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平成14年全国物価統計調査 結果の概要〔小規模店舗編〕
6 品目別価格の散らばり度合
- 小規模店舗の価格の散らばり度合は、大規模店舗と比べて、婦人ブラウスなどで大きく、食料品の一部で小さい。
- コンビニエンスストアにおける価格の散らばり度合は、食料品の一部を中心に極めて小さい。
(1) 代表的な100品目について、平均価格で標準化した四分位範囲(〈参考〉参照)により価格の散らばり度合をみると、衣料品の一部(「婦人ブラウス」、「婦人スラックス」、「男子ズボン」など)、「シクラメン」などでは、小規模店舗全体の価格の散らばり度合が、大規模店舗全体と比べて大きくなっている。一方、「レトルトカレー」、「アイスクリーム」、「しょう油」、「即席めん」、「コーラ」など食料品の一部では、小規模店舗全体の散らばり度合の方が小さくなっている。
(2) 小規模店舗の代表的な業態である「一般小売店」と「コンビニエンスストア」について、価格の散らばり度合をみると、「一般小売店」に比べ食料品を中心に「コンビニエンスストア」の価格の散らばり度合が極めて小さくなっている。このため、図6-1にみられるように、「コンビニエンスストア」で取り扱われることの多い品目は、小規模店舗全体でみても、価格の散らばり度合が小さくなるものと思われる。
〈参考〉
価格の違いをみる際には、単に平均値だけでなく、調査された価格の分布状況、すなわち散らばり度合も重要な情報となる。これをみる指標の一つとして、四分位範囲がある。
四分位とは、調査されたそれぞれの価格を低い方から順に並べ、全体を同じ価格数になるように四つのグループに分けた場合の三つの境界に当たる価格値で、低い方から25%点(第1四分位)、50%点(第2四分位又は中位数)、75%点(第3四分位)と呼び、この75%点と25%点の差を四分位範囲という。
さらに、品目間における散らばり度合の比較を容易にするため、四分位範囲を平均価格で除し、標準化している。