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平成18年事業所・企業統計調査 親会社と子会社の名寄せによる集計結果 結果の概要
平成18年事業所・企業統計調査では「親会社と子会社の名寄せによる集計」を行っている。これは、会社企業(経営組織が株式会社(有限会社を含む)、合名会社、合資会社、合同会社及び相互会社)を対象に、国内に親会社あるいは子会社のいずれかがあるか、又は両方がある会社について、子会社が記入した親会社の名称、所在地等により、親会社に子会社を集めたグループを企業グループとし、企業グループ数、同一企業グループに属する子会社数等を集計したものであり、平成13年事業所・企業統計調査に引き続き、今回が2回目である。
この集計は、平成18年事業所・企業統計調査の確報集計データを用いているが、名寄せ事務の過程で明らかになったデータ相互間の不整合等について修正を加えているため、確報集計結果とは異なる箇所がある。
I 名寄せの状況
名寄せを行った結果、調査票への記入内容の不備等があり、親会社と子会社の名寄せができたのは、国内に親会社あるいは子会社のいずれかがあるか、又は両方がある会社企業9万4千に対し、6万7千(71.2%)であった。
また、企業常用雇用者規模別にみた名寄せ率は、企業常用雇用者規模が大きくなるほど高い傾向にあり、特に「5,000人以上」では93.9%となっている。(表I-1)
表I-1 企業常用雇用者規模別の名寄せ率(平成13年、18年)

II 名寄せの結果
1 我が国の企業グループ数は1万8千、平成13年に比べ19.0%の減少
平成18年事業所・企業統計調査による平成18年10月1日現在の我が国の企業グループ数は1万8千で、平成13年に比べ4千(19.0%)の減少となっている。
企業グループに属する会社企業数は6万7千、事業所数は42万4千、常用雇用者数は1440万3千で、平成13年に比べ、それぞれ1万1千(14.4%)、3千(0.8%)、47万6千(3.2%)の減少となっている。(表II-1)
表II-1 企業グループ数及び企業グループに属する会社企業数、事業所数、常用雇用者数とその増減(平成13年、18年)

※ 「企業グループ」とは、国内に親会社がなく、国内に子会社のある会社企業をトップの親会社とし、その国内の子会社と同子会社を親会社とする国内の子会社を順次合わせたツリー状の企業群をいう。
(「利用上の注意」参照)
2 企業グループに属している会社企業数、事業所数、常用雇用者数の我が国の会社企業全体に占める割合は平成13年とほぼ同じ
名寄せできた会社企業について、企業グループに属する会社企業数、事業所数、常用雇用者数の我が国の会社企業全体に占める割合をみると、企業グループに属している会社企業数(6万7千)は会社企業全体(151万6千)の4.4%、事業所数(42万4千)は会社企業全体の事業所数(260万3千)の16.3%、常用雇用者数(1440万3千)は会社企業全体の常用雇用者数(3288万3千)の43.8%となっている。
なお、これらの割合は平成13年に比べてもほぼ同じとなっている。(図II-1)
図II-1 企業グループに属しているか否か別会社企業数、事業所数及び常用雇用者数の割合(平成13年、18年)

3 企業グループ数及び企業グループに属する会社企業数、事業所数、常用雇用者数について、企業グループの常用雇用者規模が30人未満では、平成13年に比べ、いずれも20%を超える減少
企業グループ数及び企業グループに属する会社企業数、事業所数、常用雇用者数について、企業グループの常用雇用者規模別に平成13年からの増減率をみると、企業グループの常用雇用者規模が小さくなるほど減少率が高い傾向を示しており、特に、30人未満の各階級では、いずれも20%を超える減少となっている。
一方、「10,000〜19,999人」では、いずれも増加している。特に、事業所数は「10,000〜19,999人」では38.9%増、「20,000〜49,999人」では17.9%増、常用雇用者数は「10,000〜19,999人」では10.0%増、「20,000〜49,999人」では11.7%増と10%を超える高い伸びを示している。(表II-2)
表II-2 企業グループの常用雇用者規模別企業グループ数及び企業グループに属する会社企業数、事業所数、常用雇用者数とその増減率(平成13年、18年)

4 親会社の資本金が5,000万円以上の企業グループ数の構成比が平成13年に比べ上昇
企業グループ数について、親会社の資本金階級別の構成比をみると、「1,000万〜3,000万円未満」が最も多く約3割を占めている。平成13年と比べると、5,000万円未満の各階級の構成比は低下しているのに対し、5,000万円以上の各階級の構成比は上昇している。
また、平成13年からの増減率をみると、「1,000万円未満」が34.7%減であるのに対し、「50億円以上」では3.2%減にとどまっており、親会社の資本金階級が高くなるほど、減少率は低い傾向を示している。(表II-3)
注) ここで「親会社」とは、企業グループトップの親会社のことをいう(以下同じ)。
表II-3 親会社の資本金階級別企業グループ数とその増減(平成13年、18年)

5 1企業グループ当たりの子会社数は2.7社、平成13年に比べ0.2社増加
1企業グループ当たりの子会社数は2.7社であり、平成13年(2.5社)に比べ、0.2社増加している。これを親会社の資本金階級別にみると、資本金階級が大きくなるほど子会社数は多くなっており、「50億円以上」では16.1社となっている。(表II-4)
表II-4 親会社の資本金階級、保有子会社数規模別企業グループ数及び1企業グループ当たり子会社数(平年13年、18年)

6 企業グループの親会社の産業は製造業が最も多い
親会社の企業産業について産業大分類別の構成比をみると、「製造業」が29.0%と最も多く、次いで「卸売・小売業」が26.5%、「建設業」が12.9%などとなっている。
一方、企業グループに属していないものも含む会社企業全体では、「卸売・小売業」が29.2%と最も多く、次いで「建設業」が18.5%、「製造業」が17.1%などとなっている。
会社企業全体と比べると、「製造業」、「情報通信業」、「運輸業」及び「金融・保険業」は、親会社の方が構成比が大きくなっている。(図II-2)
図II-2 親会社の企業産業別構成比(平成18年)

7 子会社の47.8%が親会社と同じ産業、その割合は平成13年に比べ2.9ポイント低下
親会社と子会社の企業産業の関係について産業大分類別にみると、親会社と同一の産業に属している子会社が子会社全体の47.8%を占めており、平成13年(50.7%)から2.9ポイント低下した。
親会社が「建設業」、「製造業」、「運輸業」、「飲食店,宿泊業」及び「サービス業(他に分類されないもの)」の子会社は約半数が親会社と同一の産業となっているが、親会社が「鉱業」、「電気・ガス・熱供給・水道業」及び「不動産業」の子会社は、7割以上が親会社と異なる産業となっている。(表II-5)
表II-5 親会社、子会社の企業産業別子会社数(平成18年)

8 親会社の4分の1超は東京都に所在
企業グループについて、親会社の所在地(都道府県)別構成比をみると、東京都が27.0%と最も高く、次いで大阪府が9.9%、愛知県が7.1%などとなっており、会社企業全体に比べ、上位3都府県の構成比が高くなっている。(図II-3)
構成比について平成13年と比べると、東京都が0.7ポイント上昇、北海道及び愛知県が0.3ポイント低下している。また、平成13年からの増減率をみると、鹿児島県以外のすべての都道府県で減少している。(表II-6)
図II-3 企業グループの親会社の所在地別構成比及び会社企業の都道府県別構成比(平成18年)

表II-6 親会社の所在地別企業グループ数(平成13年、18年)
