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平成13年社会生活基本調査 結果の要約 生活行動に関する結果
調査の概要
平成13年社会生活基本調査は,国民の生活時間の配分及び自由時間等における主な活動について調査し,国民の社会生活の実態を明らかにすることにより,各種行政施策の基礎資料を得ることを目的として,総務省統計局が平成13年10月に実施した。
社会生活基本調査は,昭和51年の第1回調査以来5年ごとに実施しており,今回の調査は6回目に当たる。
調査の対象は,全国の世帯から無作為に選定した約7万7,000世帯で,その世帯にふだん住んでいる10歳以上の世帯員約20万人である。
今回公表する調査結果は,このうち自由時間等における主な活動(「インターネット」,「ボランティア活動」,「旅行・行楽」,「学習・研究」,「スポーツ」,「趣味・娯楽」)に関する結果である。
なお,国民の生活時間の配分に関する結果は,9月下旬に公表することとしている。
結果の概略
○ インターネット | 「インターネット」の利用者数は5245万人,利用者率は46.4%。男性の利用者数は2836万人,利用者率は51.5%。女性の利用者数は2409万人,利用者率は41.5%。
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○ ボランティア活動 | 「ボランティア活動」の行動者数は3263万人,行動者率は28.9%。平成8年に比べて3.6ポイント上昇。女性の30歳代後半(42.6%)から40歳代前半(43.3%)が最も高い。
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○ 旅行・行楽 | 「旅行・行楽」の行動者数は9144万人,行動者率は80.9%。平成8年に比べて1.9ポイント低下。行動者率の低下幅が最も大きいのは,50歳代前半(4.0ポイント)。
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○ 学習・研究 | 「学習・研究」の行動者数は4094万人,行動者率は36.2%。平成8年に比べて5.6ポイント上昇。男女とも若年層で50%前後の高い行動者率。
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○ スポーツ | 「スポーツ」の行動者数は8163万人,行動者率は72.2%。平成8年に比べて3.8ポイント低下。ジョギング・マラソンの行動者率が上昇。
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○ 趣味・娯楽 | 「趣味・娯楽」の行動者数は9720万人,行動者率は85.9%。平成8年に比べて4.6ポイント低下。行動者率が最も高いのは「趣味としての読書」(45.5%)。
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用 語
○ 行動者数(利用者数) |
平成13年10月より過去1年間に,該当する種類の活動(利用)を行った人(10歳以上)の数
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○ 行動者率(利用者率) |
10歳以上人口に対する行動者(利用者)数の割合(%)
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○ 平均行動日数 |
行動者について平均した過去1年間の行動日数
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結果の要約
1.インターネット
男性の約5割,女性の約4割の人が「インターネット」を利用
過去1年間に「インターネット」を利用した人(10歳以上)は約5245万人で,利用者率は46.4%となっている。男女別にみると,男性の利用者率は51.5%,女性の利用者率は41.5%となっており,男性の方が女性より10ポイント高くなっている。
「インターネット」の利用者率は,20歳代までの若年層では女性の方が男性より高くなっているが,30歳代以上の各年齢層では男性の方が高くなっている (図1)。
約4割の人が「情報交換」での利用,約1割の人が「商品やサービスの予約,購入,支払い等」に利用
「インターネット」の利用者率を利用の形態別にみると,電子メールなどの「情報交換」に利用した人が39.5%,ホームページの閲覧などの「情報収集」に利用した人が32.4%,ホームページの開設などの「情報発信」に利用した人が5.6%などとなっている。
また,「インターネット」を「商品やサービスの予約,購入,支払い等」に利用した人は10.1%となっている (図2)。
