ここから本文です。
用語の解説
小売物価統計調査のはなしもあわせて御覧下さい。
用語の解説 目次
1. 調査の種類
小売物価統計調査は,一般の財の小売価格又はサービスの料金を調査する「価格調査」及び家賃を調査する「家賃調査」に大別されます。
価格調査
- 価格調査は,全国の167市町村から選定した約28,000の小売店舗及び事業所から,約500品目の商品の価格又はサービス料金を調査しています。
(調査に当たっては,原則として,消費者が実際に購入している価格を調査します。) - 調査市町村を都市階級ごとに応じた地区数に分割した上で,それぞれを価格調査地区として設定しています。
- 価格調査地区数は全国で約580地区あります。
家賃調査
- 家賃調査は,全国の167市町村(価格調査と同一の市町村)から約1,200の家賃調査地区を設定した上,各地区内すべての民営借家世帯(全国で約28,000世帯)の家賃を調査しています。
- なお,家賃調査地区は,総務省統計局実施の国勢調査における国勢調査区を抽出単位とし,調査市町村ごとに所定の地区数を確率比例抽出法により抽出しています。
2. 調査する商品・サービス
小売物価統計調査は,商品の価格等の月々の変動を都市ごとにとらえることを主な目的としていることから,主要な商品及びサービスの中から,品質,性能ができるだけ一定で,かつ,全国的に購入可能となるようなものを指定して調査しています。
小売物価統計調査において調査をしている商品及びサービスについては,調査品目及び基本銘柄を御覧下さい。
調査品目・基本銘柄
- 調査を行う商品及びサービスについての名称又は種類を「調査品目」といい,その品目について実際に調査を行う商品及びサービスの属性などを「調査銘柄」といいます。
- 「基本銘柄」とは,調査銘柄について,商品及びサービスの品質や性能の差を除いて純粋な価格変化を的確に把握するために品質,性能,特性(特徴)を一定に規定したものをいいます。
<例>
調査品目 | 基本銘柄 | 調査月 |
---|---|---|
まぐろ | めばち又はきはだ,刺身用,さく,赤身 | 毎月 |
豆腐 | 木綿豆腐,並 | 毎月 |
ぶどう | デラウェア | 6月〜9月 |
ぶどう | 「巨峰」 | 7月〜10月 |
※ 季節的な要因により,1年を通じて一定期間しか出回りがないことから,調査する月を指定して調査している調査品目があります。
市町村銘柄
- 「市町村銘柄」とは,基本銘柄の出回りが少ない場合(気候風土,食文化の違いや専ら地元の特産等が消費される場合,又は,新商品の出回りが地方ごとに異なる場合)に,基本銘柄に代わって継続的に調査する銘柄で,その市町村を代表する銘柄をいいます。
銘柄改正
- 調査している基本銘柄が,その品目の価格変動を代表する銘柄か(代表性),全国的に出回っている銘柄か(市場性),継続して調査が可能な銘柄か(継続性)及び調査員が識別しやすい銘柄(実地調査の容易性)かを考慮し,必要に応じて基本銘柄の改正を行っています。
細部指定
- 調査品目・銘柄のうち,基本銘柄の基準に合致していても,メーカーや細部の規格・型式番号・材質などの違いによって価格差がある一部の調査品目・銘柄については,調査銘柄のほかに以下のとおり,商標,規格,型式番号などの銘柄の細部まで指定して調査しています。
- 商標名だけを指定する「●商標指定」
- 商標名のほかに型式番号等も指定する「※商標・型式番号指定」,「※品名・品番指定」
3. 統計表
月平均価格
- 月別又は旬別の平均価格は,単純算術平均(旬別調査品目の月平均価格は各旬別平均価格の単純算術平均)によるものです。
- ただし,大学授業料等の平均価格は,調査学校数が複数校の場合,各校の授業料をそれぞれの生徒数をウエイトとして加重平均することにより算出しています。
年平均価格
- 年平均価格については,1月から12月までの月平均価格(単位未満の数値を含む。)を単純算術平均して算出しています。
- 年の途中において銘柄を改正した場合は,改正後の銘柄で平均価格を算出しています。
- また,市町村銘柄を設定した場合は,より長期間調査した銘柄について年平均価格を算出しています。
- ただし,異なる銘柄の調査月数が同数の場合は,年末に近い銘柄について年平均価格を算出しています。
- なお,原則として,銘柄を改正していない場合で,調査した月数が調査期間の半数に満たない場合は,年平均価格を表章していません。