が、自治体のスポーツ・文化・芸術施策評価の基礎資料として利用されています。
4 民間企業や学術研究機関等による利用
国際機関へのデータ提供
- 経済協力開発機構(OECD)へ社会生活基本調査の結果を提供しています。OECDでは、各国から収集した生活時間等の結果を用いて国際比較をしています。
5 国際比較のための利用
学術研究分野
- 社会学、家政学、文化経済学、労働経済学など、様々な分野での研究に利用されています(年間収入別世帯員の生活時間、教育別趣味・娯楽の行動者率、夫と妻の生活時間比較など)。
民間企業や労働組合、NPO
- 買い物をする時間帯などがマーケティングに利用されています。また、若年層の労働時間や男女別の生活実態が労働組合やNPO活動の現状分析に利用されています。