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平成19年6月25日
総務省
統計トピックスNo.22
我が国の人口重心 (平成17年国勢調査結果から)
総務省統計局では、平成17年国勢調査の人口を用いて我が国の人口重心(注)について取りまとめました。
(注)人口重心については、後述の〔「人口重心」について〕を参照。
1 我が国の人口重心は、東南東へ2.1km移動
平成17年国勢調査による我が国の人口重心は、東経137度00分27.43秒、北緯35度36分20.65秒となっており、これは岐阜県関市立武儀東小学校(東経137度00分40.60秒、北緯35度35分08.15秒)から北へ約2.3kmの位置にあります。平成12年の人口重心(東経136度59分16.83秒、北緯35度36分54.50秒)1)に比べ、東南東へ2.1km(東へ1.8km、南へ1.0km)移動しています。
我が国の人口重心の動きを長期的にみると、首都圏への人口の転入超過が続いてきたことなどにより、東あるいは東南東方向へ移動しています。国勢調査の行われる5年ごとの人口重心の移動距離は、昭和40年〜45年に東へ8.3km移動したのを最長に、その後は約1〜3kmの移動となっています。(図1、表1)
2 首都圏及び近畿圏の各県の人口重心は、それぞれ東京都、大阪府の方向へ移動
都道府県の人口重心についてみると、平成12年〜17年の移動方向は一様でないものの、栃木県及び山梨県を除く首都圏の各県は東京都の方向へ、京都府を除く近畿圏の各県は大阪府の方向へ移動しています。(図2・3、表2)
「人口重心」について
1 人口重心の算出方法
人口重心とは、人口の1人1人が同じ重さを持つと仮定して、その地域内の人口が、全体として平衡を保つことのできる点をいいます。
平成12年までは、市区町村役場の位置にその市区町村の人口が集まっているものと仮定し、都道府県及び全国の人口重心を算出してきました。
平成17年は、市町村合併の進展を踏まえ、より精緻に算出する観点から、基本単位区の図形中心点にその基本単位区の人口が集まっているものと仮定し、市区町村、都道府県及び全国の人口重心を算出しました。
なお、平成12年〜17年の移動距離については、この基本単位区ごとに算出する方法により遡及計算した平成12年の人口重心を用いて算出しました。
2 人口重心の算出式
※ 参考
(1) 基本単位区とは、街区又は街区に準じた地域を基準とした約25〜30世帯の地域単位をいいます。
(2) 人口重心及び基本単位区の図形中心点の経度、緯度は、「世界測地系」を用いています。
なお、平成12年までの人口重心の経度、緯度についても、国土地理院の計算式に従って「日本測地系」から「世界測地系」に変換しています。
(3) 人口重心の移動距離については、国土地理院の計算式に従って算出しています。
(4) 全国、都道府県のほか市区町村の人口重心についても、総務省統計局のホームページに掲載しています。(http://www.stat.go.jp/data/kokusei/topics/index.htm)