近代日本を築いた統計
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本作品で学ばれる皆さんへ〜監修者より 近年、統計学の人気が多くの人の間で高まっており、新聞には統計学書の広告が、書店には統計学関係の書籍が数多く並んでいます。また大学ではデータサイエンスのような名称の学部や学科目が新設され、ビジネス界ではビッグデータというような言葉が大きな話題になっています。そして、政官界では証拠(統計データなど)に基づいた政策立案(EBPM)というような考え方が注目されるようになってきております。 統計と統計学の歴史は非常に古いのですが、日本におけるはっきりとした生成と発展の始まりは明治維新期前後といえるでしょう。そこには皆さんもよくご存じの有名な偉人たちが多く関わっていましたが、彼らの共通の思想は「治国経世」の学を目指した統計の源流にありました。統計的データ・情報の稀少性に悩んだ当時と比較して、現代は氾濫とか洪水ともいわれるほど大量のデータ・統計に悩んでいる面もあります。明治150年を迎えた今年、あらためて明治維新期からの統計と統計学の歴史を振り返って学び、現代における統計と統計学のあり方を考えてみることは大きな意義があるでしょう。51

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