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3 年齢階級別にみたスポーツをした人の割合の変化
20〜30歳代でスポーツをした人の割合は25年前と比べ約20ポイント低下
行動者率を年齢階級別に25年前と比較すると、60歳以上で上昇、60歳未満で低下し、特に20〜30歳代は約20ポイント低下しています。(図7)
登山・ハイキングは今も25年前も60歳以上で盛んに行われている
1986年と比較可能な主な15種目について、15歳以上の行動者率の上位3種目を比較すると、1986年は水泳、ボウリング、野球の順位となっており、2011年はボウリング、器具を使ったトレーニング、登山・ハイキングの順位となっています。
年齢階級別に最も行動者率が高い種目をみると、1986年では、50歳未満が水泳とボウリング、50歳以上が登山・ハイキングとなっています。一方、2011年では、50歳未満がボウリング、50歳代がゴルフ、60歳以上が登山・ハイキングとなっています。
2011年では、50歳以上のゴルフや登山・ハイキングなど、特定の年齢階級で引き続き盛んな種目もありますが、1986年に上位にあった40歳未満のボウリングのように行動者率が大きく低下した種目や、20歳代のジョギング・マラソンとサッカーのように順位が大きく変動した種目もあります。(表)
前記の15種目のスポーツを年齢階級別に25年前と比較し、行動者率の変化の違いにより、
ア 20歳以上の年齢階級で行動者率が上昇したスポーツ
イ 20歳以上の年齢階級で行動者率の変化が少ないスポーツ
ウ 50歳未満で行動者率が大きく低下し、特に15〜19歳で最も低下したスポーツ
エ 50歳未満で行動者率が大きく低下し、特に20歳代で最も低下したスポーツ
に分類して種目ごとの特徴を見ました。
【(1) 20歳以上の年齢階級で行動者率が上昇したスポーツ】
サイクリングやサッカーをした人の割合は20歳以上で上昇
主に個人で行うスポーツにおいて、15〜19歳の行動者率は低下したものの、20歳以上の年齢階級で上昇している種目は、サイクリングで、20歳以上の年齢階級で2ポイント以上上昇しています。また、器具を使ったトレーニングの行動者率は、15〜24歳では低下しているものの、25歳以上の年齢階級では上昇しています。(図8、図9)
一方、団体で行うスポーツでは、サッカーが20歳以上の年齢階級で上昇し、特に20歳代では8ポイント以上上昇しています。サッカーは20〜59歳で野球とは対照的な変化を示しています。(図10、図18)
【(2) 20歳以上の年齢階級で行動者率の変化が少ないスポーツ】
20歳以上で変化の少ないジョギング・マラソンをした人の割合
15〜19歳の行動者率は低下したものの、20歳以上の年齢階級では比較的に変化が少ない種目は、ジョギング・マラソンで、今も25年前も20歳以上の人から一定の支持が得られていることがうかがわれます。(図11)
【(3) 50歳未満で行動者率が大きく低下し、特に15〜19歳で最も低下したスポーツ】
水泳をした人の割合は15〜19歳で40ポイント以上低下
主に個人で行うスポーツにおいて、行動者率が50歳未満で大きく低下した種目は、水泳、卓球、バドミントン、登山・ハイキングで、特に15〜19歳で最も低下しています。水泳の15〜19歳の行動者率は40ポイント以上低下しています。(図12〜15)
バレーボールをした人の割合は15〜19歳で30ポイント以上低下
団体で行うスポーツにおいて、50歳未満の行動者率が大きく低下した種目は、バレーボール、ソフトボール、野球となっています。バレーボールは15〜19歳で30ポイント以上低下し、ソフトボールは50歳未満、野球は40歳未満という広範な年齢階級で10ポイント以上低下しています。(図16〜図18)
【(4) 50歳未満で行動者率が大きく低下し、特に20歳代で最も低下したスポーツ】
ゴルフをした人の割合は25〜29歳で、テニス、ボウリング、スキー・スノーボードをした人の割合は20〜24歳で最も低下
50歳未満で行動者率が大きく低下したスポーツのうち、25〜29歳で最も低下した種目はゴルフで、20〜24歳で最も低下した種目は、テニス、ボウリング、スキー・スノーボードです。
これらの4種目は、バブル末期の1991年の行動者率が最も高かったことから、1991年と比較したところ、ゴルフ、スキー・スノーボード、テニスは20歳代では共に20ポイント以上低下し、ボウリングは15歳〜24歳で30ポイント以上低下していることが分かります。(図19〜図22)