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I 昼間人口


昼夜間人口比率は東京都,大阪府で高く,その近隣県で低い
○ 平成12年の都道府県別の昼間人口は,東京都が1467万人(全国の11.6%)と最も多く,次いで大阪府が931万人(同7.3%),神奈川県が763万人(同6.0%),愛知県が713万人(同5.6%),埼玉県が599万人(同4.7%)などとなっている。これら上位5都府県の昼間人口の順位は常住人口と同じである。
昼夜間人口比率(常住人口100人当たりの昼間人口の割合)は,東京都が全国最高の122.0であり,これに大阪府が105.9と続き,17都府県で100を超えている。これに対して東京都又は大阪府の近隣県では昼夜間人口比率が低く,埼玉県(86.4),千葉県(87.6),奈良県(87.6)の3県で90を下回っている。
昼夜間人口比率を平成7年と比べると,東京都,大阪府など100を超えている都府県で低下し,埼玉県,千葉県など100を下回っている県で上昇する傾向にある。
(表1-1,図1-1)
大阪市の昼間人口は約14万人減少
○ 県庁所在市及び13大都市の昼間人口は東京都特別区部が1113万人,大阪市が366万人,横浜市が309万人,名古屋市が251万人などとなっている。昼間人口は,東京都特別区部,名古屋市,大阪市など18市で減少しており,特に大阪市は,平成7年に比べ約14万人の減少となった。一方,昼間人口が増加したのは31市で,特に横浜市は,平成7年に比べ約13万人の増加となった。
昼夜間人口比率は,大阪市が141.2,東京都特別区部が137.5となっているのを始め,43市で100を超えている。これに対して,6市で100を下回っており,浦和市(85.8),川崎市(87.8)の2市で90を下回っている。(表1-2)
昼間人口が東京都千代田区,中央区などで減少
○ 東京都特別区部の昼間人口は千代田区が86万人(常住人口の23.7倍)と最も多く,以下,港区の84万人,新宿区の80万人と続いている。昼間人口は千代田区,中央区など都心部で大きく減少しており,そのほか,台東区,豊島区,墨田区などを加えた11区で減少した。
昼夜間人口比率は,千代田区が2374.4と最も高く,次いで中央区の897.6,港区の525.7など6区で200を超えている。一方,最も低いのは練馬区の77.5,次いで江戸川区の81.2,葛飾区の81.9など10区で100を下回っている。千代田区の昼夜間人口比率が平成7年の2732.9から大きく低下するなど,都心部における昼夜間人口比率の低下が大きくなっている。一方,品川区,中野区など10区で昼夜間人口比率が上昇している。(表1-3,図1-2,図1-3)
大阪市中央区の昼間人口は常住人口の9.5倍
○ 大阪市の昼間人口は,中央区の52万人(常住人口の9.5倍),北区の43万人などが多くなっている。昼夜間人口比率は,中央区が947.3,北区が473.5など4区で200を超えているのを始め15区で100を超えているが,東住吉区の87.5,住吉区の88.7,鶴見区の89.5など,市の東部,南部を中心に9区で100を下回っている。(表1-4,図1-4,図1-5)
名古屋市中区の昼間人口は常住人口の5.6倍
○ 名古屋市の昼間人口は,中区の33万人(常住人口の5.6倍),中村区の24万人などが多くなっている。昼夜間人口比率は,中区が557.5となっているのを始め9区で100を超えているが,緑区の75.4,守山区の82.5,名東区の83.1など,市の東部,南部を中心に7区で100を下回っている。
(表1-5,図1-6,図1-7)
昼夜間人口比率の高い市区では昼間人口が減少
○ 市区町村別の昼夜間人口比率をみると,上位30市区町村のほとんどが13大都市の区であり,それ以外では京都府久御山町(171.5)が最も高く24位となっている。昼夜間人口比率が上位の10区のうち9区で昼間人口が減少するなど,昼夜間人口比率が高い市区で昼間人口が減少している。
昼夜間人口比率が低い市区町村は,岡山県清音村(60.3),茨城県利根町(60.9),大阪府豊能町(63.5),京都府加茂町(63.9),奈良県平群町(64.9)など,多くが都市の近郊住宅地の地域である。
(表1-6)