日本の統計の中核機関

  • ご意見・お問合せ
  • サイトマップ
  • 文字サイズ等の変更
  • English

ホーム > インフォメーション > 広報資料 > 統計Today 一覧 > 統計Today No.88

ここから本文です。

統計Today No.88

第27回人口センサス会議レポート

総務省統計局統計調査部国勢統計課環境整備企画官 荒井 繁之


はじめに

 総務省統計局とアメリカ・アジア・太平洋統計局長会議(ANCSDAAP:Association of National Census and Statistics Directors of America, Asia and the Pacific)との共催により、11月5日〜7日に第27回人口センサス会議が東京で開催されました。
 人口センサス会議は、アジア・太平洋諸国及びアメリカの人口センサス(国勢調査)を担当する政府統計作成機関等が人口センサスの企画、実施を通じて得られた経験を交換するとともに、人口センサスデータの分析に関する最新の成果を共有することを目的に開催されています。
 1971年にアメリカ(ハワイ)において第1回会議が開催されて以来、1〜2年ごとに開催され、日本での開催は、第9回(1983年)、第14回(1992年)及び第21回(2003年)に続き4回目となります。
 今回の会議は、以下の18か国・地域及び4機関が参加し、「2010年ラウンドセンサスの評価と次回ラウンドセンサスに向けた計画」というテーマで行われました。

※ 国連(統計委員会)では、2005年〜2014年の期間を「2010年ラウンド」と呼び、この期間に少なくとも1回は、人口センサスを実施するよう、各国に勧告している。


(参加国・地域、国際機関等)
オーストラリア、バングラデシュ、ブータン、カンボジア、中国、香港、フィジー、インド、日本、韓国、ラオス、モンゴル、ミャンマー、サウジアラビア、シンガポール、タイ、アメリカ、ベトナム、UNSIAP(国連アジア太平洋統計研修所)、UNFPA(国連人口基金)、KSPI(韓国統計振興協会)、ミネソタ大学人口センター


写真1 参加者全員の記念写真

参加者全員の記念写真


 会議は、冒頭、主催国である日本政府を代表して武藤総務大臣政務官から、人口センサスは国家の運営の基盤となるものであり、参加されている国々のそれぞれの経験を共有することにより、この会議が人口センサス発展に貢献できる有意義な機会であることなどの開会に当たっての挨拶を頂きました。続いて、ANCSDAAP会長のFrank Vitrano氏、同事務局長のBongho Choi氏からそれぞれ開会に当たってのスピーチがありました。その中で、本会議の参加国の人口を合計すると、全世界の人口(約72億人-2012年時点)の約50%にも及ぶことなども紹介されました。
 その後、各国からのプレゼンテーションと意見交換が行われましたが、ここでは、その一部を御紹介します。


写真2 会議の模様

会議の模様


(アメリカ)

 アメリカの人口センサスは10年ごとに実施しています。
 前回の2010年センサスでは、調査員が全世帯を訪問して調査票を配布、回収(郵送も可)するという手法で実施しました。しかし、広大な地域、多くの人口を抱え、フィールドワークに係る労力、コストが大きな課題となっています。次回の2020年人口センサスに向け、フィールドワークを見直し、最新の情報通信技術を活用することにより、調査の効率性を高め、コスト削減を目標としたプロジェクトが進行しています。
 具体的には、フィールドワークの人員配置や役割を最適化すること、調査員にタブレット等の端末を配備し、行動管理や指導・研修をリアルタイムで行うこと等であり、今後、試験調査を通じて検証することとしています。


(中国)

 中国の人口センサスは1953年に始まり、1990年以降は10年ごとに実施し、直近の2010年人口センサスは6回目に当たります。調査は、国務院の下に実施本部が設置され、統計局-統計局地方支部を通じ、約700万人の調査員により調査が行われました。
 中国では、季節労働者などの移動者が多いため、普段住んでいる場所で把握する「常住地」方式を改め、2010年人口センサスでは、調査時点にいた場所で把握する「現在地」方式に変更しました。
 2010年センサスによると、中国の総人口は13億4千万人で世界第1位(世界総人口に占める割合は19.4%)、人口増加率は0.57%で、1982年をピークに増加幅は減少傾向にあります。


(オーストラリア)

 オーストラリアの人口センサスは、5年ごとに実施しており、次回は2016年に行う予定です。
 次回も調査員による調査を基本としますが、オンラインによる回答を増やすこと、郵送によりオンラインアクセス情報を配布すること、紙による情報収集からデジタル情報収集に切り替えること等によりフィールドワークを改善し、効率化とコスト削減を図る予定としています。このため、調査員に自前のスマートフォン・タブレットを所持させて調査員活動を行うことを検討しています。


(カンボジア)

 カンボジアでは、UNFPA、JICA(国際協力機構)、日本政府、ドイツ政府からの財政的支援等を受け、2008年に人口センサスを調査員調査により実施しました。
 調査の実施に当たっては、地元の小学校教諭を調査員に任命しました。また、広報活動にも力を注ぎ、メディアによる広報に加え、総理大臣が直接コメントを発表し、センサスへの参加を呼びかけました。


(日本)

 日本からは「平成22年国勢調査の概要」、「小地域集計を使用した人口動態の時空間解析」及び「平成27年国勢調査の実施に向けて」の3本のプレゼンテーションを行いました。
 「平成22年国勢調査の概要」では、我が国の国勢調査の概要と平成22年国勢調査の結果を概略的に説明しました。
 「小地域集計を使用した人口動態の時空間解析」では、国勢調査に基づく地域メッシュ統計結果を使用した分析事例として、人口の社会増減を地理情報に基づき時系列で分析した結果を発表しました。
 「平成27年国勢調査の実施に向けて」では、平成27年国勢調査において全面導入するオンライン調査についての説明を行いました。


写真3 日本からのプレゼンテーション

日本からのプレゼンテーション


おわりに

 本会議に参加して感じたことは、それぞれの国は人口規模や言語・文化・歴史が異なり、また、政治・社会・教育制度等も様々ですが、共通することは、どの国においても人口センサス(国勢調査)が欠くことのできない重要な統計調査であるということと、そのために日々新しい技術等も取り入れながら、正確で効率的な調査方法を熱心に追求している人々がいる、ということでした。
 会議の最終日の夜、スペシャルゲストとして日本の国勢調査のイメージキャラクターである「センサスくん」が登場し、各国センサスの担当者と交流を行うことができました。
 各国の次回人口センサスが成功裏に終わることを祈念するとともに、平成27年10月1日、日本の国勢調査が正確・円滑に行われるよう、準備に万全を期したいと思います。皆様にも調査への御理解・御協力・御支援をよろしくお願いします。


写真4 センサスくんと各国センサス担当者の交流

センサスくんと各国センサス担当者の交流


※ 第27回人口センサス会議の開催については以下のサイトを御覧ください。
  →http://www.stat.go.jp/info/meetings/census27.htm
※ 本会議のプレゼンテーション資料等は以下のサイトで閲覧できます。
  →http://www.ancsdaap.org/sub2_01.html別ウィンドウで開きます。
※ 平成27年国勢調査については以下のキャンペーンサイトを御覧ください。
  →http://kokusei2015.stat.go.jp/


(平成26年12月25日)


バック ホーム

ページの先頭へ戻る