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平成23年社会生活基本調査へのご協力のお願い
情報セキュリティ大学院大学教授 廣松 毅 |
本年10月20日に「平成23年社会生活基本調査」が実施されます。この調査は,昭和51(1976)年以来5年に一度の周期で行われてきており,今回は8回目に当たります。 この調査が開始された当時の資料を見ますと,調査が生まれた背景として「我が国は,戦後の復興期,高度成長期時代を経て,安定成長時代に移行した結果,国民の意識も経済的・物質的な面ばかりではなくて,生活の質的向上や精神的な充実を求める方向へと変わりつつある」と指摘しています。そして,調査のねらいを次のように謳っています。
その後の調査のねらいは,次のようになっています。 昭和56(1981)年調査
そして,平成23(2011)年調査に関しては
がねらいとされています。そのうえで (1) 結果の時系列比較への対応 を図るために,集計内容の充実を図るとされています。ここでいう「国際比較」は主として欧州統計局(Eurostat)が行っている欧州統一生活時間調査(Harmonized European Time Use Surveys)を念頭に置いています。 このように,社会生活基本調査はその時の社会・経済的な背景を踏まえて,国民の生活行動・生活時間の実態を把握することを主たるねらいとしており,わが国の社会・経済の諸課題を明らかにし,解決していくための重要な基礎資料となっています。とはいえ,この調査は統計調査員の方々にとっても,また調査対象者の方々にとっても負担が大きい調査であることは否定できません。 そのため,調査の度ごとに負担感が少なくなるような調査票の工夫がなされています。また,特に平成23(2011)年調査では,東日本大震災への対応として,調査の対象範囲および調査対象者の数を計画よりも減らして実施される予定です。 統計調査員の方々,調査対象者の方々にとって困難な環境の下で行われる平成23(2011)年調査ではありますが,新たな日本の将来像が模索されている現在こそ,この調査の重要性そしてその結果の時系列的な継続性の重要性・有用性をご理解いただき,ご協力いただけますようお願い申し上げます。 |
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