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平成14年全国物価統計調査 結果の概要〔特売価格編〕
2 特売による割引率
- 特売による割引率は、大規模スーパーと小規模スーパーで高く、小規模一般小売店では低い傾向にある。
- 大規模スーパーと小規模スーパーでは、食用油、砂糖、鶏卵などの割引率は高く、牛乳の割引率は低い傾向にある。
- 平成9年と比べて、特売による割引率は、小規模一般小売店では、上昇している。
○ 図2-1は、日用雑貨に比べ、特売実施率の高い傾向にある食料品について、各品目の特売による割引率を業態別にみたものである。
(1) 割引率は、「大規模スーパー」及び「小規模スーパー」で高い傾向にあり、「小規模一般小売店」で低い傾向にある。
(2) 品目別にみると、「大規模スーパー」では、「食用油」(45.7%)が最も高く、次いで「砂糖」(43.9%)、「鶏卵」(42.3%)、「しょう油」(40.3%)などとなっている。
「小規模スーパー」では、「砂糖」(45.9%)が最も高く、次いで「食用油」(43.7%)、「しょう油」(42.5%)、「鶏卵」(41.9%)などとなっている。
「小規模一般小売店」では、「食用油」及び「砂糖」の27.6%が最高であり、他の品目は15〜25%程度となっている。
なお、「牛乳」は、「大規模スーパー」及び「小規模スーパー」で特売実施率が最も高かったが、割引率はそれぞれ15.2%、17.1%と最も低くなっている。
○ 図2-2は、特売による割引率が前回(平成9年調査結果)からどのように変化しているかをみるため、比較可能な品目のうち、特売実施率の高い「砂糖」、「食用油」及び「ヨーグルト」について、各品目の特売による割引率を9年調査結果と比較したものである。また、表2-1は、図2-2の価格水準の変化を品目別、業態別にみたものである。
(3) 特売による割引率は、平成9年に比べて、「大規模スーパー」ではほぼ横ばい又は縮小、「小規模スーパー」ではほぼ横ばい又は拡大にあるが、「小規模一般小売店」では各品目とも上昇している。
(4) 通常価格及び特売価格は、各品目、各業態において、いずれも平成9年に比べ安くなっている。通常価格の変化率は、「砂糖」で▲12.2〜▲13.6%、「食用油」で▲11.2〜▲11.6%、「ヨーグルト」で▲6.6〜▲7.1%となっている。一方、特売価格の変化率は、「砂糖」で▲14.9〜▲17.8%、「食用油」で▲10.1〜▲16.5%、「ヨーグルト」で▲4.1〜▲8.5%となっている。特売価格の変化率は、通常価格と比べて業態間格差が大きくなっており、割引率の変化の業態による違いは、主に特売価格の変化によっていることが分かる。
(注)「▲」はマイナスを示す。