第73回 日本統計年鑑
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222 8 農林水産業 作物統計調査(基幹統計調査) 作物統計調査は、耕地及び作物の生産に関する実態を明らかにするため、農林水産省が毎年実施している。調査は、面積調査及び作況調査で構成されている。 面積調査は、耕地面積調査及び作付面積調査、作況調査は、作柄概況調査(水稲)、予想収穫量調査(水稲)及び収穫量調査(水陸稲、麦類、大豆、そば、なたね、かんしょ、飼料作物、甘味資源作物、茶、果樹、野菜、花き)から構成されている。 耕地 農作物の栽培を目的とする土地で、けい畔を含む。耕地のうち本地とは、直接農作物の栽培に供せられる土地をいい、けい畔とは、耕地の一部にあって主として本地の維持に必要なものをいう。 作付面積 水稲、麦など、は種又は植え付けしてからおおむね1年以内に収穫され、複数年にわたる収穫ができない非永年性作物を作付けしている面積をいう。 畜産統計調査 畜産統計調査は、主要家畜の規模別・経営タイプ別飼養戸数及び飼養頭羽数等を把握し、我が国の畜産生産の現況を明らかにすることにより、畜産行政推進のための基礎資料を整備することを目的とし、農林水産省が毎年実施している。 調査は、豚調査、採卵鶏調査及びブロイラー調査で構成されている。調査の対象は、豚飼養者、採卵鶏飼養者(成鶏めす、ひな又は種鶏の飼養羽数1,000羽以上の者)及びブロイラー飼養者(ブロイラー年間出荷羽数3,000羽以上の者)とし、飼養者を特殊階層(非営利)と一般階層(営利)に区分し、特殊階層については全数調査、一般階層については原則標本調査により調査されている。 なお、農林業センサス実施年は、調査を休止している。 畜産物流通調査 畜産物流通調査は、畜産物のと畜頭数、流通量等を把握し、畜産物に関する生産・出荷の調整、価格安定等各種施策の基礎資料を提供することを目的とし、農林水産省が実施している。 調査は、<1>と畜場統計調査、<2>鶏卵流通統計調査、<3>食鳥流通統計調査及び<4>食肉卸売市場調査に分かれており、<1>全てのと畜場、<2>年間の集出荷量が10トン以上の集出荷機関のうち、集出荷量の合計が各都道府県の総集出荷量の60パーセント以上となるまでの集出荷量上位の集出荷機関、<3>と畜・食鳥検査等に関する実態調査における食鳥処理場名簿に記載された食鳥処理場のうち、年間の食鳥処理羽数が30万羽を超える全ての食鳥処理場及び<4>全国の食肉中央卸売市場及び食肉地方卸売市場に所在する全ての食肉卸売会社を対象としている。 牛乳乳製品統計調査(第9章参照) 農業物価統計調査 農業物価統計調査は、農業における投入・産出の物価の変動を測定するため、農業経営に直接関係のある物価を把握し、その結果を総合して農業物価指数等を作成するため、農林水産省が実施している。調査は、農産物生産者価格調査は農産物出荷団体等、農業生産資材価格調査は農業生産資材を販売する小売店等を対象とし、民間事業者を通じ行われている。 林業 林業経営体 林産物の生産を行うか又は委託を受けて林業作業を行い、生産又は作業に係る面積が、次の規定のいずれかに該当する事業を行う者をいう。 ア.権原に基づいて育林又は伐採(立木竹のみを譲り受けてする伐採を除く。)を行うことができる山林の面積が3ヘクタール以上の規模の林業 イ.委託を受けて行う育林若しくは素材生産又は立木を購入して行う素材生産の事業 山林 用材、薪炭材、竹材、その他の林産物を集団的に生育させるために用いる土地をいう。

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