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統計研究彙報 第68号 No.5
概要
タイトル
日本標準職業分類について
著者
岩橋 正樹
刊行年月
2011年3月
要旨
日本標準職業分類は、個人が従事している仕事の類似性に着目して職業を区分し、それを体系的に分類したものであり、公的統計を職業別に表示する場合の統計基準である。
総務省では、平成21年12月、統計法(平成19年法律第53号)第28条第1項の規定に基づく統計基準として、新たに日本標準職業分類を設定(平成21年12月21日総務省告示第555号)し、平成22年4月1日から施行した。
日本標準職業分類は、統計の正確性と客観性を保持し、統計の相互比較性と利用の向上を図ることを目的として、昭和35年3月に定めて以来、順次改定を重ねてきたが、統計法改正を契 機として、今回、初めて法令に基づく統計基準として設定されたものである。
現行日本標準職業分類は、法的な位置づけとしては新規に設定した統計基準の1つであるが、その内容は、平成9年12月の第4回改定版(旧分類)を大幅に改定したものであり、通算すると今回で5回目の改定に相当する。
今回の改定に当たっては、次の視点を重視した。
a 分類に当たっては、人が従事する産業又は仕事の結果生み出される財貨・サービスではなく、主として仕事の内容、すなわち当該財貨・サービスを生み出すプロセスの各段階 における仕事の違いに着目したものとする。
b 金融派生商品の開発など、経済、社会の変化により新たに発生した職業を適切に把握できる分類とする。
c 可能な限り国際労働機関(ILO)が定める国際標準職業分類(ISCO)との整合性 を確保した分類項目の設定及び配列とする。
筆者は平成20年4月から2年間、総務省政策統括官室に在籍し、日本標準職業分類の改定作業に携わった。本稿は、当時の知見をもとに、12年ぶりとなった今回改定の概要及びその背景となった考え方について紹介するものである。
全文
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- 総務省統計研究研修所研究開発課