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3 品目別購入先
(1) 概況
主な費目別に購入先をみると,食料はスーパーでの購入が35,003円(食料に占める割合56.6%),一般小売店での購入が9,903円(同16.0%)などとなっており,スーパーと一般小売店での購入が食料全体の7割以上を占めている。
家具・家事用品はディスカウントストア・量販専門店での購入が2,858円(家具・家事用品に占める割合29.9%),一般小売店での購入が2,447円(同25.6%),スーパーでの購入が2,006円(同21.0%)などとなっており,他の費目と比較するとディスカウントストア・量販専門店での購入の割合が高くなっている。
被服及び履物は百貨店での購入が5,037円(被服及び履物に占める割合35.1%),一般小売店での購入が3,934円(同27.4%),スーパーでの購入が2,431円(同17.0%)などとなっており,他の費目と比較すると百貨店での購入の割合が高くなっている。
教養娯楽は一般小売店での購入が7,102円(教養娯楽に占める割合49.2%),ディスカウントストア・量販専門店での購入が3,242円(同22.5%),スーパーでの購入が1,456円(同10.1%)などとなっている。
理美容用品などの諸雑費は7,162円のうち一般小売店での購入が2,249円(諸雑費に占める割合31.4%),スーパーでの購入が1,231円(同17.2%),百貨店での購入が1,111円(同15.5%)となっている。
なお,平成16年に新たに調査した通信販売(インターネット)を利用した購入について,費目別の支出金額に占める割合をみると,食料が0.2%,家具・家事用品が1.2%,被服及び履物が0.9%,教養娯楽が2.0%,諸雑費が1.2%となっており,各費目とも他の購入先と比べ割合は低くなっている。(表V-3)
表V-3 購入先,費目別1か月平均消費支出(全世帯)
(2) 購入先別支出割合の推移
主な費目別に購入先別支出割合の推移をみると,食料は,一般小売店での購入が昭和59年の44.3%から一貫して低下し,平成16年は16.0%となっている。また,百貨店での購入は,昭和59年の3.4%から平成11年には4.9%まで上昇したが,16年は4.8%とやや低下している。一方,スーパーでの購入は,昭和59年の42.0%から一貫して上昇し,平成16年は56.6%となっている。また,生協・購買での購入は昭和59年の6.1%からおおむね上昇傾向にあり,平成16年は9.6%となっている。このほか,コンビニエンスストア,ディスカウントストア・量販専門店,通信販売での購入も,それぞれ平成6年から一貫して上昇している。
家具・家事用品は,一般小売店での購入が昭和59年の49.9%から一貫して低下し,平成16年は25.6%となっている。百貨店での購入も昭和59年の14.1%から低下しており,平成16年は8.1%となっている。また,スーパーでの購入は,昭和59年の21.8%から平成11年に25.6%まで上昇したが,16年は21.0%に低下している。一方,ディスカウントストア・量販専門店での購入は,平成6年の11.6%から一貫して上昇しており,16年は29.9%となっている。
被服及び履物は,一般小売店での購入が昭和59年の39.1%から一貫して低下し,平成16年は27.4%となっている。スーパーでの購入も平成11年の19.5%から,16年には17.0%に低下している。また,百貨店での購入も平成11年の37.2%から,16年は35.1%に低下している。一方,ディスカウントストア・量販専門店での購入は,平成6年の2.8%から一貫して上昇しており,16年は10.2%となっている。また,通信販売も平成6年の3.8%から4.2%に上昇している。
教養娯楽は,一般小売店での購入が昭和59年の69.7%から一貫して低下し,平成16年は49.2%となっている。百貨店での購入も昭和59年の7.7%から低下しており,平成16年は4.0%となっている。スーパーでの購入は,昭和59年の8.5%から平成11年に12.7%まで上昇したが,16年は10.1%に低下している。一方,ディスカウントストア・量販専門店での購入は,平成6年の7.2%から一貫して上昇しており,16年は22.5%となっている。また,通信販売も平成6年の1.8%から3.7%に上昇している。
