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平成15年7月24日
総務省
統計トピックスNo.4
うなぎなど夏の代表的な食べ物-「土用の丑の日」にちなんで-
家計調査(二人以上の世帯)の結果から
毎年7月になると、「土用の丑の日」ののぼりが店頭で目立ってきますが、今年は7月27日(日曜日)が「土用の丑の日」です。
これにちなんで「うなぎのかば焼き」などの動向を家計調査(二人以上の世帯)の結果から見てみましょう。
「うなぎのかば焼き」はやっぱり土用の丑の日に
「うなぎのかば焼き」について、平成14年の1世帯当たり年間支出金額に対する各月の支出割合をみると、1年の中で7月が最も高く、23.3%を占めています。(図1)
さらに、7月の「うなぎのかば焼き」の月間支出金額に対する日別の割合をみると、「土用の丑の日」に当たる7月20日の支出が26.2%と最も高く、また、その前後の19日及び21日もほかの日に比べると高く、この3日間の合計で38.8%となっており、「土用の丑の日」に「うなぎのかば焼き」を食べるという昔ながらの慣習が顕著に表れています。(図2)
「うなぎのかば焼き」は大阪市、名古屋市及び京都市がベスト3
うなぎのかば焼き」について、平成12年〜14年平均の1人当たり年間支出金額を都道府県庁所在市別にみると、大阪市が1,907円で最も多く、次いで名古屋市(1,838円)、京都市(1,826円)の順となっています。(図3)
昔から、「うなぎのかば焼き」は、関西では「まむし」と呼ばれて有名なこと、また、名古屋には「ひつまぶし」と呼ばれる名物があることなどが、ランキングに表れているのでしょうか。
一方で、平成14年の「うなぎ」の国内収穫量(農林水産省漁業・養殖業生産統計)の全国に占める割合をみると、鹿児島県(38.9%)、愛知県(28.7%)、宮崎県(13.5%)、静岡県(9.2%)などが高くなっており、必ずしも生産地でたくさん食べられているわけではないようです。
地方別でみると東海がトップ(平成14年)。しかし、地域差は縮小
地方別に「うなぎのかば焼き」の1人当たり年間支出金額をみると、平成14年は東海が1,687円で最も多く、次いで近畿(1,466円)、関東(1,380円)の順となっています。一方、最も少ないのは北海道で723円となっており、北海道と東海の格差は約2.3倍となっています。
しかし、20年前の昭和57年は、近畿が1,532円で最も多く、最も少なかった北海道(297円)と比べるとその格差は約5.2倍でした。(図4)
全国各地で様々な食物が手に入るようになり、地域差が20年前ほど目立たなくなってきているようです。
注)「うなぎのかば焼き」の支出金額には、外食は含まれていない。
次に、夏に消費の多い生鮮果物について見てみましょう。
「もも」も「すいか」と並ぶ夏の代表的な果物に
生鮮果物に対する7月の月間支出金額の構成比をみると、平成12年〜14年平均では「すいか」が 16.2%と最も高く、次いで「もも」が16.1%となっています。次に、20年前の昭和55年〜57年平均では「すいか」が25.9%と最も高く、生鮮果物の支出金額の約4分の1を占めており、次いで「もも」の14.6%となっていました。
20年前に比べ、その順位は変わらないものの、「すいか」は9.7ポイント低下しているのに対し、「もも」は1.5ポイント上昇しています。(図5)
「すいか」は20年前も今も変わらず夏の代表的な果物ですが、現在では「もも」も「すいか」と並ぶ夏の代表的な果物となったと言えるでしょう。
「もも」は福島市、岡山市及び甲府市がベスト3
平成12年〜14年平均で「もも」の1人当たり年間支出金額を都道府県庁所在市別にみると、福島市が2,986円で最も多く、次いで岡山市(2,456円)、甲府市(1,873円)の順となっています。この3市はほかの市より際立って多く支出されており、生産の盛んな地域において支出も多いという結果になっています。(図6)
<参考>
土用
暦法で、立夏の前18日を春の土用、立秋の前18日を夏の土用、立冬の前18日を秋の土用、立春の前18日を冬の土用といい、その初めの日を土用の入りという。普通には夏の土用を指していう。
丑の日
十二支の丑にあたる日。夏の土用の丑の日には夏やせの薬に鰻の蒲焼を食べ、また、灸をすえる。
【出典:広辞苑】
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