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3 貯蓄・負債
(1) 貯蓄
ア 都道府県別貯蓄現在高
全世帯について,都道府県別に1世帯当たり貯蓄現在高をみると,東京都が1958万円と最も多く,次いで三重県,福井県,奈良県,愛知県,香川県と続いている。一方,沖縄県が507万円と最も少なく,次いで宮崎県,鹿児島県,青森県,長崎県,秋田県と続いている。
貯蓄の種類別に貯蓄現在高に占める割合をみると,通貨性預貯金は沖縄県が20.6%と最も高く,次いで神奈川県,熊本県,埼玉県,秋田県,東京都と続いている。一方,和歌山県が11.0%と最も低く,次いで高知県,香川県,滋賀県,石川県,富山県と続いている。なお,現在高でみると,通貨性預貯金は東京都が最も多い。
定期性預貯金の割合は秋田県が52.9%と最も高く,次いで香川県,和歌山県,大分県,滋賀県,富山県と続いている。一方,宮城県が39.6%と最も低く,次いで宮崎県,鹿児島県,神奈川県,熊本県,千葉県と続いている。なお,現在高でみると,定期性預貯金は香川県が最も多い。
生命保険などの割合は宮崎県が35.0%と最も高く,次いで宮城県,福島県,青森県,熊本県,佐賀県と続いており,東北及び九州地方で高くなっている。一方,東京都が21.4%と最も低く,次いで奈良県,神奈川県,愛知県,兵庫県,秋田県と続いている。
なお,現在高でみると,生命保険などは福井県が最も多い。
有価証券の割合は東京都が17.1%と最も高く,次いで神奈川県,兵庫県,京都府,千葉県,大阪府と続いており,関東及び近畿地方で高くなっている。一方,青森県が3.8%と最も低く,次いで沖縄県,佐賀県,福島県,岩手県,島根県と続いており,東北及び九州地方などで低くなっている。なお,現在高でみても有価証券は東京都が最も多い。
次に貯蓄年収比をみると,香川県が270.4%と最も高く,次いで奈良県,岡山県,和歌山県,三重県,高知県と続いている。一方,沖縄県が111.2%と最も低く,次いで宮崎県,宮城県,山形県,鹿児島県,熊本県と続いている。(図VI-6,VI-7,VI-8,表VI-4)
図VI-6 都道府県別貯蓄現在高(全世帯)
図VI-7 都道府県別にみた貯蓄現在高に占める生命保険などの割合(全世帯)
図VI-8 都道府県別にみた貯蓄現在高に占める有価証券の割合(全世帯)
表VI-4 都道府県別貯蓄現在高(全世帯)
イ 貯蓄現在高の都道府県間地域差
全世帯の1世帯当たり貯蓄現在高の都道府県間地域差を,全国平均を100とした指数の標準偏差(ばらつき)でみると,昭和54年の18.5から59年20.2,平成元年21.6と拡大した後,6年19.4,11年18.4と縮小してきたが,16年は19.1と再び拡大している。(表VI-5)
表VI-5 貯蓄現在高の標準偏差の推移(全世帯)
(2) 負債
全世帯について,都道府県別に1世帯当たり負債現在高をみると,東京都が777万円と最も多く,次いで埼玉県,神奈川県,大阪府,愛知県,滋賀県と続いており,関東及び近畿地方などで多くなっている。一方,長崎県が342万円と最も少なく,次いで徳島県,島根県,高知県,香川県,大分県と続いており,四国及び九州地方などで少なくなっている。
負債年収比をみると,沖縄県が114.2%と最も高く,次いで埼玉県,大阪府,神奈川県,東京都,兵庫県と続いている。一方,島根県及び徳島県が54.7%と最も低く,次いで新潟県,香川県,長崎県,鳥取県と続いている。
なお,沖縄県,埼玉県及び大阪府では,負債現在高が年間収入を上回っている。
住宅・土地のための負債保有率は,滋賀県が42.3%と最も高く,次いで埼玉県,青森県,佐賀県,宮城県,神奈川県と続いている。一方,長崎県が23.9%と最も低く,次いで高知県,徳島県,香川県,岩手県,島根県と続いている。
なお,住宅・土地のための負債を保有している世帯の住宅・土地のための負債現在高をみると,東京都が2212万円と最も多く,次いで神奈川県,大阪府,愛知県,埼玉県,兵庫県と続いている。一方,島根県が1035万円と最も少なく,次いで宮崎県,熊本県,鹿児島県,徳島県,秋田県と続いている。(図VI-9,表VI-6)
図VI-9 都道府県別負債現在高(全世帯)
表VI-6 都道府県別負債現在高及び負債保有率(全世帯)
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