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統計Today No.6

統計利用の一層の拡大に向けて−匿名データの提供とオーダーメード集計

総務省統計局統計調査部調査企画課調査官 栗原 直樹


 統計局では、この4月から、統計データの利用に関する新たなサービスとして、匿名データの提供とオーダーメード集計を開始しました。

 これらのサービス提供により、政府の統計がこれまで以上に学術研究等の発展に寄与し、ひいては我が国の社会経済の発展に広く役立つことを期待しています。今回は、統計局におけるこの新たな取組について、簡単に紹介します。



匿名データの提供とは

 匿名データの提供とは、統計調査から得られたデータについて、調査客体が特定されないように加工(匿名化措置)を施した上で、学術研究を行う研究者等に対し提供するものです。


 この匿名化措置においては、単に氏名など個体を直接識別できる情報を削除するのみならず、個々のデータの特徴から個体が間接的に特定されることがないよう、地域区分や様々な属性に関する詳細な分類区分を統合して情報を粗くしたり、特異なデータを削除したりするなどの処理を行っています。


 匿名データの作成に当たっては、内閣府に置かれた外部の有識者から成る統計委員会における審議を経て、匿名化措置を厳格に行っています。匿名データの利用において、調査に回答された方が特定され、個人情報が判明することは決してありませんので、御安心いただきたいと思います。


 現在、匿名データのサービス提供の対象としているのは、総務省統計局が所管する以下の統計調査です。詳細については、匿名データの作成・提供及びオーダーメード集計を御参照ください。


○匿名データの提供内容

対象となる統計調査名

調査の年次

全国消費実態調査

平成元年、6年、11年、16年

社会生活基本調査

平成3年、8年、13年

就業構造基本調査

平成4年、9年、14年

住宅・土地統計調査

平成5年、10年、15年

※ただし、全国消費実態調査の平成16年分は平成22年1月以降速やかに提供します。



オーダーメード集計とは

 「オーダーメード集計」とは、学術研究等を行う利用者からの委託(オーダー)に基づき、統計の作成(集計)等を行うものです。オーダーメード集計は、原則として、ある集計パッケージプログラムにより行うこととしており、集計できる範囲はこのプログラムで可能な範囲に限定されてはいます。しかし、このサービスにより、調査結果として国が公表している集計表以外の集計表を利用することが可能になるなど、利用者のニーズに応じた多様な集計結果が利用できるようになります。現在、オーダーメード集計の対象としているのは、総務省統計局が所管する以下の統計調査です。


○オーダーメード集計の提供内容

対象となる統計調査名

調査の年次

国勢調査

平成2年、7年、12年、17年

※オーダーメード集計で利用できる集計区分等詳細については、利用の申込みの際に御確認ください。



サービスは独立行政法人統計センターから提供

 これらのサービスの提供は、独立行政法人統計センターから行われます。統計センターは、統計の集計や情報処理の専門機関であり、統計局の統計調査を始め政府の大規模な統計調査の集計を担当しています。


 利用のお申込みやお問い合わせは、統計センター別ウィンドウで開きます。までお願いします。



新たなサービスの意義

 これら新たなサービスの提供は、この4月からの新統計法(平成19年法律第53号)(総務省)別ウィンドウで開きます。の全面施行を受けて実施しているものです。


 このサービスを利用するには、学術研究の発展又は高等教育の発展に資するものであることなど一定の条件を満たすことが必要です。また、匿名データの利用については国民一般からの信頼を損なうことがないよう万全を期すために、匿名化措置に加えて、匿名データの利用者に対して、あらかじめ承認を受けた目的以外で利用することを禁止するとともに、厳格な情報管理を義務付けています。


 利用者は、そのような条件を満たした上で自らの創意工夫による自由な分析等を行うことが可能となります。例えば、匿名データを利用することで、非正規雇用の拡大の社会的な影響の分析、若者の就業の実態に関する分析、高齢者の所得・消費行動の分析など我が国の社会経済の実態に関する多様かつ高度な分析・研究が可能になります。


 こうした統計データの利活用に関する取組は、既に多くの諸外国でも行われているところであり、新統計法により、我が国でも統計データの利用環境がそれに一歩近づいたと言えます。



おわりに

 新統計法では、公的統計を「国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報」と位置付けております。


 近年、「Evidence Based Policy」(事実に基づく政策立案)という言葉をよく耳にします。匿名データ等を使用した学術研究により社会経済の実態の解明が進み、それを通じて、的確な行政施策が立案や実施をされることとなります。この度の新たなサービスの提供は、正に「Evidence Based Policy」を支えるものであると思います。


 新たな制度はまだスタートしたばかりであり、提供の対象とする調査の種類等はまだ限られたものでありますが、調査に協力された方々の秘密の保護という点に十分に留意するとともに、ユーザーを始め各方面の御意見等も踏まえながら、サービス内容の充実等に努めてまいりたいと考えております。

(平成21年5月8日)


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