理美容用品などの諸雑費は,一般小売店での購入が昭和59年の60.5%から一貫して低下し,平成16年は31.4%となっている。また,スーパーでの購入は,昭和59年の13.7%から平成11年に17.9%まで上昇したが,16年は17.2%に低下している。一方,ディスカウントストア・量販専門店での購入は,平成6年の3.7%から一貫して上昇しており,16年は13.5%となっている。通信販売も平成6年の2.8%から7.2%に上昇している。また,百貨店も平成11年の13.9%から,16年は15.5%に上昇している。(表V-4)
表V-4 費目,購入先別割合の推移(全世帯)
(3) 食料
食料について購入先別に購入割合(当該購入先における支出の割合)の高い品目をみると,一般小売店では,緑茶が34.8%と最も高く,次いで清酒が33.4%,調理パンが32.7%などと続いている。
スーパーでは,カレールウが81.8%と最も高く,次いでソース・ケチャップ及びマーガリンがともに78.5%などと続いており,油脂及び調味料の割合が高くなっている。
コンビニエンスストアでは,「おにぎり・その他」が39.7%と最も高く,次いで弁当が25.4%,調理パンが21.2%などと続いている。
百貨店は,紅茶が19.7%と最も高く,次いで「野菜・海藻のつくだ煮」が17.2%,干しのりが15.1%などと続いている。
生協・購買では,冷凍調理食品が28.0%と最も高く,次いで野菜の缶詰などが含まれる「他の野菜・海藻加工品のその他」が16.2%,かつおパックや魚介の缶詰が含まれる「他の魚介加工品」が15.6%などと続いている。
ディスカウントストア・量販専門店では,粉ミルクが45.9%と最も高く,次いでウイスキーが31.1%,発泡酒が27.9%などと続いており,酒類の購入割合が高くなっている。
通信販売(インターネット)は,コーヒーが2.3%と最も高く,次いで健康茶などが含まれる「他の茶葉」が2.2%,酢が1.7%などと続いているが,他の購入先と比較して購入割合は低くなっている。
通信販売(その他)は,そうざい材料セットが38.8%と最も高く,次いでミネラルウォーターが11.6%,他の茶葉が10.8%などと続いている。(表V-5)
表V-5 食料の購入先別購入割合の高い品目(全世帯)
(4) 家具・家事用品
家具・家事用品について購入先別に購入割合の高い品目をみると,一般小売店では,ベッドが59.0%と最も高く,次いで炊事用ガス器具が57.8%,エアコンディショナが53.2%などと続いている。
スーパーでは,ポリ袋・ラップが59.4%と最も高く,次いでティッシュ・トイレットペーパーが50.6%,洗濯用洗剤及び台所・居住用洗剤がともに44.4%などと続いており,家事用消耗品の購入割合が高くなっている。
コンビニエンスストアでは,ポリ袋・ラップが1.7%と最も高く,次いで「他の家事用消耗品」が0.8%,台所・居住用洗剤,洗濯用洗剤及びティッシュ・トイレットペーパーがそれぞれ0.7%などと続いているが,家具・家事用品の取扱いが少ないため割合は低い。
百貨店では,毛布及び食卓用品がともに23.8%と最も高く,次いで敷物が21.3%などと続いている。
生協・購買では,布団が8.8%と最も高く,次いでティッシュ・トイレットペーパーが8.5%,台所用品が7.6%などと続いている。
ディスカウントストア・量販専門店では,電子レンジが56.0%と最も高く,次いで電気冷蔵庫が55.0%,電気洗濯機・衣類乾燥機が54.1%などと続いており,家事用耐久財の購入割合が高くなっている。
通信販売(インターネット)では,電子レンジが5.5%と最も高く,次いで「他の冷暖房用器具」が3.7%,食卓セットが2.7%などと続いている。
通信販売(その他)は,ミシンが15.8%と最も高く,次いで毛布が15.1%,「他の寝具類」が10.2%などと続いている。(表V-6)
表V-6 家具・家事用品の購入先別購入割合の高い品目(全世帯)
(5) 被服及び履物
被服及び履物について購入先別に購入割合の高い品目をみると,一般小売店では,男子用学校制服が68.2%と最も高く,次いで婦人用和服が54.7%,子供用和服が54.5%などと続いており,和服の購入割合が高くなっている。
スーパーでは,男子用下着類が40.9%と最も高く,次いで子供用下着類が39.0%,子供用靴下及び婦人用靴下がともに37.8%などと続いており,下着類の購入割合が高くなっている。
コンビニエンスストアでは,婦人用靴下が1.2%と最も高く,次いで男子用靴下が0.6%,サンダルなどが含まれる「他の履物」が0.5%などと続いているが,被服及び履物の取扱いが少ないため,割合は低い。
