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ゼミナール編(2) 〜調査実施と分析

3時限目 集計と分析

演習問題「集計表の作成」

集計表の作成に挑戦!

意識調査によって得られたデータから、集計表を作る練習をしてみましょう。
3-2「カテゴリデータの集計」で学んだ、度数分布表とクロス集計表の知識を活用します。

問題

以下のデータ例は、20人分の意識調査への回答結果のデータです(架空例)。
これに基づき、集計表を完成させてください。
なお、集計は、ひとつひとつ値を数えても実行可能ですが、表計算ソフトや統計ソフトを用いて分析するのでもよいです。

●20人分のデータ

20人分の意識調査への回答結果のデータの画像

20人分のデータと集計表フォーマット (Excel:16KB)

  • まず、3つの表を作成しましょう。

    このデータより、生活満足感の度数分布表、性別と生活満足感のクロス集計表、年齢区分と生活満足感のクロス集計表の3つの表を作成しましょう。

    (1)生活満足感の度数分布表(フォーマット)
    データが空白の分布表の画像

    (2)性別と生活満足感のクロス集計表(フォーマット)
    データが空白のクロス集計表の画像

    (3)年齢区分と生活満足感のクロス集計表(フォーマット)
    データが空白のクロス集計表の画像

    そのうえで、集計表を完成しましょう。

    3つの表の出力から、度数と行方向の相対度数を、以下のフォーマットへと入力しましょう。なお、「該当者数」の列には度数を、そのほかの列には相対度数を入れることとします。

    ●集計表 現在の生活に対する満足度(フォーマット)
    データが空白の集計表の画像

4つの表が作成できましたか?

解答と解説を見る

解答と解説

解答は以下のファイルで確認することができます。また、関数による集計およびピボットテーブルによる集計という参考シートもついていますので、ぜひご覧ください。
「演習問題集計表(解答入り)」ダウンロード (Excel:28KB)

3つの表の作成

まず、示されたデータより、度数分布表を作成します。

(1)生活満足感の度数分布表(解答入り)
満足の度数は7、相対度数は0.350。どちらともいえないの度数は6、相対度数は0.300。不満の度数は7、相対度数は0.350。合計の度数は20、相対度数は1.000

さらに、性別と生活満足感のクロス集計表と、年齢区分と生活満足感のクロス集計表も作成します。

(2)性別と生活満足感のクロス集計表(解答入り)
男性の満足の度数は6、相対度数は0.545、どちらともいえないの度数は1、相対度数は0.091、不満の度数は4、相対度数は0.364、合計の度数は11、相対度数は1.000。女性の満足の度数は1、相対度数は0.111、どちらともいえないの度数は5、相対度数は0.556、不満の度数は3、相対度数は0.333、合計の度数は9、相対度数は1.000。男女合計の満足の度数は7、相対度数は0.350、どちらともいえないの度数は6、相対度数は0.300、不満の度数は7、相対度数は0.350、合計の度数は20、相対度数は1.000。

(3)年齢区分と生活満足感のクロス集計表(解答入り)
20代の満足の度数は4、相対度数は0.500、どちらともいえないの度数は2、相対度数は0.250、不満の度数は2、相対度数は0.250、合計の度数は8、相対度数は1.000。30代の満足の度数は2、相対度数は0.250、どちらともいえないの度数は3、相対度数は0.375、不満の度数は3、相対度数は0.375、合計の度数は8、相対度数は1.000。40代の満足の度数は1、相対度数は0.250、どちらともいえないの度数は1、相対度数は0.250、不満の度数は2、相対度数は0.500、合計の度数は4、相対度数は1.000。20代、30代、40代合計の満足の度数は7、相対度数は0.350、どちらともいえないの度数は6、相対度数は0.300、不満の度数は7、相対度数は0.350、合計の度数は20、相対度数は1.000です。

3つの表を利用し、集計表を完成させます。

上記の出力から、該当箇所をフォーマットへと入力し、この問いに対する集計表を完成させます。

修正した集計表はこちら!

次のように、集計表ができあがります。ここでは相対度数を100倍し、数値をパーセント表示する形式にしています。
今回のデータ例では、無回答はありませんでしたが、実際の意識調査では、〇をつけ忘れたり、答えたくなかったりなど、さまざまな事情により無回答が発生することがほとんどです。その場合は、無回答の回答比率をやはり相対度数で示すことになります。

  • ●集計表 現在の生活に対する満足度(解答入り)
    回答の総数の該当者数は20人で、うち満足の相対度数は35.0%、どちらともいえないの相対度数は30.0%、不満の相対度数は35.0%、無回答はなし。性別別では、男性の該当者数は11人で、うち満足の相対度数は54.5%、どちらともいえないの相対度数は9.1%、不満の相対度数は36.4%、無回答はなし。女性の該当者数は9人で、うち満足の相対度数は11.1%、どちらともいえないの相対度数は55.6%、不満の相対度数は33.3%、無回答はなし。年齢区分では、20代の該当者数は8人で、満足の相対度数は50.0%、どちらともいえないの相対度数は25.0%、不満の相対度数は25.0%、無回答はなし。30代の該当者数は8人で、満足の相対度数は25.0%、どちらともいえないの相対度数は37.5%、不満の相対度数は37.5%、無回答はなし。40代の該当者数は4人で、満足の相対度数は25.0%、どちらともいえないの相対度数は25.0%、不満の相対度数は50.0%、無回答はなし。

「ゼミナール編(2) 〜調査実施と分析」は、これで完了です。
お疲れ様でした!

  • EBPM活用塾「キーワード編」で、基本用語の確認をしましょう。

執筆・監修:東京大学社会科学研究所 教授 三輪 哲

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