第75回 日本統計年鑑
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支出面のGDP 産出されたモノやサービスが、どのような形で最終的に使用(在庫品の変動を含む。)されたのかを見たもの 分配面のGDP 付加価値が生産活動への貢献に応じて、どのように所得として分配されたかを見たもの 平均余命(eox) x歳における生存数lxについて、これらの者がx歳以降に生存する年数の平均をx歳における平均余命といい、これをeoxで表す。 死亡率(nqx) <簡易生命表> ちょうどx歳に達した者がx+n歳に達しないで死亡する確率をx歳以上x+n歳未満における死亡率といい、これをnqxで表す。特に1qxをx歳の死亡率といい、これをqxで表す。 生存数(lx) 生命表上で一定の出生者lo人(生命表、簡易生命表では、10万人)が、上記の死亡率に従って死亡減少していくと考えた場合、x歳に達するまで生きると期待される者の数をx歳における生存数といい、これをlxで表す。 都道府県内移動者数 都道府県の区域内で、市区町村の境界を越えて住所を移した者の数 転入超過数 市区町村又は都道府県の転入者数から転出者数を差し引いた数。なお、転入超過数がマイナス(-)の場合は、転出超過を示す。 国内総生産(GDP) 国内で一定期間内に生産されたモノやサービスの付加価値の合計額。外国企業の在日子会社が国内領土において生産したモノやサービスの付加価値は含むが、日本企業が海外支店等で生産したモノやサービスの付加価値は含まない。概念的に、生産面、支出面及び分配面の三つの側面が存在する。これら三つの側面のGDPは概念的には一致するものであり、「三面等価」と呼ばれるが、実際には、それぞれの推計手法等の違いから、必ずしも一致するものではない。 生産面のGDP 国内におけるモノやサービスの産出額の合計から、産出のために使用した原材料等の中間投入を差し引いたもの 生産面のGDP=産出額-中間投入 支出面のGDP=最終消費支出+総資本形成+輸出-輸入 分配面のGDP=雇用者報酬+固定資本減耗+生産・輸入品に課される税-補助金+営業余剰・混合所得(純) 国民総所得(GNI) 各制度部門が生産過程へ参加した結果として受け取る所得(雇用者報酬、営業余剰・混合所得及び生産・輸入品に課される税(控除)補助金)と、生産のために必要な資産の貸借により発生する財産所得の受払からなる「第1次所得バランス(総)」(固定資本減耗を含む。)を居住者全体に合計したものである。実際の推計上は、名目国民総所得は、支出側から計測される名目国内総生産に、海外からの所得(雇用者報酬及び財産所得)の受取を加え、海外への所得の支払を控除したものとして計算される。一方、実質国民総所得は、実質国内総所得に、海外からの所得の純受取の実質値を加算したものとして計算される。ここで、実質国内総所得は、支出面から推計される実質国内総生産に交易利得・損失を加えたものに等しい。なお、海外からの所得の実質化は国内需要デフレーターにより行う。 名目値 実際に市場で取引されている価格に基づいて推計された値 実質値 ある年(参照年)からの物価の上昇・下落分を取り除いた値 デフレーター 名目値から実質値を算出するために用いられる価格指数 国民所得(NI) 雇用者報酬、財産所得及び企業所得の合計額は、要素費用表示の国民所得として示される。国民所得(要素費用表示)に、一般政府の所得支出勘定における「生産・輸入品に課される税」、「補助金(控除)」を加えることにより、市場価格ベースに転換され、市場価格表示の国民所得が示される。これは、一般には、国民純所得(NNI)と呼ばれる測度と概念的に一致する。 市場価格表示 市場で取引される価格による評価方法であり、消費税等の生産・輸入品に課される税及び補助金(控除)を含んだ価格表示のことである。一般に市場価格表示では二つの評価方法が採られており、一つは生産者価格表示、他方は購入者価格表示による方法である。 第第33章章 国国民民経経済済計計算算 用語の解説 759

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