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高槻市営バス経営戦略策定事業

大阪府 高槻市 交通部総務企画課

大阪府高槻市 住民生活・安全 公的統計データ 行政データ

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概要

 高槻市営バスは昭和29年2月の事業開始以来、市内全域に路線網を巡らし、60有余年の歴史を重ねてきました。しかし、昨今の人口減少社会の到来かつ今般のコロナ禍で利用者が減少し、市営バス事業を取り巻く経営環境は厳しい状況下にあり、事業全体の効率化が喫緊の課題となっています。
 このような中、令和2年12月に策定した「市営バス経営戦略」では、人口分布と市営バスの乗降データ(ODデータ)を組み合わせて分析を行いました。

導入費・運用費

導入費 −
運用費 −

取組の流れ

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    事業全体の効率化を行うにあたり住民理解を得るための客観的な根拠の整理やデータの分析が必要

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    ODデータを簡易に集計できるプログラムの構築及び住民理解を得るための分かりやすい資料作成

  • PPDAC-dataアイコン画像

    集計用のプログラム(Access)を職員自ら構築しODデータを収集

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    課題路線毎にカルテを作成し、市のまちづくりとバス利用の実態や関連性を整理

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    路線バスに代わる最適な交通手段の導入検討に着手する等、市営バス路線を再編

ヒアリング・ここが知りたい!

どのような課題がありましたか?

事業全体の効率化を行うにあたり住民理解を得るための客観的な根拠の整理やデータの分析が必要

 昨今の人口減少社会の到来かつコロナ禍で利用者が減少し、経営環境は厳しい状況下にあり、路線バス事業による収入の増加が見込めない中、利用実態に即した路線及びダイヤの見直し等事業全体の効率化が喫緊の課題となっています。
 特に収支が悪化している路線の沿線住民との対話が急務となっており、市営バスの利用状況や経営状況を分かりやすく説明し、住民理解を得るための客観的な根拠の整理やデータの分析が求められていました。

エビデンス(データ)収集のために、どのような計画を立てましたか?

ODデータを簡易に集計できるプログラムの構築及び住民理解を得るための分かりやすい資料作成

 『市営バス経営戦略』の策定の中で、市内の人口分布と市営バスの乗降データ(以下「ODデータ」)を組み合わせて分析を行うこととし、膨大なODデータを簡易に集計できるプログラムの構築並びに、住民理解を得るための分かりやすい資料作成を計画しました。

データの収集はどのように行いましたか?

集計用のプログラム(Access)を職員自ら構築しODデータを収集

 市営バスのODデータについては市営バスの職員自ら集計用のプログラム(Access)を構築して集計しました。人口分布等の統計データについては、市の所管部署と連携 して収集しました。
(活用した統計データ:市営バス乗降データ(ODデータ)、高槻市人口統計データなど)

どのような分析を行いましたか?

課題路線ごとにカルテを作成し、市のまちづくりとバス利用の実態や関連性を整理

 一口に赤字路線といっても様々な状況があるため、市営バス路線図と人口分布を重ねて視覚化しバス停ごとの1日当たりの利用者数も併記することで課題路線ごとにカルテを作成しました。
 結果、居住人口が少ない市街化調整区域ではバス利用者が少ない一方、終点付近の集落にも一定の利用があることが明確になる等、市のまちづくりとバス利用の実態や関連性を整理しました。
(活用したツール等:Excel等の表計算ソフト)

課題路線ごとにカルテを作成し、市のまちづくりとバス利用の実態や関連性を整理

結果としてどのような政策に結びつきましたか?

路線バスに代わる最適な交通手段の導入検討に着手する等、市営バス路線を再編

 独立採算を基本とする市営バス事業の維持・継続を踏まえ路線バスは比較的利用者が多い区間までとし、それ以降は路線バスに代わる最適な交通手段の導入検討に着手する等、今後の市営バス路線再編の方向性を立案しました。
 結果、コロナ禍における利用実態を踏まえたダイヤ改正により、市民等の利便性を確保した上で約30,000千円の収支改善(令和3年度)を実現しました。

データ利活用(収集や分析)において工夫した点や難しかった点について教えてください。

ODデータのクレンジング作業やデータ活用のための説明資料作成に苦慮

 ODデータを集計する際エラーが発生するため、必要となるデータのクレンジング作業や、データ利用に係る個人情報保護審議会等を通じた住民理解を得るため、分かりやすい資料作成に苦慮しました。

その政策によって、どのような効果が現れましたか?
また、今後どのような改善点や展望をお考えでしょうか?

更なる収支の改善を見据え、様々な統計データとの連携を検討

 更なる収支の改善を見据え、様々な統計データとの連携を検討しています。
 沿線の商工事業者等関連データによる通勤シャトルバスの需要分析、広告需要の分析や効率的な営業展開、一般的に雨天時はバス利用者が増加することから、天候データの分析による雨の日専用ダイヤの検討、更なる人口データ等の分析によるバス停留所の移設や運行ルート見直しによる収支改善等、攻め(収入増)の市営バス経営を実現するため、統計データの更なる利活用を推進します。

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