百貨店では,婦人用コートが57.4%と最も高く,次いで婦人服が54.4%,男子用コートの52.2%などと続いている。
生協・購買では,婦人用靴下が5.0%と最も高く,次いで男子用下着類が4.7%,男子用靴下が4.6%などと続いている。
ディスカウントストア・量販専門店では,「他の履物」が21.3%と最も高く,次いで背広服,運動靴及び子供用下着類がそれぞれ19.2%などと続いている。
通信販売(インターネット)では,子供用セーターが2.0%と最も高く,次いで「他の婦人用洋服」が1.9%,他の婦人用シャツ及び生地・糸類がともに1.5%などと続いている。
通信販売(その他)では,「他の婦人用洋服」が7.7%と最も高く,次いで婦人用下着類が7.1%,婦人用スラックスが4.7%などと続いており,婦人用の衣類の購入割合が高くなっている。(表V-7)
表V-7 被服及び履物の購入先別購入割合の高い品目(全世帯)
(6) 教養娯楽
教養娯楽について購入先別に購入割合の高い品目をみると,一般小売店では,新聞が90.8%と最も高く,次いで「他の印刷物」が59.6%,書斎・学習用机・いすが59.0%などと続いている。
スーパーでは,ペットフードが36.1%と最も高く,次いで電池が35.2%,鉛筆,消しゴムなどが含まれる消耗性文房具が23.4%などと続いている。
コンビニエンストアでは,雑誌・週刊誌が14.8%と最も高く,次いでフィルムが10.5%,テレビゲームが4.4%などと続いている。
百貨店では,テレビゲームを除いた「他のがん具」が18.0%と最も高く,次いでスポーツ用品が16.9%,「他の教養娯楽用品」が9.9%などと続いている。
生協・購買では,「他の印刷物」が6.4%と最も高く,次いでCDソフトやDVDソフトなどの音楽・映像収録済メディアが6.2%,園芸品・同用品が5.5%などと続いている。
ディスカウントストア・量販専門店では,ポータブルMDなどの携帯型音楽・映像用機器が67.6%と最も高く,次いでステレオセットが66.0%,ビデオカメラが63.8%などと続いており,教養娯楽用耐久財の購入割合が高くなっている。
通信販売(インターネット)では,ステレオセットが10.0%と最も高く,次いでパソコンが9.1%,音楽・映像収録済メディアが6.5%などと続いている。
通信販売(その他)では,楽器が14.8%と最も高く,次いで音楽・映像収録済メディアが10.2%,雑誌・週刊誌及びビデオカメラがともに5.0%などと続いている。(表V-8)
表V-8 教養娯楽の購入先別購入割合の高い品目(全世帯)
(7) 諸雑費
諸雑費について購入先別に購入割合の高い品目をみると,一般小売店では,祭具・墓石が75.3%と最も高く,次いで貴金属類の装身具が40.9%,腕時計が40.6%などと続いている。
スーパーでは,シャンプー・歯磨きが40.4%と最も高く,次いで傘が33.3%,浴用・洗顔石けんが31.9%などと続いている。
コンビニエンスストアでは,たばこが24.3%と最も高く,次いで傘が2.4%,整髪・養毛剤が1.3%などと続いている。
百貨店では,かばん類が48.5%と最も高く,次いで装身具が38.1%,他の身の回り用品が37.0%などと続いている。
生協・購買では,浴用・洗顔石けんが6.3%と最も高く,次いで他の理美容用品が5.7%,シャンプー・歯磨きが4.2%などと続いている。
ディスカウントストア・量販専門店では,ヘアドライヤーなどの理美容用電気器具が54.3%と最も高く,次いで整髪・養毛剤が34.4%,シャンプー・歯磨きが32.5%などと続いている。
通信販売(インターネット)では,理美容用電気器具が3.8%と最も高く,次いで腕時計が3.1%,他の身の回り用品が1.9%などと続いている。
通信販売(その他)では,化粧品が12.2%と最も高く,次いで装身具が5.6%,浴用・洗顔石けんが5.5%などと続いている。(表V-9)
表V-9 諸雑費の購入先別購入割合の高い品目(全世帯)
(8) 通信販売(インターネット)
品目別支出について,通信販売(インターネット)による購入割合をみると,ステレオセットが10.0%と最も高く,次いでパソコンが9.1%,CDソフトやDVDソフトなどの音楽・映像収録済メディアが6.5%,ビデオデッキが6.0%,ポータブルMDなどの携帯型音楽・映像用機器が5.9%などと続いており,教養娯楽用耐久財などの割合が高くなっている。(表V-10)
表V-10 通信販売(インターネット)による購入割合の高い品目(全世帯)