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国別研修(エジプト)「ITを活用した時間利用調査手法開発」の紹介
概要
総務省統計局は、エジプト中央動員統計局(CAPMAS)に対し、総務省統計研究研修所、独立行政法人統計センターと一体となって、独立行政法人国際協力機構(JICA)による国別研修(エジプト)「ITを活用した時間利用調査手法開発」に協力しています。
本研修は、2020年1月から3年間の予定で実施されます。本研修の目的は、エジプト中央動員統計局(CAPMAS)職員の時間利用調査及びITを活用したその他統計調査能力を向上させることです。統計局では、CAPMAS職員への研修などを通じて、職員の能力を構築・向上させるための支援を行っています。
背景・経緯
エジプトでは、中央動員統計局(Central Agency for Public Mobilization and Statistics : CAPMAS)が、総合的に政府統計の整備を行っています。しかしながら、CAPMASの統計データの質は高いとは言えず、これまで公共政策を策定、決定、実施する上での課題となっていました。このため、統計データの質向上を図るため、CAPMAS職員の能力強化を目的とした技術協力の要請があり、「中央動員統計局(CAPMAS)における統計情報の質向上プロジェクト」が2016年3月から2019年10月まで実施されました。その結果、人口・住宅センサスの結果が政策に反映されるなど、精度の向上、データの政策への反映等確実な成果を上げています。
一方で、市民の生活状況を把握し、ジェンター差等の現状把握、SDG指標に反映されるデータとしての時間利用調査については、未だ実施に至っておらず、またITを活用した統計手法の導入(タブレット活用による調査、オンライン回答、インターネット上でのデータ公表、GISを用いた統計地図作成等)についても進捗が遅れており、引き続き課題となっています。
このような背景から、エジプト政府は我が国に対して、CAPMAS職員の時間利用調査及びITを活用したその他統計調査能力向上を目的とした研修の実施を要請し、本研修が実施されることとなりました。
研修の成果
- 目標
時間利用調査(日本では「社会生活基本調査」に該当)の計画、実施及びITを活用した各種統計手法について、日本の取り組みを理解することを通じ、CAPMASによって時間利用調査が適切に実施され、統計データがSDG指標に用いられる等広く利活用される。
- 研修で達成される成果
(1)日本の時間利用調査に関する実務を理解する。
(2)日本や諸外国の時間利用調査の利活用を理解する。
(3)ITを使った統計手法を理解する。
(4)総務省統計局やその他省庁が行っている統計を用いたSDG指標への活用を理解する。
- 期間
2020年1月から3年間に4回の本邦研修を実施する。
さらに詳しくお知りになりたい方は、国別研修(エジプト)「ITを活用した時間利用調査手法開発」のページをご覧ください。