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統計研修受講記(平成24年度 No.5)
専科「PCを用いた統計分析(1月)」を受講して
神奈川県平塚土木事務所計画建築部許認可指導課 妹尾 達男
私は、平成23年4月に県立高校から出向という形で神奈川県平塚土木事務所に異動となり、現在は道路や河川等の許認可事務を行っております。県立高校では数学科の教諭として学級担任や教科指導等を受け持っていましたが、学校現場を離れている間に、高校の学習指導要領は新しくなり、数学Tに統計分野が加わるなど統計教育が重視されるようになっていると感じていましたので、高校に戻ったときの教科指導に役立てたいと思い、統計に関する研修の受講を思い立ちました。
まず、10月に「PCを用いた統計入門」を受講し、統計の基礎からデータ処理の仕方を学ぶとともに、高校の数学の授業に活用できるテーマに多く触れることができました。その後、統計の知識をもっと深めたいとの思いから、1月の「PCを用いた統計分析」を受講させていただくこととなりました。
「PCを用いた統計分析」では、「記述統計演習」、「多変量解析演習」、「GIS基礎演習」の3つのテーマについて学びました。
「記述統計演習」では、統計解析ソフト「R」を用いて演習が進められました。「R」は散布図や箱ひげ図等を容易に描けることができる上、変量間の関連性を数値的に判定できる便利なソフトであることを知り、非常に感心いたしました。また、フリーソフトであるため学校現場でも使っていけるものであり、実際に「R」を使用した授業もイメージすることができました。
「多変量解析演習」では、エクセルや「R」を活用しながら、サンプルの多変量データを使った演習問題を解いていく形式で講義が進められましたが、多変量解析を通じて結果と相関のある変数を見極めることが非常に重要であることが理解できました。
「GIS基礎演習」は、フリーソフトの「MANDARA」を用いて統計地図を作成しましたが、この演習を通じて、統計に関する視野が一気に広がったような気がします。
いずれの演習も密度が濃く大変充実した内容で構成されており、また、目的が明確で実践的なものでした。 このような研修プログラムを作り上げる過程で、多くの方々の知識、経験等が生かされていると感じたところであり、機会があれば、また別の統計研修を受講したいと思っています。
最後に、研修中に熱心に講義をしていただきました講師の先生方及び統計研修所の職員の皆様の様々な御配慮に感謝を申し上げます。 ありがとうございました。
(統計調査ニュース 平成25年7月号より)