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平成19年全国物価統計調査 用語の解説(店舗価格編)
1 調査対象
小売店舗
調査された小売店舗をいう。
なお、調査した小売店舗のうち、調査品目の取扱いがある小売店舗を集計対象とした。
特売小売店舗
小売店舗のうち,週間価格調査票により「平成19年11月15日(木曜日)から21日(水曜日)の日々の価格」及び「過去1か月間のうち最も安い価格」を調査された店舗をいう。
飲食店及びサービス事業所
サービス料金を調査された飲食店及びサービス事業所をいう。
なお、調査した飲食店及びサービス事業所のうち、調査品目の取扱いがある飲食店及びサービス事業所を集計対象とした。
2 価格・料金に関する事項
(1) 価格(料金)
ア 小売店舗の価格
- 価格調査票により調査した価格
- 週間価格調査票により調査した価格
小売店舗における通常の販売価格の実態を明らかにするため、価格調査票により、標準小売価格や定価ではなく、実際に消費者に販売する価格を調査した。タイムサービス、まとめ売り、会員割引価格などの特別な価格や割賦販売価格等は対象外とした。
新品の商品の価格を対象とし、中古品の価格は対象外とした。
調査対象として規定された内容に合致する商品が複数ある場合は、最も販売数量の多い商品の価格を調査した。
調査日が休業日の場合は、前日の価格を調査した。また、調査日の価格が1週間以内の短期間の特売価格の場合は、特売を開始する直前の通常の販売価格を調査した。
調査品目のうち20品目については、価格調査票のほかに週間価格調査票により、特売の状況や曜日別の価格の動きを把握するため、一部の小売店舗において「平成19年11月15日(木曜日)から21日(水曜日)の日々の価格」及び「過去1か月間のうち最も安い価格」を調査した。
最も安い価格 最も高い価格 |
週間価格調査票により価格を調査したすべての小売店舗を対象とした価格である。 なお、価格に変化がなかった小売店舗は、最も安い価格と最も高い価格が同じである。 |
特売価格 通常価格 |
週間価格調査票により調査した価格に変化があった小売店舗のみを対象とした価格である。 小売店舗ごとに、週間価格調査票により調査した価格のうち、それぞれの品目の最も安い価格を特売価格とし、最も高い価格を通常価格とした。 |
価格の格差 | 特売価格と通常価格の差 |
曜日別価格 | 平成19年11月15日(木曜日)から21日(水曜日)の日々の価格。 週間価格調査票により価格を調査したすべての小売店舗を対象としている。 |
イ 飲食店及びサービス事業所の料金
- サービス料金調査票により調査した料金
月ぎめなど期間を指定した料金以外は、調査日に所定のサービス等を受けた場合に、実際に支払う料金を調査した。
調査日が休業日の場合は、前日の料金を調査した。
(2) 平均価格(料金)
調査価格(料金)の単純平均である。
(3) 1%点、5%点等
1%点、5%点とは、調査された価格(料金)を低い方から順に並べ、低い方から数えて1%目、5%目の位置に当たる価格(料金)をいう。
25%、50%及び75%点は、全体を同じ価格(料金)数になるように四つのグループに分けた場合の三つの境界に当たる価格(料金)値であるため、25%点を第1四分位、50%点を第2四分位又は中位数(中央値)、75%点を第3四分位ともいう。また、この75%点の値と25%点の値の差を四分位範囲といい、四分位範囲の2分の1を四分位偏差という。
また、累積度数分布図や箱ひげ図を用いグラフにすると、価格水準と価格のばらつき状況を視覚的にとらえることができる。
(4) 標準偏差
標準偏差は、調査価格(料金)の変動を(調査価格(料金)数−1)で割ったものの平方根である。
(5) 消費税の取扱い
集計した価格(料金)には、消費税(5%)が含まれ、表章けた未満を四捨五入している。
3 店舗及び企業の属性に関する事項
(1) 従業者数
ア 小売店舗の従業者数
調査日現在、店舗に所属している従業者数(パート・アルバイトを含む)。
個人経営の事業主や家族従業者、役員、他の会社など別経営の店舗から出向・派遣などで受け入れている人は含める。
他の会社などへ出向・派遣している人は含めない。
パート・アルバイト数は、店舗に所属している人の数ではなく、調査日当日に従業した人の従業時間を足し合わせ、8時間を1人として換算した人数。
イ 飲食店及びサービス事業所の従業者数
調査事業所に所属している従業者数(パート・アルバイトを含む)。平成18年事業所・企業統計調査の従業者数を用いた。
個人経営の事業主や家族従業者、役員、別経営の事業所から派遣されている人又は下請けとして他の会社など別経営の事業所からきて働いている人は含める。
別経営の事業所へ派遣している人又は下請けとして他の会社など別経営の事業所で働いている人は含めない。
(2) パート・アルバイト比率
従業者数に占めるパート・アルバイト数の割合。
(3) 業態
次の区分を参考とし、小売店舗の判断による。
一般小売店 | 商店街や駅前、ロードサイド、商業ビル内等で営業する専門店・個人商店などで、「スーパー」〜「生協」に該当しないもの。弁当販売店、ガソリンスタンド等も含める。 |
スーパー | 食品、家事雑貨を中心にセルフサービス方式で販売している店舗。いわゆる総合スーパー、均一価格で多様な商品を販売する小売店(ワンプライスショップ)も含める。 |
量販専門店 | 主に家電、住関連、衣料、がん具、スポーツ用品などを取り扱い、薄利多売を営業方針としている店舗。いわゆるホームセンターも含める。 |
ドラッグストア | セルフサービス方式で販売し、主な商品として医薬品と化粧品を取り扱う店舗。医薬品、化粧品以外に、家庭用品、食品、文房具等の日用雑貨も販売している店舗も含める。 |
コンビニエンスストア | 販売商品のほとんどをセルフサービス方式で販売し、食品、家事雑貨、雑誌などの日用品を取りそろえ、店舗の規模が小さく(売場面積が30〜250平方メートル)、終日又は長時間(14時間以上)営業を行う店舗。 |
