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統計トピックスNo.75

経済センサスでみる12大都市の産業特性と主要産業
−平成24年経済センサス‐活動調査の分析事例②〔地域分析〕−

リストアイコン 【12大都市の人口と従業者数】
リストアイコン 【12大都市の産業特性】(特化係数を用いた分析)
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【12大都市の人口と従業者数】

12大都市は全国の人口の約2割、従業者数の約3割を占める

12大都市の事業所数、従業者数及び人口は、表1のとおりです。
これらの12大都市を合わせると、全国の人口の約2割、従業者数の約3割を占めており、人口の集中以上に従業者が集中していることがみてとれます。
また、特に東京都特別区部では、他市に比べ全国に占める従業者数の割合が事業所数の割合を大きく上回っており、従業者規模の大きい企業等が集中している状況にあるとみられます。


表1 12大都市の事業所数、従業者数及び人口
表1 12大都市の事業所数、従業者数及び人口


図1 12大都市の事業所数及び従業者数
図1 12大都市の事業所数及び従業者数

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【12大都市の産業特性】 (特化係数を用いた分析)

「川崎市」の「製造業」、「京都市」の「教育,学習支援業」などが、他市に比べて従業者数の割合が大きい


12大都市の産業大分類別従業者数は表2のとおりです。表中の( )内は各市における全産業に占める各産業の従業者数の割合です。

表2−1 12大都市の産業大分類別従業者数
表2−1 12大都市の産業大分類別従業者数


ここで、表2のデータを基に、産業別の従業者数の市全体に占める割合(構成比)から特化係数を計算し、各市の産業の特性を見ていくことにします。

【特化係数の計算方法】
 12大都市平均の産業別従業者数の構成比を基準として、各市の構成比の特化係数を次式により計算する。
特化係数の計算式

ここで求めた特化係数は、12大都市平均を基準(=1)として、各市においては1より大きければ大きいほど他市に比べて従業者数の割合が大きく、1より小さければ小さいほど他市に比べて従業者数の割合が小さいことになります。特化係数をみることにより、都市型の産業の共通性(どの都市も「卸売業,小売業」が多いなど)や都市の規模による差違(どの産業も「東京都特別区部」が多いなど)といった影響を除いて、各市の相対的な産業の特性を浮き彫りにすることができます。
12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数は表2−2のとおりです。またこれをレーダーチャートにグラフ化したものが、図2になります。
これらの特化係数から、「川崎市」の「製造業」、「京都市」の「教育,学習支援業」などが他市に比べて従業者数の割合が大きいことが明らかになります。

表2−2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数
表2−2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数


図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数

札幌市仙台市
図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(札幌市) 図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(仙台市)
さいたま市東京都区部
図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(さいたま市) 図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(東京都区部)
横浜市川崎市
図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(横浜市) 図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(川崎市)
名古屋市京都市
図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(名古屋市) 図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(京都市)
大阪市神戸市
図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(大阪市) 図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(神戸市)
広島市福岡市
図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(広島市) 図2 12大都市の産業別従業者数の構成比の特化係数(福岡市)

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【12大都市の主要産業】(BN分析手を用いた分析)

周辺地域の経済を支えている12大都市の主要産業は、「卸売業,小売業」、「情報通信業」、「金融業,保険業」など

「東京都特別区部」の付加価値額約50兆円のうち、(自地域消費分を上回る)余剰分は約10兆円


12大都市の産業大分類別付加価値額 [2] は表3−1のとおりです。表中の( )内は各市における産業別の合計に占める各産業の付加価値額の割合です。

表3−1 12大都市の産業大分類別付加価値額
表3−1 12大都市の産業大分類別付加価値額


ここで、表3−1のデータを基に、BN分析(Basic-Nonbasic分析、経済基盤活動-非経済基盤活動分析)手法を用いて、12大都市の経済活動を分析します。
BN分析手法とは、産業別の地域の経済活動を「自地域消費分を上回る余剰分がある活動」(経済基盤活動)と「自地域消費分と同等あるいはそれ以下の活動」(非経済基盤活動)に判別し、それぞれの活動規模を推計する、地域経済分析手法の一つです。
BN分析手法では、ある地域の経済活動が全地域の平均的な水準を上回る部分を「自地域消費分を上回る余剰分」に相当するとみなします(この余剰分は周辺の他地域、すなわち自地域内の経済活動では自己消費分に足りていない他の地域で消費されていると考えます。)。したがって、BN分析手法において経済基盤活動と判別された産業は言わば「周辺地域の経済を支えている」産業であるということが言えます。

