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統計に関するQ&A
ラスパイレス式(Laspeyres formula)
ラスパイレスが提唱した(1871)指数算式で,物価指数を作成する場合,個別品目iの基準時の価格をpi0,比較時の価格をpit ,基準時における数量をqi0 とするとき,次の算式をラスパイレス式という。
ここで,分母,分子の和はそれぞれ品目についての合計である。これは,比較時と基準時の価格をそれぞれ基準時の数量をウェイトとして加重平均したものである。
実際の指数計算では,(1)式を次のように変形した算式が使われる。
これは各品目の価格比を,基準時の支出金額をウェイトとして加重平均したものである。
パーシェ式(Paasche formula)
パーシェが提唱した(1874)指数算式で,物価指数を作成する場合,個別品目iの基準時の価格をpi0,比較時の価格をpit,比較時における数量をqitとするとき,次の算式をパーシェ式という。
ここで分母,分子の和はそれぞれ品目についての合計である。これは,比較時と基準時の価格をそれぞれ比較時の数量をウェイトとして加重平均したものである。
実際の指数計算では,(3)式を次のように変形した算式が使われる。
フィッシャー式(Fisher formula)
フィッシャーによって「理想算式」(ideal formula)と呼ばれた指数算式で,個別品目iの基準時の価格をpi0,基準時における数量をqi0,比較時の価格をpit,比較時における数量をqitとするとき,次の算式をフィッシャー式という。
この式は,ラスパイレス式とパーシェ式の幾何平均である。
通常,ラスパイレス式≧フィッシャー式≧パーシェ式という関係が成立する。フィッシャー式は時点転逆テスト及び要素転逆テストを満足するという意味で,理想算式(ideal formula)と呼ばれる。
この式は,基準時と比較時の両時点の価格・数量体系が著しく異なる場合の比較などに用いられる。