第70回 日本統計年鑑
607/786

第24章 保健衛生 この章は,保健,衛生,傷病及び医療施設で構成されている。 保健には,国民の栄養摂取量,体格・体力等に関する統計を掲載している。 衛生には,生活衛生関係施設及び保健事業に関する統計を掲載している。 傷病には,国民のり病,受療及び死因に関する統計を掲載している。 医療施設には,医療及び医薬施設並びにその従事者に関する統計を掲載している。 国民健康・栄養調査 国民健康・栄養調査は,国民の身体の状況,栄養素等摂取量及び生活習慣の状況を明らかにし,国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得ることを目的として,毎年,厚生労働省が実施している。調査は,国民生活基礎調査の単位区から無作為に抽出された単位区内の世帯及びその世帯員(満1歳以上)を対象とし,11月に行われている。 栄養素等摂取量 日曜日,祝祭日,冠婚葬祭等を避け,普通の摂取状態にある1日を選び,被調査世帯の食品群別摂取量を調査し,「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」等により栄養素等摂取量を算出している。 学校保健統計調査(基幹統計調査) 学校保健統計調査は,学校における幼児,児童及び生徒の発育及び健康の状態を明らかにするため,毎年,文部科学省が実施している。この調査は,学校における健康診断の結果に基づいて実施される。調査は,幼稚園,小学校,中学校,義務教育学校,高等学校,中等教育学校及び幼保連携型認定こども園に在籍する満5歳から17歳までの幼児,児童及び生徒を対象とした標本調査で,毎年4~6月に行われている。 体力・運動能力調査 体力・運動能力調査は,国民の体力・運動能力の現状を明らかにするとともに,体育・スポーツの指導と行政上の基礎資料を得るため,昭和39年以降毎年,文部科学省が実施している。 調査は,公立の小・中・高等学校の男女児童・生徒,国立工業高等専門学校の男子学生,公(私)立短期大学女子学生,国立大学の男女学生,20~64歳の成年男女及び65~79歳の高齢者男女を対象とする標本調査で,毎年5~10月に行われている。 衛生行政報告例 衛生行政報告例は,各都道府県,指定都市及び中核市における衛生行政の実態を把握し, 衛生行政運営の基礎資料を得ることを目的として,厚生労働省が実施している。報告例は,都道府県,指定都市及び中核市から報告される年度報により,毎年「衛生行政報告例」として取りまとめられているが,就業医療関係者(あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復師,歯科衛生士,歯科技工士,保健師,助産師,看護師及び准看護師)は隔年報で報告されている。 地域保健・健康増進事業報告 地域保健・健康増進事業報告は,地域住民の健康の保持及び増進を目的とした保健施策の展開等を保健所及び市区町村ごとに把握し,国及び地方公共団体の地域保健施策のための基礎資料を得ることを目的とし,毎年,厚生労働省が実施している。報告は,全国の保健所及び市区町村を対象とし行われ,集計結果は地域保健編及び健康増進編により構成されている。 保健所 保健所は,疾病の予防,衛生の向上など地域住民の健康の保持増進に関する業務を行っている。地域保健法に基づき,都道府県等に設置されている。 食中毒統計調査 食中毒統計調査は,食中毒の患者及び食中毒死者の発生状況を的確に把握し,また複雑な574 24 保健衛生

元のページ  ../index.html#607

このブックを見る