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統計Today No.67

女性のM字型カーブの解消が有業率の向上に貢献
−平成24年就業構造基本調査の結果−

総務省統計局統計調査部国勢統計課労働力人口統計室長 河野 好行


 昨年10月に実施した平成24年就業構造基本調査の結果を本年7月12日に公表しました。 翌日、多くのテレビ・ラジオ、新聞などで公表内容が掲載されたので、御存じの方も多いと思います。 この報道の中でも、25歳から39歳までの女性の有業率(15歳以上人口に占める有業者の割合)が上昇しており、女性が働きやすい環境を整備する必要があると指摘されています。
 女性の25歳から39歳までの働き盛りの年代は、結婚・出産・育児に当たる年代でもあり、一旦仕事を辞めて、 育児が落ち着いた時期に再び働き出すことが知られており、女性の年代ごとに働く人の割合をみると、「M字型カーブ」になっています。
 日本では、少子高齢化が急速に進行しているため、働く人の割合が低下しており、このM字型カーブの底を押し上げれば、働く人の割合も上昇するので、 女性の活躍の促進が我が国の成長戦略の中核と位置付けられるまでになりました。
 ここでは、我が国の女性の有業率の推移とM字型カーブの変化について、平成24年就業構造基本調査の結果から見ていきたいと思います。


女性の有業率の推移

 我が国の女性の有業者は2767万6千人、5年前と比べて12万7千人の減少となっています。 女性の有業率は48.2%となっており、5年前と比べて0.6ポイント低下しています。
 この有業率を長期的にみたものが「図1」になります。平成14年の有業率は平成9年調査と比べ男女共大きく減少しています。 これは、平成14年まで、「失われた10年」と言われる時期で、景気が低迷し雇用情勢の厳しかった時期に当たるためです。 その後、平成14年から「いざなみ景気」と言われる戦後最長の景気の拡大期に入った中で19年調査を実施し、 20年のリーマンショックや23年の東日本大震災を経て24年調査を実施しました。この間の男女の有業率をみると、男性は低下し続けているものの、 女性は、平成19年、24年共高止まりで推移しています。女性は、どの年齢階級で有業率を変化させてきたか、過去4回の調査でその動きを見てみたいと思います。


図1 男女別有業率の推移−昭和57〜平成24年

図1 男女別有業率の推移−昭和57〜平成24年


女性の25歳から39歳までの有業率の変化

 「図2」は女性の年齢階級別の有業率です。平成9年、14年、19年及び24年の女性の年齢階級別の有業率を比較すると、 結婚・出産・育児期に当たる年代で未婚化や晩婚化の進展などを背景として、 「25〜29歳」及び「30〜34歳」の有業率が大きく上昇しています。「25〜29歳」は、平成9年と14年の差が+4.4ポイント、14年と19年の差が+4.8ポイント、 19年と24年の差が+1.8ポイントとなっているのに対して、「30〜34歳」は、平成9年と14年の差は+2.4ポイントと、上昇幅は「25〜29歳」を下回っているものの、 14年と19年の差は+6.7ポイント、19年と24年の差は+4.7ポイントと、後半の10年の上昇幅は「25〜29歳」を上回っています。 その結果、平成9年、14年及び19年までは「30〜34歳」がM字型カーブの底となっていましたが、24年では「35〜39歳」に移行しています。


図2 女性の年齢階級別有業率−平成9年〜24年

図2 女性の年齢階級別有業率−平成9年〜24年


女性のM字型カーブの底上げと我が国の有業率の動向

 15〜64歳人口(生産年齢人口)は、少子高齢化の進展を背景に、平成14年調査で初めて減少に転じました。 そこで、平成14年以降の15〜64歳の有業率を男女別にみると、男性では、14年と19年の差は+1.8ポイントとなりましたが、 19年と24年の差は−1.3ポイントとなっています。一方、女性では、14年と19年の差は+3.2ポイント、19年と24年の差は+1.4ポイントと、 いずれも男性を大きく上回っています。
 平成14年以降、我が国の有業率を下支えしているのは、15〜64歳の女性の有業率の上昇によるものです。
 結婚前に仕事を持っていた女性は、結婚と出産で離職していくと言われており、これらに相当する年代の女性の有業率の向上やM字型カーブの解消は、 急速な少子高齢化の進展に伴い生産年齢人口が減少していく中で、重要な政策課題となっています。


表 男女別15〜64歳(生産年齢)人口、有業者及び有業率の推移−平成9年〜24年

表 男女別15〜64歳(生産年齢)人口、有業者及び有業率の推移−平成9年〜24年


 今回紹介しました女性の有業率やM字型カーブの変化は、日本経済の活性化の重要な一つの指標として注目を集めています。 就業構造基本調査は、このほか、我が国の喫緊の課題となっている「非正規雇用」、「若年無業者(ニート)」、「高齢者雇用」、「育児・介護と就業」など、 様々な課題に対処するために必要な統計データを提供しています。以下のURLからアクセスできますので、御活用いただければ幸甚です。

http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/index.htm


(平成25年8月30日)


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