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統計Today No.118
「誰でも使える統計オープンデータ」
〜データサイエンス・オンライン講座第3弾受講者募集中〜
総務省統計局統計情報システム課長 柿原 謙一郎
総務省統計局のデータサイエンス・オンライン講座
統計には興味があるけれど、なかなか時間がとれない。「データサイエンス」を勉強しようと思っていても、なかなか手頃な教材がない。そのような悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか。
そのような悩みをお持ちの方にお応えすべく、総務省統計局では、平成26年12月に、日本政府初のMOOC(※1)講座「データサイエンス・オンライン講座」を開設しました。その第1弾として「社会人のためのデータサイエンス入門」(※2)を平成27年3月に、第2弾として「社会人のためのデータサイエンス演習」(※3)を平成28年4月に開講し、これまでに延べ約6万1千人の方に受講していただきました。
この度、データサイエンス・オンライン講座の第3弾として、「誰でも使える統計オープンデータ」を平成29年6月6日から開講します。現在、受講者を募集しておりますので御登録の上、是非御活用ください。
図 第3弾の受講者募集ポスター
(※1)Massive Open Online Coursesの略。インターネット上で誰でも無料で参加可能な、大規模でオープンな講義のこと。ビデオ講義と試験、ディスカッション可能な提示版を提供し、修了証を発行
(※2)講座の内容については、統計Today No.92を参照
(※3)講座の内容については、統計Today No.104を参照
「誰でも使える統計オープンデータ」の特徴
第3弾のデータサイエンス・オンライン講座の特徴は、統計オープンデータの代表例である公的統計データを利活用するために必要な知識やツールのほか、統計オープンデータを活用した分析事例について、具体的に学ぶことができる点にあります。詳しい講義の内容は表のとおりです。
週 | 各週のテーマ | 内容 |
---|---|---|
1 | e-Statを使った データ分析 |
e-Statの統計データを活用したデータ分析の事例を学ぶ(e-Statの機能紹介、活用事例紹介等) |
2 | 公的統計データの 使い方 |
公的統計データの基本事項及び読み方を学ぶ (公的統計の種類と体系、労働力調査・家計調査の基礎知識及び利用の際のポイント等) |
3 | 統計GIS (注1)の 活用 |
統計データと地図を組み合わせた統計GIS(注1)の活用方法を学ぶ(jSTAT MAPの機能紹介、簡単にできるレポート作成、活用事例紹介等) |
4 | 統計オープンデータの高度利用 | 統計API機能(注2)の仕組みや具体的な活用事例等の統計オープンデータの高度な活用方法を学ぶ(統計APIの仕組み、統計オープンデータの活用事例、講座のまとめ等) |
(注1)地図による小地域分析(jSTAT MAP)
(注2)プログラムが自動でデータを取得できるようになる機能
今後に向けて
ICT(情報通信技術)の急速な進展、少子高齢化、経済のグローバル化などにより、個人の生活スタイルや事業の在り方を始めとした社会のあらゆる場面において、これまでにない大きな変化が起こっています。このような変化は、従来の手法では解決が困難な課題を増加させる要因となっています。
このような課題を解決するためには、客観的なデータに基づき、統計的に分析する取組がこれまで以上に重要になってきていると考えられます。今回の講座の名称を「誰でも使える」としているのは、社会人の方々だけではなく、近いうちに社会に出られる大学生の方々にも今回の講座を受講して課題解決のためのスキルを磨いていただければという思いを込めています。
これまでお届けしてきた講座を含めた「データサイエンス・オンライン講座」(※4)が、統計を正しく読み取る力である「統計リテラシー」の向上の一助となれば幸いです。
(※4)第1弾及び第2弾については、平成29年度に再開講を予定
(平成29年3月24日)