ステップ5①:どうやってまとめる?~まとめる(下書き)~

a.どんな形にまとめるのか決める

 まず、どんな形にまとめるのか決めましょう。クラスのみんなの前で発表するなら大きな模造紙やポスターにまとめるのがいいですし、先生に見てもらうだけならノートやレポート用紙がいいでしょう。学校の宿題として提出する場合やコンクールに応募する場合は、どういう形にするのか決められていることがあるので、確認してみましょう。

b.構成を考える

 次に、全体の構成を考えます。

 ノートやレポート用紙にまとめる場合は、まず目次を下書きしてみると良いです。模造紙やポスターにまとめる場合は、まず、どこに、何を、どれくらいの大きさで書くのか、全体の構想を固めてから書き始めてみましょう。

 ノートやレポート用紙にまとめる場合も、模造紙にまとめる場合も、全体に含める項目というのは、実はほぼ決まっています。以下の4つの項目は必ず含めた方がいい項目です。ポスターにまとめるなら、テーマとイ)ウ)だけに絞ってもOKです。

ア)そのテーマについて知りたいこと。テーマを選んだ理由やきっかけ
イ)調べた結果(統計・データ)
ウ)統計やデータから分かったこと
エ)感想・反省

 より詳しい自由研究を目指すなら、次の項目をア)とイ)の間に入れると良いと思います。
・テーマについての最初の予想(仮説)
・ 調べ方

 自分でデータをとった場合には、他の人がそのデータを見るときの重要な情報になるので、データをとった日・時間・方法(屋外の場合には天気、気温など)は「調べ方」で必ず触れておきましょう。

c.下書きする

 模造紙やポスターにまとめるときには、いきなり紙に書き始めてもバランスよく仕上がりません。まず、a. で決めた構成にしたがって、それぞれの部分ではどんなことを書くのか、メモ帳などにおおまかに下書きしておきましょう。それから、少し大きめの紙を模造紙やポスターに見立てて何をどこに書くのかレイアウトを考えてみましょう。ほかの人に特に注目しほしい部分は大きめにスペースをとっておくと良いですね。

 ノートやレポート用紙にまとめる場合にも、いったんメモ帳などにそれぞれの項目のポイントを書いてみましょう。

 下書きでは、きれいに書いたり、すべてを文章にしておく必要はありません。文章になる部分は箇条(かじょう)書きでいいですし、表やグラフの部分も定規などを使わなくて大丈夫です。

 調べたこと(統計・データ)を下書きするときは、次のようなことに注意します。

・インターネットや本から手に入れた資料を使うときは、出典(もともとの統計や調査の名前など)を書き添える。
・数を示すときには、表やグラフを使って見やすくなるように工夫する。
・どんな種類のグラフにすればよいのか分からないときは「4グラフの作り方」の 「グラフの種類」 を参照してください。
・自分でデータをとった場合は、写真や絵などで様子を示すこともよい。

 調べたこと(統計・データ)をまとめながら、そこからどんなことが分かるのか、それはなぜなのか考えてみてください。自由研究で一番重要なのはこの部分なので、ここには十分な時間をかけてじっくり取り組みたいものです。最初に立てた仮説が正しいことを示すようなデータがあるか、それとも自分の仮説とは反対の様子を示すデータが並んでいるのか、よく確認してみましょう。

 この段階で、集めてきた資料やデータだけでは自分の知りたいことが分からない場合や、いくつかのデータが反対のことを示している場合があるかもしれません。こういう場合は、どういう資料やデータが必要なのかを考えて、ステップ4に戻ってもう一度調べ直します。

ステップ5②:タイトルを変更する?~タイトルを見直す~

 調べたことから何が分かったのか振り返って、自由研究のタイトルを見直してみましょう。あまり長くならないように気をつけながら、どんなことを研究したのか一目でわかるようなタイトルがつけられると良いですね。

 タイトルとは別に、みんなに注目してほしいことを短くまとめてサブタイトルにするのも良いです。その方があなたの自由研究への注目が高まるかもしれません。

例1:「日本の人口の将来について ~子どもたちがドンドン減っていく~」
例2:「地球温暖化・海面上昇 ~沈んでしまう国がある!?~」

ステップ5③:きれいに書ける?~まとめる(清書)~

 ステップ5①で作った下書きをみながら、全体を清書してみましょう。

 レポート用紙や原稿用紙にまとめるなら、画用紙など厚手の紙で表紙をつけるといいかもしれません。

 ページ数が多いときは、一枚ずつページ番号を振って、表紙のすぐ次に目次の紙をつければ、全体の構成が一目で分かって便利です。自由研究の「ねらい」と「わかったこと」のポイントを箇条書きにして一枚にまとめた「要約」(サマリー)を作って、表紙と目次の間に置いておけば、より本格的な仕上がりになります。

 できあがりの「見ばえ」をよくするためには、文字の大きさや色の使い方も大切なので、よく考えてから清書しましょう。

・各項目のタイトルは本文よりも少し大きめな文字にするか太い文字にする(本文とは違う色を使ってもよい)。本文(説明の文)は全体を通じて同じ色・同じ大きさにそろえる。
・図、表、写真、グラフにはタイトルや解説をつける。
・色をうまく使って目立たせたい部分を強調する。特に模造紙・ポスターの場合は、色による見え方・印象の違いにも注意する(青系統の色は「涼しい・冷たい」印象を、赤系統の色は「暖かい・熱い」印象を与える。白い模造紙や画用紙で「黄」を使っても遠くから見ると目立たない)。ポスターの場合は、色のついた画用紙を使うことも考えてみる。
・ノートやレポート用紙にまとめる場合は、文字の部分にあまりたくさんの色を使わない。「特に重要な部分は『赤』、重要な部分は『青』、それ以外の部分は『黒』、のようにあらかじめ自分のルールを決めておく。