ここから本文です。
I 高齢者人口の現状と将来
1 65歳以上人口は2116万人,総人口の6人に1人の割合(16.7%)
(1) 平成11年9月15日現在における我が国の65歳以上人口(推計)は2116万人で,総人口の16.7%を占め、6人に1人が65歳以上の高齢者となっている。1年前の平成10年9月15日と比べ,人口は67万人増加,割合は0.5ポイント上昇し,人口,割合ともに過去最高となった。
(2) 65歳以上人口を男女別にみると,男性は881万人(男性の総人口の14.2%),女性は1236万人(女性の総人口の19.1%)で,女性が男性より355万人多くなっている。
なお,女性は,65歳以上人口の58.4%,75歳以上人口の65.1%,85歳以上人口の71.0%を占めており,高齢になるほど女性の割合が高くなっている。
(表1,図1)
表1 我が国の65歳以上人口(平成11年9月15日現在)
注》人口の数字は、万人単位に四捨五入してあるので、内訳の計は必ずしも総数に一致しない。
資料:「推計人口」
図1 高齢者人口の男女別割合(平成11年9月15日現在)
資料:「推計人口」
2 増加が続く65歳以上人口
(1) 総人口に占める65歳以上人口の割合の推移をみると,第1回国勢調査が行われた大正9年以降,昭和25年ごろまでは5%程度で推移していたが,その後は年を追って上昇し,60年には総人口の10.3%と10%を超えて,総人口の10人に1人の割合となった。この割合は近年では毎年0.5ポイント程度上昇し,平成11年には16.7%となり,総人口の6人に1人の割合となっている。(図2,表2)
(2) 国立社会保障・人口問題研究所の推計によると,65歳以上人口は今後も増加を続け,平成12年(2000年)に2187万人(総人口に占める割合17.2%)となり,27年(2015年)には3188万人(同5.2%)と総人口の4人に1人が65歳以上になると見込まれている。(図2,表2)
(3) 生産年齢人口に対する高齢者の比率(老年人口指数 表2;注2》)をみると,昭和25年の8.3(15〜64歳人口12人に対し65歳以上人口1人)から,45年は10.3,平成2年は17.3,7年は20.9と次第に上昇し,平成11年は前年を0.8ポイント上回って24.4(同4.1人に対し1人)となっている。(表2)
図2 総人口に占める高齢者の割合の推移
注》 平成10年及び11年は9月15日現在,他は平成10月1日現在
資料:平成7年までは「国勢調査」,平成8年〜11年は「推計人口」,平成12年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口-平成9年1月推計」(中位推計)
表2 我が国の65歳以上人口の推移
3 欧米諸国に比較して急速な我が国の人口の高齢化
(1) 諸外国における総人口に占める65歳以上人口の割合をみると,調査年次に相違はあるものの,スウェーデン,イタリアが17.4%, ギリシャが16.4%,ドイツが15.8%,イギリスが15.7%,フランスが15.4%などとなっており,我が国の65歳以上人口の割合(16.7%)は,スウェーデン,イタリアに次いで高い水準となっている。(表3)
(2) 65歳以上人口の割合が7%注)から倍の14%に達した所要年数(倍化年数)をみると,スウェーデンでは85年,イギリスは46年,フランスでは116年を要しているのに対し,我が国の場合,昭和45年(1970年)の7.1%から平成6年(1994年)には14.1%となり,所要年数はわずか24年となっている。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によると,我が国の65歳以上人口の割合は,今後も上昇を続け,国際的にみても極めて急速な高齢化が予測されている。(図3)
注)国連は,65歳以上人口(老年人口)の割合が7%を超える国を高齢化人口国とする基準を示している。
表3 総人口に占める65歳以上人口の割合の国際比較
資料:1)「推計人口」
2)各国の統計年鑑,韓国は統計月報
3)国連人口統計年鑑1997年版
図3 65歳以上人口の割合の推移の国際比較
資料:日本-「国勢調査」,「推計人口」,国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口-平成9年1月推計」(中位推計)
その他-各国の統計年鑑及び国連資料