平成24年経済センサス-活動調査では、詳細な地域の付加価値額を新たに公表しました。そこで、本トピックスでは、この付加価値額をBN分析に活用しました。具体的には全国の付加価値額の合計に占める各産業の割合(構成比)を基準とし、各市の産業別の付加価値額からBN分析手法による経済基盤活動を判別し、経済基盤活動に相当する額(経済基盤活動の付加価値額)を推計しました(分析手順の詳細は【本トピックスにおけるBN分析手法の分析手順】を御参照ください。)。結果は表3−2のとおりです。
これによると、12大都市の主要な経済基盤活動は「卸売業,小売業」、「情報通信業」、「金融業,保険業」などとなっており、これらが周辺地域の経済を支えている12大都市の主要産業となっていると考えられます。また、例えば「東京都特別区部」や「横浜市」と「川崎市」では「学術研究,専門・技術サービス業」が、「京都市」や「神戸市」では「宿泊業,飲食サービス業」が主要産業となっているなど、都市によって違うところもみられます。
経済基盤活動の付加価値額については、例えば「東京都特別区部」における付加価値額の合計約50兆円のうち約10兆円(合計に占める割合20.9%)が(自地域消費分を上回る)余剰分(他地域で消費される分)に相当するとみることができます。


表3−2 12大都市の主要経済基盤活動(主要産業)及び経済基盤活動の付加価値額((自地域消費分を上回る)余剰分)
表3−2 12大都市の主要経済基盤活動(主要産業)及び経済基盤活動の付加価価値額((自地域消費分を上回る)余剰分)

(注) 主要経済基盤活動は、各産業の経済基盤活動の付加価値額の大きい順に並べている。【本トピックスにおけるBN分析手法の分析手順】参照。


[2] 付加価値額とは、企業の生産活動によって新たに産み出された価値のことです。「用語等の解説」を御参照ください。なお、付加価値額は必要な事項の数値が得られた企業を対象として集計しています。

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 【本トピックスにおけるBN分析手法の分析手順】

 (経済基盤活動の判定)

  1. ① 全国及び各市の産業大分類別付加価値額の構成比を計算する。
  2. ② ①の各市の値を全国の値で割って各市の特化係数を算出する。
  3. ③ ②の特化係数1を上回る残りの分が経済基盤活動を表し、1を下回るときは経済基盤活動ではないとみなす。

 (経済基盤活動及びその割合)

  1. ① 経済基盤活動の付加価値額は、当該市の当該産業大分類別の付加価値額に(特化係数−1)/(特化係数)を乗じたものとする。
  2. ② 当該市の経済基盤活動の付加価値額の割合は、①の合計額の、当該市の付加価値額の合計に対する割合とする。

 (主要経済基盤活動の判定)

  1. ① 当該市の全経済基盤活動の付加価値額に占める各産業の経済基盤活動の付加価値額の割合を算出する。
  2. ② ①の大きい順に経済基盤活動の各組合せを考え、それぞれの組合せで構成する産業の構成比が同一であった場合の値(理論値)と、各産業の実際の構成比(実際値)との偏差平方和(Σ(実際値−理論値)2)を計算し、それが最小である組合せをもって、主要な経済基盤活動とみなす(「修正ウィーバー法」)。

 【用語等の解説】

  • ○付加価値額とは

    付加価値額とは、企業の生産活動によって新たに生み出された価値のことです。
    平成24年経済センサス-活動調査の集計では、以下の算式を用いて調査項目から計算しています。

       付加価値額 = 売上高 − 費用総額 + 給与総額 + 租税公課

    なお、「売上高」には、本調査で把握した経理項目のうち「売上(収入)金額」又は「経常収益」を用います(本調査では「金融業,保険業」の会社、会社以外の法人及び法人でない団体は「経常収益」を把握しています。)。
    また、地域別の付加価値額は、企業単位で把握した付加価値額を事業従事者数により傘下事業所にあん分した事業所単位の付加価値額を合算して求めています。

  • ○各項目の把握の時点について

    平成24年経済センサス-活動調査においては、売上(収入)金額、費用等の経理事項は平成23年1年間、事業所数、従業者数等の経理事項以外の事項は平成24年2月1日現在の数値を把握しています。

     ※用語等については、下記URLの「用語の解説」を御参照ください。
       http://www.stat.go.jp/data/e-census/2012/kakuho/yougo.htm

 【データの出所】

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