百貨店 | 販売商品が衣・食・住全般にわたり、主に対面販売により販売している店舗。 |
生協 | 生活協同組合が運営する店舗。農業協同組合が運営する店舗(Aコープを含む)は、その業態により、スーパー又は一般小売店などに属する。 |
その他 | 官公庁、学校、企業などの構内にある売店など、上記の業態のいずれにも該当しない店舗。 |
(4) 店舗の特徴
他店舗との差別化をはかり、特徴づけるために重視している経営方針をいい、小売店舗の判断による。
低価格 | 他店舗に比べ安い価格設定をしている場合。 |
高品質・こだわりの商品 | ブランド力のある商品や高付加価値商品を取りそろえている場合、品揃え(多種類の商品・小ロットのパッケージなど)を充実させている場合、徹底した品質管理を行っている場合。 |
サービスの充実 | 従業員教育に力を入れ、ゆきとどいた接客やスピーディな応対を心がけている場合、託児サービスやアフターサービス、駐車場などを備えている場合。客にとって魅力的なサービスを提供している場合。 |
広告・宣伝 | 自社や商品のイメージと知名度をアップさせるような広告・宣伝や、飲食・試飲、無料体験等のキャンペーンにより販売促進を行っている場合。 |
営業日・時間の拡充 | 定休日の削減、営業時間の延長などを行い、営業日・時間を工夫している場合。 |
販売形態の多様化 | 店頭での販売以外に、通信販売や地方発送など他の販売形態を設けている場合。ここでいう「通信販売」とは、店舗が独自に行っているものであり、本社等で行っている通信販売は含めない。 |
顧客確保・客の囲い込み | ポイント制やスタンプカード、リピーター割引、会員制、顧客限定割引・特典などにより、顧客の確保に力を入れている場合。 |
その他 | 環境保護への取組み、高齢化社会への対応、地域社会への貢献、店舗の美化など、上記以外に重視していることがある場合。 |
(5) 競合店の有無
商品の販売価格を設定する際に、価格競争を意識する他店舗をいい、小売店舗の判断による。
(6) 割引・特典
特別の条件がなく、だれでも利用できる割引・特典サービス。(重複回答有り)
会員割引価格 | その場で会員になることができ、割引価格が適用される場合。 |
価格割引クーポン | 不特定多数を対象としたチラシや雑誌、商品などについているクーポンや、インターネットや携帯電話等で表示できるもの。 |
ポイント制 | 店舗での購入金額、購入回数等に応じてポイントを付与し、たまったポイント数に応じて、商品の購入や割引、景品、他ポイントとの交換が可能なもの。 |
スタンプカード | 購入金額等に応じて、あるいは買物袋持参やリサイクル協力等によりスタンプもしくはシール、カードを付与し、たまったスタンプ等により現金、金券、景品、割引などに換えることができるもの。 |
その他 | 上記のどれにも当てはまらないサービス。 |
(7) 割引・特典利用者比率
商品購入の際、割引・特典サービスを利用する人の割合。
(8) 通信販売の有無
店舗が店頭販売のほかに,独自に行っている通信販売をいう。
ただし、本社や本部、系列会社などが通信販売を行っている場合は除く。
(9) 仕入先
店舗で取り扱っている商品について、その主な仕入先。
メーカー・生産者・産地から直接仕入れ | 生産地の農業共同組合(JA)も含める。 |
卸売業者・仲買いから仕入れ | 市場での仕入れも含める。 |
本社・本部から仕入れ | 本社・本部が一括して仕入れている場合。 |
その他 | 上記の仕入先のいずれにも該当しない場合。 |
5 地域に関する事項
(1) 都市階級
都市階級は、平成17年国勢調査(平成17年10月1日現在)の人口により区分した。
ただし、市町村の境域は、平成19年11月21日現在の境域とした。
- 大都市
人口100万以上の市(12市)
東京都区部並びに札幌市、仙台市、さいたま市、横浜市、川崎市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、広島市及び福岡市 - 中都市
人口15万以上100万未満の市(146市) - 小都市A
人口5万以上15万未満の市(243市) - 小都市B
人口5万未満の市(125市) - 町村
町及び村(147町村)
(2) 地方
地方は、都道府県を単位として次の10区分に分類した。
- 北海道地方
北海道
- 東北地方
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 - 関東地方
茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県 - 北陸地方
新潟県、富山県、石川県、福井県 - 東海地方
岐阜県、静岡県、愛知県、三重 - 近畿地方
滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県 - 中国地方
鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 - 四国地方
徳島県、香川県、愛媛県、高知県 - 九州地方
福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県 - 沖縄地方
沖縄県
(3) 大都市圏
政令指定市及びこれに社会・経済的に結合している周辺市町村によって構成されており,平成17年国勢調査による通勤・通学人口を基に設定されている。平成19年全国物価統計調査では,全国に8つある大都市圏(札幌大都市圏,仙台大都市圏,関東大都市圏,静岡大都市圏,中京大都市圏,京阪神大都市圏,広島大都市圏,北九州・福岡大都市圏)について,対象となる調査市町村のデータを用いて区分した。
(4) 都道府県内ブロック
都道府県ごとに都道府県内経済圏等により市町村を組み合わせて設定した。
(5) 都道府県内人口階級
都道府県内の市町村を、市町村の人口により「人口10万以上市」、「人口5〜10万未満市」、「人口5万未満市」及び「町村」の4区分とした。