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平成7年国勢調査第2次基本集計 結果(全国) 結果の要約


平成9年1月31日公表
1 労働力状態
平成7年の労働力人口は6,702万人で,2年に比べ5.4%増加し,昭和55年以降5%台の増加を続けている。男女別にみると,平成2年に比べ男子が4.9%増,女子が6.2%増となっている。(表1)
労働力率を年齢階級別にみると,男子は25〜59歳の各年齢階級でいずれも94〜97%台と高い台形型,女子は20〜24歳の74.2%と45〜49歳の69.2%を頂点とし,30〜34歳の53.3%を谷とするM字型となっている。(表2,図1)
昭和50年以降について,各年齢階級の労働力率の推移をみると,男子は60歳以上の各年齢階級で低下傾向が続いていたが,平成7年は上昇に転じている。女子は15〜19歳で引き続き低下傾向であるのに対し,25〜54歳の各年齢階級ではほぼ一貫して上昇傾向となっている。
高齢者のうち,労働力率が半数を下回る年齢は男子は70歳,女子は60歳となっている。
女子の配偶関係,年齢階級別の労働力率を平成2年と比べると,有配偶者では30〜34歳,35〜39歳が低下しているのに対し,未婚者では30〜34歳,35〜39歳の上昇幅が大きくなっている。
労働力率を都道府県別にみると,男子は静岡県(81.9%)が最も高く,熊本県(73.8%)が最も低くなっている。女子は福井県(56.1%)が最も高く,奈良県(40.7%)が最も低くなっている。(表4)
15歳以上就業者数は6,414万人で,平成2年に比べ4.0%増加している。男女別にみると,男子は3.4%増,女子は4.8%増となっている。(表1)
就業者数を就業状態別にみると,男子は「主に仕事」が96.8%とほとんどを占めているのに対し,女子は「主に仕事」が64.3%,「家事のほか仕事」が33.0%となっている。(表1)
表1 労働力状態,男女別人口-全国(平成2年・7年) 表1(エクセル:7KB)
男女,労働力状態 | 15歳以上人口 (1000人) | 労働力状態別割合 (%) | 増減率 (%) | ||
平成7年 | 平成2年 | 平成7年 | 平成2年 | 平成2〜7年 | |
総 数 1) | 105,426 | 100,799 | 100.0 | 100.0 | 4.6 |
労働力人口 | 67,018 | 63,595 | 63.6 | 63.1 | 5.4 |
就業者 | 64,142 | 61,682 | 60.8 | 61.2 | 4.0 |
非労働力人口 | 37,881 | 36,786 | 35.9 | 36.5 | 3.0 |
男 1) | 51,239 | 48,956 | 100.0 | 100.0 | 4.7 |
労働力人口 | 40,397 | 38,523 | 78.8 | 78.7 | 4.9 |
就業者 | 38,529 | 37,245 | 75.2 | 76.1 | 3.4 |
うち主に仕事 | 37,281 | 36,166 | 2) 96.8 | 2) 97.1 | 3.1 |
非労働力人口 | 10,490 | 10,183 | 20.5 | 20.8 | 3.0 |
女 1) | 54,186 | 51,842 | 100.0 | 100.0 | 4.5 |
労働力人口 | 26,621 | 25,073 | 49.1 | 48.4 | 6.2 |
就業者 | 25,613 | 24,436 | 47.3 | 47.1 | 4.8 |
うち主に仕事 | 16,480 | 16,095 | 3) 64.3 | 3) 65.9 | 2.4 |
うち家事のほか仕事 | 8,454 | 7,814 | 3) 33.0 | 3) 32.0 | 8.2 |
非労働力人口 | 27,391 | 26,603 | 50.5 | 51.3 | 3.0 |
1)労働力状態「不詳」を含む。
2)男子就業者に占める割合。
3)女子就業者に占める割合。
表2 年齢,男女別労働力率-全国(平成2年・7年) 表2(エクセル:5KB)
年 齢 | 男 | 女 | ||
平成7年 | 平成2年 | 平成7年 | 平成2年 | |
総 数 | 78.8 | 78.7 | 49.1 | 48.4 |
15〜19歳 | 18.8 | 19.9 | 15.6 | 17.4 |
20〜24 | 75.8 | 75.4 | 74.2 | 75.5 |
25〜29 | 95.9 | 96.7 | 66.3 | 61.2 |
30〜34 | 97.5 | 98.1 | 53.3 | 50.7 |
35〜39 | 97.9 | 98.1 | 59.3 | 59.4 |
40〜44 | 97.8 | 98.1 | 67.4 | 66.7 |
45〜49 | 97.5 | 97.9 | 69.2 | 68.3 |
50〜54 | 97.0 | 97.1 | 65.1 | 63.0 |
55〜59 | 94.8 | 94.0 | 55.8 | 51.5 |
60〜64 | 78.9 | 76.1 | 38.8 | 37.4 |
65歳以上 | 41.9 | 39.4 | 15.7 | 14.9 |
2 従業上の地位
従業上の地位別就業者数は,雇用者が4,829万人(就業者の75.3%),自営業主(「家庭内職者」も含む。)が782万人(同12.2%),家族従業者が424万人(同6.6%)となっており,雇用者の割合が昭和35年以降一貫して上昇を続けている。
就業者の従業上の地位別割合を年齢階級別にみると,雇用者の割合は,男女とも年齢が高くなるに従って低下している。65歳以上では,男子は自営業主,女子は家族従業者が最も高くなっている。
