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横須賀市独自の住民基本台帳「見える化システム」の開発と全庁的活用

神奈川県 横須賀市 経営企画部 都市戦略課

神奈川県横須賀市 情報政策 行政政策 行政データ

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概要

 住民基本台帳のビッグデータを用いて、本市の人口構造や人口移動(転入・転出・転居)を「見える化」するシステムをMicrosoft Excelで開発しました。このシステムでは、任意の年月や地域による人口や転入者数・転出者数・転居者数の絞り込みが瞬時に可能となっています。また、特定年月の分析だけでなく、時系列の分析も可能です。
 システムは市のホームページで公表しており、職員はもとより、市民や民間事業者など、どなたでも利用することができます。

導入費・運用費

導入費 −
運用費 −

取組の流れ

  • PPDAC-problemアイコン画像

    政策立案の視点(任意の年月や地域など)に即した人口構造や人口移動の把握が困難。

  • PPDAC-planアイコン画像

    住民基本台帳のビッグデータを用いた「見える化システム」を開発。

  • PPDAC-dataアイコン画像

    住民基本台帳から氏名や住所などの個人情報を削除して利用。

  • PPDAC-analysisアイコン画像

    4つの分野ごと(人口編、転入編、転出編、転居編)に様々な分析項目のグラフを表示。

  • PPDAC-conclusionアイコン画像

    職員の政策立案や住民説明などに活用。

ヒアリング・ここが知りたい!

どのような課題がありましたか?

政策立案の視点に即した人口構造や人口移動の把握が困難。

横須賀市役所
横須賀市役所

 これまで、住民基本台帳に基づく人口構造や人口移動を把握するためには、各職員がその都度、データの収集・加工・分析を行う必要があり、作業に多くの重複が生じていました。また、利用可能なデータは加工済みのものに限られ、職員が政策立案において必要とする視点(任意の年月や地域、性別、年齢の組み合わせ)に即した分析は困難でした。そのため、様々な政策の基礎となる人口に関して、データに基づく政策立案は必ずしも十分に行われてきませんでした。

データの収集はどのように行いましたか?

住民基本台帳の生データを収集・加工

 基幹系システムを運用している本市のデジタル・ガバメント推進室から、毎月、住民基本台帳の生データの提供を受け、更新しています。
 なお、氏名や住所などの個人情報は事前に生データから削除しているため、職員は個人情報を参照できないようになっています。
(活用した統計データ:横須賀市住民基本台帳、人口動態調査)

システムにはどのような特徴がありますか?

誰でも簡単に操作可能

 操作は画面上のボタンをクリックするだけであり、任意の年月や地域(行政センター/中学校区/小学校区/地域包括支援センター/町丁目)の複数条件から、人口・転入者数・転出者数・転居者数の絞り込みが可能となっています。
 システムは毎月更新し、庁内イントラネットから全ての職員が利用できるよう整備しています。また、市のホームページで公表しており、市民や民間事業者など、誰でも利用することができます。

システムの特徴A

結果としてどのような政策に結びつきましたか?

様々な計画の基礎データや市民への説明資料などに活用

「見える化システム」の活用例
「見える化システム」の活用例

 市は、ホームページでの公表に先行して、2021年4月から「見える化システム」を活用しています。
 職員からは、「これまでは、データの収集・加工・分析に膨大な時間が掛かっていたが、作業負担がゼロになった」、「エリア別の人口構造や人口移動がビジュアル化され、きめ細かな政策形成が実現した」などの反響がありました。
 主に次期総合計画や分野別計画の策定、財政収支の予測、市民への説明資料などに活用されています。

システム開発において特に工夫した点や難しかった点について教えてください。

操作性を重視し、利用者の作業負担を軽減

 市民や民間事業者、職員など、誰でも簡単に人口構造や人口移動を分析できるよう、操作性に優れたシステムとすることを心掛けました。また、他の地方公共団体においても導入できるよう、Microsoft Excelのデフォルト機能を利用して開発しました。

今後どのような展望をお考えでしょうか?

庁内を超えて、民間や他の地方公共団体へも幅広く展開

 1点目は、「見える化システム」の利用促進です。アフターコロナを見据えて、飲食・娯楽・介護事業者や不動産開発業者などに潜在的需要の根拠を提示し、本市への参入の活性化を図っていきます。
 2点目は、「見える化システム」の横展開です。他の地方公共団体からシステム構築支援の依頼があった場合には、随時対応していきたいと考えています。

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