参加者からのメッセージ
本市の取組成果を後年度に引継ぎ、継続的な取組としていく上で足跡を残したいという思いから成果報告会の資料を掲載します。これからデータ利活用に挑む自治体の皆様のヒントになれば幸いです。
成果報告会資料(PDF:7,601KB)
1から14ページの分割版:成果報告会資料(PDF:4,040KB)
15から32ページの分割版:成果報告会資料(PDF:4,813KB)
背景
財政課では予算編成業務を担当している。これは、原課から要求される予算の内容を精査して、市の財政状況や政策の方向性を踏まえて適切な額の財源を割り振る業務である。
近年、厚木市の財政状況は年々厳しいものとなってきている。主に、社会保障費の増大、公共施設の老朽化、人件費・物価高騰等により、経常的に必要となる予算が年々増大している。
一方で、このような全庁的な財政状況を踏まえて原課が予算要求を行うケースは多くなく、「継続すること」自体が目的になっている事業、廃止・縮小に係る利害関係者との調整に困難を伴う事業など、予算要求の本来の趣旨と乖離した要求がなされることもある。
財政課としても政策的な事業にしっかりと時間をかけ査定に取り組むために、こうした事業の査定に時間をかけられるわけではなく、明確な査定根拠を示しながら効率的に査定を行う必要性に迫られている。
こうした状況を踏まえ、2024年に「厚木市財政見える化ダッシュボード」を内製開発した。これは財政課職員が中心にMicrosoft Power BIを活用して作成したダッシュボードであり、事業毎の予算要求状況を年度別に細かく可視化できるものである。
この「厚木市財政見える化ダッシュボード」を試行的に活用して実施した2024年度の予算査定では、原課との折衝を明確な根拠に基づいて実施することで、より建設的に合意形成をはかることができるようになった。
当該ダッシュボードでは、厚木市の財政状況に関する内部データのみを可視化していた。しかしながら、今後は人口動態や他市町村の財政状況など、公的統計等のオープンデータを基にしたより幅広いデータの可視化ができることが望ましい。
また、ダッシュボードの導入によって一定の効果が上がった一方で、当該ダッシュボードは専門知識のない財政課職員が半ば執念で作り上げたものであったため、データ構造が複雑で属人化し、継続運用に向けてはメンテナンス面に課題を抱えていた。
こうしたダッシュボードのデータソースの拡充やより良い可視化、メンテナンス性の改善を含めた継続運用の方策検討のため、EBPMブートキャンプに取り組むこととした。
EBPMブートキャンプで検討すること、取り組むこと
- ダッシュボードのデータソース拡充に向けた検討
- マニュアル作成、ユースケース整理等のダッシュボードの継続性担保のための各種取組の検討、実施
利用データ
既存データ
- 住民基本台帳人口移動報告、国勢調査、地方財政状況調査等*1の各種公的統計
*1 一部データはJapan Dashboard、統計ダッシュボードなどから連携
EBPMブートキャンプで新たに取得したデータ
*2 市区町村の人口、面積、道路延長、児童生徒数など、普通交付税を算定する際に用いる客観的なデータの集合体であり、神奈川県との個別の調整によって入手したもの
データの利用方法・分析方法
- 今般のEBPMブートキャンプにおいて新たに開発したダッシュボード「FinStat」のバックデータとして活用
取組成果、まとめ
従来の「厚木市財政見える化ダッシュボード」に加え、公的統計や神奈川県内の他市町村分の数値を搭載した「FinStat」の開発を完了
本取組の継続性担保、属人化の防止のため下記の取組を実施
- 運用・メンテナンス用のマニュアル作成
- ダッシュボードの利活用ユースケースを類型化して整理