ここから本文です。
2.高齢者の人口移動
高齢者の転出超過数は東京都が最も多く、
転入超過数は埼玉県が最も多い
2017年の高齢者の都道府県間移動者数(都道府県の境界を越えて住所を移した日本人の数)は11万3552人で、都道府県間移動率(男女年齢階級別人口※1に対する移動者数の比率)は0.32%となっています。移動率を年齢5歳階級別にみると、85歳以上で高い傾向がみられます。また、男女別にみると、男性は65〜69歳が最も高く、女性は85歳以上が比較的高くなっています。(表3)
高齢者の転入・転出超過数※2を都道府県別にみると、転出超過数は東京都が6,370人と最も多く、次いで大阪府、福島県など25都道府県で転出超過となっています。また、岩手県及び徳島県で、前年の転入超過から転出超過に転じています。
一方、高齢者の転入超過数をみると、埼玉県が2,738人と最も多く、次いで千葉県、茨城県など22県で転入超過となっています。また、兵庫県、岡山県及び香川県で、前年の転出超過から転入超過に転じています。(図3)
※1)「平成29年10月1日現在人口推計」
2)転入超過数とは、転入者数から転出者数を差し引いた数。転入超過数がマイナス(−)の場合は転出超過を示す。なお、転入超過数0の都道府県については転入超過に含める。
60歳以上の転出先は、東京都では埼玉県が最も多く、
大阪府では兵庫県が最も多い
高齢者の転出超過数が多い東京都及び大阪府について、60歳以上の転出・転入の状況を住所地別にみると、東京都では埼玉県への転出者数が6,150人と最も多く、次いで神奈川県(5,640人)、千葉県(4,460人)などとなっています。
一方、転入者数をみると、神奈川県からの転入者数が4,695人と最も多く、次いで埼玉県(3,447人)、千葉県(2,860人)などとなっています。
また、転出超過数をみると、埼玉県が2,703人と最も多く、次いで千葉県(1,600人)、神奈川県(945人)など37道府県で転出超過となっています。(図4)
次に、大阪府では兵庫県への転出者数が2,657人と最も多く、次いで奈良県(1,050人)、京都府(887人)などとなっています。
一方、転入者数をみると、兵庫県からの転入者数が2,311人と最も多く、次いで奈良県(952人)、京都府(939人)などとなっています。
また、転出超過数をみると、兵庫県が346人と最も多く、次いで神奈川県(128人)、東京都(118人)など34都道県で転出超過となっています。(図5)