就業者の従業上の地位別割合を都道府県別にみると,雇用者の割合は神奈川県(81.8%),自営業主の割合は和歌山県(18.1%),家族従業者の割合は青森県(11.5%)が最も高くなっている。
3 産業
産業3部門別就業者数は,第1次産業就業者が382万人(就業者の6.0%),第2次産業就業者が2,025万人(同31.6%),第3次産業就業者が3,964万人(同61.8%)となっており,第3次産業の割合が一貫して拡大を続けている。(表3,図2)
産業大分類別就業者数はサービス業が1,593万人(就業者の24.8%)と最も多く,以下,卸売・小売業,飲食店が1,462万人(同22.8%),製造業が1,356万人(同21.1%)などとなっている。(表3)平成2年と比べると,サービス業が14.7%増,建設業が13.5%増と10%以上の高い伸びとなっている。
産業大分類別就業者数の男女別割合をみると,女子の割合が高いのは金融・保険業(52.7%),サービス業(50.8%),卸売・小売業,飲食店(49.2%),農業(46.2%)である。平成2年と比べると,農業,製造業を除く11産業で女子の割合が上昇している。(表3)
産業大分類別就業者数の割合を都道府県別にみると,製造業の割合が高いのは滋賀県(32.0%),岐阜県(30.5%),卸売・小売業,飲食店の割合が高いのは福岡県(26.5%),大阪府(26.2%),サービス業の割合が高いのは沖縄県(31.4%),東京都(30.0%)である。(表4)
4 外国人の労働力状態
外国人の15歳以上就業者数は60万人で,全就業者数の0.9%を占め,平成2年に比べ38.0%増加している。
外国人就業者数を産業大分類別にみると,製造業が20万人と最も多く,以下,卸売・小売業,飲食店が14万人,サービス業が13万人などとなっており,この3産業で外国人就業者数の4分の3以上を占めている。平成2年と比べると,製造業が61.6%,サービス業が35.2%とそれぞれ大幅に増加している。
表3 産業(大分類),男女別就業者数-全国(平成7年) 表3(エクセル:8KB)
産業(大分類) | 就業者数 (1000人) | 産業別割合 (%) | 男女別割合 (%) | ||||||
総数 | 男 | 女 | 総数 | 男 | 女 | 総数 | 男 | 女 | |
総 数 1) | 64,142 | 38,529 | 25,613 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 60.1 | 39.9 |
A 農 業 | 3,426 | 1,842 | 1,585 | 5.3 | 4.8 | 6.2 | 100.0 | 53.8 | 46.2 |
B 林 業 | 86 | 72 | 14 | 0.1 | 0.2 | 0.1 | 100.0 | 83.4 | 16.6 |
C 漁 業 | 308 | 230 | 77 | 0.5 | 0.6 | 0.3 | 100.0 | 74.9 | 25.1 |
D 鉱 業 | 61 | 52 | 9 | 0.1 | 0.1 | 0.0 | 100.0 | 85.6 | 14.4 |
E 建 設 業 | 6,631 | 5,587 | 1,043 | 10.3 | 14.5 | 4.1 | 100.0 | 84.3 | 15.7 |
F 製 造 業 | 13,556 | 8,675 | 4,881 | 21.1 | 22.5 | 19.1 | 100.0 | 64.0 | 36.0 |
G 電気・ガス・熱供給・水道業 | 364 | 310 | 54 | 0.6 | 0.8 | 0.2 | 100.0 | 85.1 | 14.9 |
H 運輸 ・ 通信業 | 3,890 | 3,244 | 646 | 6.1 | 8.4 | 2.5 | 100.0 | 83.4 | 16.6 |
I 卸売・小売業・飲食店 | 14,618 | 7,430 | 7,188 | 22.8 | 19.3 | 28.1 | 100.0 | 50.8 | 49.2 |
J 金融 ・ 保険業 | 1,975 | 934 | 1,041 | 3.1 | 2.4 | 4.1 | 100.0 | 47.3 | 52.7 |
K 不動産業 | 707 | 437 | 271 | 1.1 | 1.1 | 1.1 | 100.0 | 61.7 | 38.3 |
L サービス業 | 15,932 | 7,836 | 8,097 | 24.8 | 20.3 | 31.6 | 100.0 | 49.2 | 50.8 |
M 公務(他に分類されないもの) | 2,155 | 1,645 | 510 | 3.4 | 4.3 | 2.0 | 100.0 | 76.3 | 23.7 |
A-C 第1次産業 | 3,820 | 2,144 | 1,676 | 6.0 | 5.6 | 6.5 | 100.0 | 56.1 | 43.9 |
D-F 第2次産業 | 20,247 | 14,314 | 5,933 | 31.6 | 37.2 | 23.2 | 100.0 | 70.7 | 29.3 |
G-M 第3次産業 | 39,642 | 21,834 | 17,808 | 61.8 | 56.7 | 69.5 | 100.0 | 55.1 | 44.9 |
1) 「分類不能の産業」を含む。
表4 都道府県別主要指標 表4(エクセル:23KB)
表4の内容
都道府県別 労働力率
産業3部門(第1〜3次産業)別就業者数
主な産業(大分類)別就業者数
上記の項目の割合及び順位
詳しい結果はEXCEL等の表計算ソフトでご覧ください。