M字カーブとは、女性の年齢階級別労働力率をグラフ化したときに、30歳代が谷となりその前後の世代が山となって、アルファベットの「M」の字の形に似たような形を示すことから名づけられたものです。
果たして、あなたの地域の女性の労働力率にはM字カーブがあるでしょうか? 底の深さはどれぐらいでしょうか?
この課題も、まずはチャレンジ問題からスタートです。
ここから本文です。
ゼミナール編(1) 〜データ利活用の進め方
2時限目 データ利活用演習

演習B データの可視化
「自地域のM字カーブを把握する」
(e-Statを使用)
チャレンジ問題
これは全国の労働力率を表したグラフです。
A、B、Cのグラフは、ある地域の労働力率を表したグラフです。地域によって形がちがうことがよくわかります。さて、それぞれどこの地域のグラフでしょうか?
ア 山形県鶴岡市
イ 神奈川県横浜市
ウ 鹿児島県鹿児島市




正解と解説
- A-ウ鹿児島県鹿児島市
- B-ア山形県鶴岡市
- C-イ神奈川県横浜市
チャレンジ問題で見た例のように、全国平均との乖離はその地域の特徴でもあります。自地域について、ある視点から眺めることで気づかなかった長所や短所が見つかるかもしれません。
ここでは、e-StatでM字カーブを表示する手順を紹介します。演習Aで行った「統計ダッシュボード」に比べると、手順が多くなりますが、がんばって作成してみてください。
手順にのっとり最後まで行き着けば、全国1979地域のグラフを表示できるようになりますので、自地域だけでなく近隣地域など他地域のグラフも簡単に見ることができます。
e-Statの利用
課題
e-Statを使い、男女別年齢階級別労働力率グラフを作成する
利用する公的統計
「平成27年国勢調査」(総務省)
(2) 人口・世帯の「国勢調査」をクリック。

(3) 「平成27年国勢調査」の「データベース」を選択。

(4) 就業状態等基本集計(労働力状態,就業者の産業・職業など) を選ぶ。
(5) 表番号00120 労働力状態(8区分),年齢(5歳階級),男女別15歳以上人口及び労働力率を選択。

(6) [→DB]アイコンを選択。
2 表示項目を絞り込む
不要な項目を削ります。
(手順)
(1) 「表示項目選択」をクリック。

(2) 上から3つめの「労働力状態_2015」を選択する。

いったん右上の「全解除」を押してから、最下部の「労働力率(%)」を選択。[確定]をクリック。

(3)「年齢_2015」を選択。

以下の6項目のチェックボックスをはずす。選択数は13/19になる。[確定]をクリック。
□ 総数(年齢)
□ 75〜79歳
□ 80〜84歳
□ 85歳以上
□ (再掲)15〜64歳
□ (再掲)65歳以上
*65〜69歳、70〜74歳、75歳以上と老年人口の男女別労働力率が表示される設定となります。

(4)同様に、「男女別_2015」を選択。

「総数(男女別)」のチェックをはずす。

(5)最後に「表示項目選択」の[確定]ボタンをクリック

これで、統計表がシンプルになりました。
画面上部の「地域(2015)」プルダウンメニューをクリックすると地域が表示され選択できます。
再表示を押すと、統計表が切り替わります。
3 グラフ表示の設定
このまま、グラフ表示を選択すると、棒グラフが表示されます。
グラフ表示設定を変更して、いわゆるM字カーブを観察できるグラフに変更していきましょう。
(手順)
(1)「グラフ表示設定」タブを選択。

(2) グラフ表示設定を変更する。
・グラフの種類選択 → 折れ線グラフ に変更
・グラフのタイトル → 年齢階級別・男女別・労働力率(%) など適宜入力する
・基準軸の選択 → 行 に変更
変更後、「設定して表示を更新」を選択

4 完成
これで、全国の総数/男/女の労働力率がグラフとして表示されました。
グラフ上部の「地域(2015)」プルダウンメニューから地域を選んで、[再表示]を押します。
1979地域のグラフを見ることができます。

女性のみのグラフにしたいときは‥
2で行った表示項目選択の「男女別_2015」で、「女」のみにチェックを入れます。
5 ダウンロード
グラフを画像としてダウンロードすることもできます。
統計表は、csvファイルでダウンロードできます。
