Japan Statistical Yearbook 2023
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30 2 人口・世帯 人口推計(基幹統計) 我が国の人口については、5年ごとの国勢調査によってその詳細を把握しているが、その間の人口としては、総務省統計局による人口推計がある。全国人口については、国勢調査人口を基礎とし、その後の出生児数、死亡者数、入国者数及び出国者数を加減して毎月1日現在年齢別人口及び毎年10月1日現在年齢別人口を推計している。また、都道府県人口については、更に都道府県間の転出入者数を加減して毎年10月1日現在年齢別人口を推計している。なお、国勢調査の確定人口公表後に、前回の国勢調査との間の各月1日及び各年10月1日現在の人口について年間補正を行っている。出生児数及び死亡者数の資料は「人口動態統計」、出入国者数は「出入国管理統計」、都道府県間転出入者数は「住民基本台帳人口移動報告」による。 将来推計人口 将来推計人口は、国立社会保障・人口問題研究所が国勢調査結果を基に推計している。推計期間は平成28年~令和47年までの50年間である。なお、長期の参考推計として令和48~97年までの50年間についての推計を付け加えている。推計は、平成27年国勢調査人口を基準人口とし、 年齢別人口の加齢にともなって生ずる年々の変化を、その要因(死亡、出生、人口移動)ごとに計算して将来の人口を求める方法によっている。 人口動態調査(基幹統計調査) 人口動態調査は我が国の人口動態事象を把握するため、厚生労働省が実施している。調査は、「戸籍法」及び「死産の届出に関する規程」により届けられた出生、死亡、婚姻、離婚及び死産の全数を対象としている。比率計算は「国勢調査」(前述)又は「人口推計」(前述)による各年10月1日現在の日本人人口を用いている。 乳児死亡 生後1年未満の死亡をいう。 死産 妊娠満12週(妊娠第4月)以後の死児の出産をいう。死児とは、出産後において心臓搏動、随意筋の運動及び呼吸のいずれも認めないものをいう。 標準化人口動態率 ある年次における出生数(死亡数)をその年次を代表する人口で除した値を、普通出生率(死亡率)というが、異なった年次の普通出生率(死亡率)を比較しようとするとき、その率算定の分母となる人口の構造は、年によって異なる。そこで、国立社会保障・人口問題研究所では、昭和5年の全国人口を標準人口とし、毎年、分母人口の年齢構造や配偶関係構造の相違によって受ける影響を除く標準化という操作によって得られた日本人人口の標準化出生率及び標準化死亡率を算定している。 標準化出生率 いくつかの人口についての出生率を比較するとき、それぞれの人口について、女性の年齢別出生率を求める。一方、標準とすべき人口を定め、その女性の年齢別人口に、それぞれの人口の女性の年齢別出生率を適用することによって、標準人口によって生ずると期待される出生数を求め、標準人口の大きさに対する期待出生数の比率を算出したものを、標準化出生率という。 標準化死亡率 年齢別死亡率を男女別に算出し、それを男女別年齢構造に適用して求めたものを、標準化死亡率という。 女性の人口再生産率 国立社会保障・人口問題研究所では、毎年、全国日本人女性について、次の3種類の人口再生産率を算定している。 合計特殊出生率(又は粗再生産率) ある年の人口について、再生産年齢(ここでは15~49歳をいう)にある女性の年齢別出生率を算出し、それら各年齢の出生率の合計値である。この指標は、算定された年齢別出生率に基づいて、1人の女性が再生産年齢を経過する間に子供を生んだと仮定した場合の平均出生児数である。

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