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人口推計に関するQ&A(回答)
A.人口推計とは
A-1 人口推計の目的は?
我が国の人口の実態は、5年ごとに実施される国勢調査によって明らかにされます。他方、この「人口推計」は、国勢調査が行われない年における「毎月」、「毎年」の人口の状況を把握するために行っています。
毎年10月1日現在の人口の推計は、第1回国勢調査が行われた大正9年(1920年)の翌年、大正10年から行っています。
また、毎月1日現在の人口の推計は、昭和25年(1950年)国勢調査以降行っています。
A-2 人口推計ではどのような結果を公表していますか?
(1) 各月1日現在人口
- 「全国 年齢(5歳階級)、男女別人口」
(2) 各年10月1日現在人口
- 「全国 年齢(各歳)、男女別人口」
- 「都道府県 年齢(5歳階級)、男女別人口」
(3) 国勢調査結果による補間補正人口
- 「全国 各年10月1日現在、年齢(各歳)、男女別人口」
- 「全国 各月1日現在、年齢(5歳階級)、男女別人口」
- 「都道府県 各年10月1日現在、年齢(5歳階級)、男女別人口」
※ 人口推計は国勢調査による人口を基に推計したものですが、5年後の人口推計は、最新の国勢調査人口とは必ずしも一致しませんので、5年ごとに、国勢調査間の各月1日現在の人口推計について補間補正を行い、公表しています。
(4) また、統計トピックスとして次のような人口を推計して公表しています。
- 生年の「えと」(十二支)別の人口
- 新成人の人口
- 我が国のこどもの数
- 高齢者の人口
※なお、 日本の将来推計人口については、国立社会保障・人口問題研究所が行っています。
A-3 結果はいつごろ公表されるのですか?
毎月1日現在の人口については、初めに概算値として当該月の下旬に公表し、確定値はその5か月後に公表しています。(公表予定一覧)
また、10月1日現在の詳細な結果は、翌年の4月に公表しています。
A-4 人口推計における「概算値」と「確定値」の違いは何ですか?
「概算値」は、推計時点で利用可能な人口関連資料(速報値など)を用いて算出した当該月の数値です。「概算値」の推計に用いた資料はその後更新されるため、更新後の資料を用いた、より精緻な数値を「確定値」として、5か月後に公表しています。利用上の注意も併せて参照してください。
例)
1月1日現在人口(概算値)……1月下旬公表
1月1日現在人口(確定値)……6月下旬公表
なお、「確定値」は、総人口のほか、日本人人口及び外国人人口を公表しています。
A-5 人口推計の結果に外国人は含まれていますか?
総人口には、国内滞在期間が3か月を超える外国人を含みます。
A-6 外国人の人口は分かりますか?
2025年(令和7年)4月報(2024年11月1日現在確定値)から、外国人人口の公表を開始しました。それ以前は、総人口と日本人人口の差から算出可能です。
A-7 外国人の人口は「人口推計」と「在留外国人統計」(法務省)でどのような違いがありますか?
人口推計における外国人人口は、国勢調査を基準としてその後の人口動向を日本における外国人の自然動態を人口動態統計から、社会動態を出入国管理統計から把握して算出しています。
一方、在留外国人統計における在留外国人数は、12月末及び6月末現在において、在留資格をもって中長期間在留する外国人(在留カードを交付)及び特別永住者(特別永住者証明書を交付)を集計したものです。
両者の違いとしては、日本から出国後、3ヶ月以上1年未満海外に滞在している場合※や、再入国の許可を得て出国した者が出国したままとなる場合に、人口推計上は減少となりますが、在留外国人統計上は変動ありません。
※みなし再入国許可制度(出国後1年以内に再入国する場合は、原則として許可が不要)により在留外国人統計上、減少とはなりません。
B.算出方法について
B-1 人口推計はどのように算出するのですか?
人口推計は、国勢調査による人口を基準に、その後の人口動向を他の人口関連資料から得て、算出しています。
毎月1日現在の人口
当月の人口 = 前月の人口 + 前月の自然動態 + 前月の社会動態
自然動態:自然増減=出生児数-死亡者数
社会動態:社会増減=入国者数-出国者数+前月の国籍の異動による純増減(日本人及び外国人について)
毎年10月1日現在の人口
当年10月1日現在人口 = 前年10月1日現在人口+1年間の自然動態+1年間の社会動態
自然動態:自然増減=出生児数-死亡者数
社会動態:社会増減=入国超過数+国籍異動者数(日本人について)+都道府県間転入超過数(都道府県別人口について)
- 入国超過数=入国者数-出国者数
- 国籍異動者数=日本国籍取得者数-日本国籍喪失者数
- 都道府県間転入超過数=都道府県間転入者数-都道府県間転出者数
B-2 どのような資料を使って算出するのですか?
人口を推計するための資料は、以下のとおりです。
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出生児数及び死亡者数 | …… | 「人口動態統計」(厚生労働省) |
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出入国者数 | …… | 「出入国管理統計」(出入国在留管理庁) |
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日本国籍取得者数及び日本国籍喪失者数 | …… | 法務省資料及び官報告示を基に総務省統計局が集計 |
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都道府県間転出入者数 | …… | 「住民基本台帳人口移動報告 月報」(総務省統計局) |
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その他 | …… | 「国勢調査」(総務省統計局) |
C.推計結果の利用について
C-1 人口推計はどのように利用されていますか?
人口推計で算出される人口は、常に我が国の最新の数値であることから、労働力調査(総務省統計局)や人口動態統計(厚生労働省)などの統計分野を始め、各府省で作成される各種白書、国際機関の資料作成など様々な分野で利用されています。
C-2 人口推計の結果を利用したいのですが、手続は必要ですか?
手続は必要ありませんが、推計結果を利用・転載する場合には、出典の表記をお願いします。詳しくはこちらを参照してください。
D.その他
D-1 人口推計は総務省自治行政局が公表している「住民基本台帳に基づく人口」とどのような違いがありますか?
人口推計は毎年10月1日現在、「住民基本台帳に基づく人口(総務省自治行政局)」は毎年1月1日現在と、時点が異なります。
また、算出方法も異なっており、人口推計は、居住の実態に即した国勢調査結果を基準に、その後の出生児数や死亡者数、出入国者数を加減することで算出した人口です。これに対して、「住民基本台帳に基づく人口」は、住民基本台帳に登録されている情報により集計した人口です。
D-2 今後の人口の動向は分かりますか?
総務省統計局では将来の人口推計は行っていません。
日本の将来推計人口については、国立社会保障・人口問題研究所が公表しています。
D-3 市区町村別人口はありますか?
人口推計では、全国及び都道府県別人口を推計しています。市区町村別人口については、国勢調査結果、又は「住民基本台帳に基づく人口(総務省自治行政局)」を参照してください。