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統計研修受講記(平成23年度 No.2)
特別講座「中堅職員課程」を受講して
刈谷市企画部情報システム課 神谷 素直
今回の研修には、愛知県が今年度から始めた「ふるさと統計リーダー育成事業」に応募して参加しました。 私自身統計を担当して3年目になります。1年目、2年目と経済センサス- 基礎調査、全国消費実態調査や国勢調査などの実務に追われる中、「統計の役割とは何だろう。どうしたら有効に結果を使えるのだろう。」と考えていました。 大規模な市を除いて、多くの市町村では、講義でも触れられていたとおり、担当者数が減少する中、統計は地方自治法の「法定受託事務」ということもあり、現場では調査の実施事務に多くの時間が割かれているかと思います。
そんな中で、今回の中堅職員を対象とした研修に興味をひかれ、参加することになりました。
「統計の意義・役割」、「地域経済と統計」、「行政評価と統計」、「主要統計指標の見方・使い方」、「国民経済計算入門」、「人口問題と人口統計」、「景気動向と経済統計」の7科目を6月20日から23日の4日間にわたり受講しました。
講義の内容は、基礎的なものからマクロな視野に立ったものまで、実にスリリングなものでした。 例えば、「行政評価と統計」では、行政評価に統計というツールをどう活用するか、「主要統計指標の見方・使い方」については、各種統計グラフの見方や注意点など、「景気動向と経済統計」は、日銀短観を始めとする各種統計指標の重要性とその見方。 どの講義からも、自分たちのまち、もっと広く言えば日本がこれまでどういう道をたどり、現在がどうなっているのか、そして将来はどうなるのか、といった問題を改めて考えさせられるものでした。
こうした統計の基礎となる部分を、市町村の統計担当者が作っているのだ、ということを改めて実感しました。「木を見て森を見ず。」市町村の統計担当者は実務に追われ、そんな状態に陥ることもあるかもしれません。今後、こうした研修に全国の自治体職員が数多く参加し、統計の重要性とその意義を楽しく学んでいただけたら良いな、と思います。
最後に3月11日の東日本大震災以来、日本中の空気が変わり、関東圏では節電が叫ばれる中で、梅雨時の暑い日が続いたにもかかわらず、熱心に講義をしていただきました講師の先生方、統計研修所の皆様方に大変お世話になりましたことを、この場をお借りして御礼申し上げます。
また、研修に参加できるチャンスを設けていただきました皆様方にも、厚く御礼申し上げます。
(統計調査ニュース 平成23年11月号より)