「情報交換」で「インターネット」を利用している人の半数近くが年に200日以上の利用
「インターネット」の年間の利用頻度を利用の形態別にみると,利用者のうち年に200日以上利用している人の割合は,「情報交換」では47.8%と半数近くになっており,特に10歳代後半は,63.9%と最も高くなっている。
2.ボランティア活動
3割近くの人が「ボランティア活動」,このうち行動者率が最も高いのは「まちづくりのための活動」
過去1年間に何らかの「ボランティア活動」を行った人は約3263万人で,行動者率は28.9%となっている。平成8年と比較すると,すべての年齢層で上昇しており,特に20歳代前半までの伸びが大きい (図3)。
「ボランティア活動」の行動者率を男女別にみると,男性は27.0%,女性は30.6%と,女性の行動者率が高くなっている。また,活動の種類別にみると,「まちづくりのための活動」が14.0%と最も高くなっている。
30歳代後半から40歳代前半の女性の行動者率が高い
「ボランティア活動」の行動者率を年齢階級別にみると,女性の30歳代後半(42.6%)と40歳代前半(43.3%)が最も高く,また,60歳代前半までの各年齢層で女性が男性より高くなっている。
「ボランティア活動」の行動者率が高い町村,行動者の行動日数が多い大都市
「ボランティア活動」の行動者率を都市階級別にみると,ほとんどの種類で人口規模が小さいほど高く,町村が最も高くなっている。
一方,行動者の1年間の平均行動日数は,ほとんどの種類で人口規模が大きいほど多く,人口100万人以上の大都市が最も多くなっている (図4)。
3.旅行・行楽
約7割の人が「旅行」
過去1年間に「旅行・行楽」を行った人は約9144万人で,行動者率は80.9%となっている。このうち「行楽(日帰り)」の行動者率は65.6%,「旅行(1泊2日以上)」は68.7%となっている。
20歳代以上で「旅行・行楽」の行動者率が低下
「旅行・行楽」について平成8年と比べると,20歳代以上の各年齢層で行動者率が低下している。低下幅が最も大きいのは,50歳代前半で,4.0ポイント低下している (図5)。
20歳代女性の5人に1人が海外観光旅行へ
「国内観光旅行」の行動者率は54.5%と,平成8年に比べ2.3ポイント低下している。
「海外観光旅行」の行動者率は10.0%と,0.4ポイントの低下にとどまっている。
特に,20歳代の女性の「海外観光旅行」の行動者率は高く,5人に1人の割合となっている (図6)。
4.学習・研究
男性は「パソコン等の情報処理」,女性は「家政・家事」の行動者率が高い
「学習・研究」の行動者率は36.2%で,男女とも同じとなっている。
「学習・研究」の行動者率を男女別にみると,男性は「パソコン等の情報処理」(19.2%)が最も高く,次いで「商業実務・ビジネス関係」(10.9%),「人文・社会・自然科学」(10.7%)となっている。一方,女性は「家政・家事」(14.2%)が最も高く,次いで「パソコン等の情報処理」(12.8%),「芸術・文化」(11.2%)となっている (図7)。
5.スポーツ
7割以上の人が「スポーツ」
過去1年間に何らかの「スポーツ」を行った人は約8163万人で,行動者率は72.2%となっている。行動者率が高い種類は,「運動としての散歩・軽い体操」(42.6%),「ボウリング」(23.1%),「水泳」(19.8%)などとなっている。
若年層の行動者率が特に低下
「スポーツ」の行動者率を平成8年と比較すると,3.8ポイント低下している。これを年齢階級別にみると,50歳代以下の各年齢層で低下しており,特に30歳代以下の各年齢層で低下幅が大きくなっている。一方,60歳代以上の高齢者層では,行動者率がわずかながら上昇している (図8)。
行動者率が上昇した「ジョギング・マラソン」
「スポーツ」の行動者率を種類別に平成8年と比較すると,「ジョギング・マラソン」が上昇する一方,「ボウリング」,「ソフトボール」,「スキー・スノーボード」などは低下している (図9)。
6.趣味・娯楽
10歳代で盛んな「テレビゲーム」, 50歳代以上で盛んな「園芸・庭いじり・ガーデニング」
「趣味・娯楽」の行動者数は約9720万人で,行動者率は85.9%となっている。行動者率が高いものは,「趣味としての読書」(45.5%),「カラオケ」(39.1%),「映画鑑賞」(35.8%)などとなっている。
「趣味・娯楽」の行動者率を年齢階級別にみると,10歳代では「テレビゲーム」,「映画鑑賞」,20歳代では「カラオケ」,「映画鑑賞」,30〜40歳代では「趣味としての読書」,「カラオケ」,50歳代以上では「園芸・庭いじり・ガーデニング」,「趣味としての読書」などが高くなっている (表1)。
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