Q9
次の図は、ある年に発表された都道府県別の男性と女性の生涯未婚率(%)(なお、男性の生涯未婚率は45〜49歳の未婚率の平均、女性の生涯未婚率は50〜54歳の未婚率の平均として示されている)から作成した散布図である。東京の表示のある点は東京都の値を示す。
図から読み取れる相関係数(ピアソンの積率相関係数)の値に関する以下の説明のうち、最も適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
A9
解説:
散布図から相関係数の値を推測する問題である。特に、設問の東京都を示す点のように、平均から離れた観測値が含まれる場合について相関係数を考察する。一般に、平均から離れた観測値を除くと、除く前と後では相関係数が大きく変化することがあるので注意がいる。設問について考えると、まず、点が右上がりに散布しているので相関係数は正の値であることがわかる。男性の生涯未婚率と女性の生涯未婚率はそれぞれの平均の周りに多く散布しているので、相関係数はあまり大きくないと考えられる。選択肢の中から考えると、相関係数は0.5〜0.6程度が適切である。東京都を示す点を除いて相関係数を求めると、相関係数の値は小さくなるが、1点のみを除くだけなので0.20程度までは下がらない。0.4程度になる。
元のデータから実際に相関係数を求めると、 γ = 0.56 で、東京都を除いた46道府県の相関係数は γ = 0.44であった。