ここから本文です。
社会生活基本調査トピックス -女性(妻)の仕事・家事関連時間について 「勤労感謝の日」にちなんで-
妻の1日の生活行動のうち,「仕事」時間 ,「家事関連」時間及びその合計時間(以下「勤労等時間」という。)についてみることとする。
3世代の世帯で長い妻の勤労等時間(図1)
共働き世帯の妻(夫婦とも有業の世帯の妻)の仕事時間を世帯の種類別にみると,「夫婦と子供の世帯」(4時間30分)が最も短く,次いで「夫婦のみの世帯」(4時間57分),「夫婦,子供と両親の世帯」(5時間22分)となり,親と同居している世帯で妻の仕事時間が長くなっている。
専業主婦(夫が有業で妻が無業の世帯の妻)の家事関連時間をみると,「夫婦のみの世帯」(5時間29分)が5時間台であるのに対し,「夫婦と子供の世帯」(7時間30分),「夫婦,子供と両親の世帯」(8時間28分)は7〜8時間台と,子供のいる世帯で妻の家事関連時間が長くなっている。
共働きの妻と専業主婦の勤労等時間について,それぞれ世帯の種類別にみると,共に「夫婦,子供と両親の世帯」で他の世帯より長くなっている。
なお,世帯の種類ごとに共働きの妻と専業主婦の勤労等時間を比べると,いずれの世帯の種類においても共働きの妻が専業主婦より長くなっている。その差をみると,「夫婦のみの世帯」で2時間35分,「夫婦と子供の世帯」で1時間30分,「夫婦,子供と両親の世帯」で1時間9分と,子供のいる世帯で小さくなっている。
夫より長い共働き世帯の妻の勤労等時間(図2)
夫婦の勤労等時間を世帯の種類別にみると,共働き世帯の場合,妻の勤労等時間はいずれの世帯の種類においても夫より長く,その差は59分〜1時間41分となっている。
なお,専業主婦の勤労等時間は,「夫婦のみの世帯」,「夫婦と子供の世帯」では夫より短いものの,世帯規模の大きい「夫婦,子供と両親の世帯」では夫より長くなっている。
日曜日の妻の勤労等時間は夫の約2倍(図3)
平日と日曜日の仕事時間及び家事関連時間をみると,有業の場合は夫と妻とも,仕事時間は日曜日が平日より短く,反対に家事関連時間は日曜日が長くなっている。
これに対し,無業の妻(専業主婦)の家事関連時間は,日曜日が短くなっている。
勤労等時間をみると,有業・無業にかかわらず,夫と妻とも,日曜日が平日より短くなっている。
夫と妻の日曜日の勤労等時間についてみると,夫の場合,平日に比べ仕事時間が大幅に減少することから3時間台となっているのに対し,妻の場合,共働きの妻と専業主婦とも6時間台と,夫の約2倍の時間になっている。